こんにちは。小児科医のたけつなです。今回は少し具体的な相談のポイントをお話ししたいと思います。
「園では大人しく頑張っているのに、家に帰ると荒れてしまう」 、「家では明るくお喋りなのに、外では一言も話せなくなってしまう」
発達のご相談をお受けする中で、多くのお父様・お母様が口にされるのが、このような「場所による行動の違い」への戸惑いです。
私がお話を伺う際、特に大切にしているポイントが2つあります。それは、お子さんの「本当の困りごと」のサインを見逃さないための、とても重要な鍵になるからです。
1. 「園・学校」と「自宅」での様子の違い まずお聞きしたいのは、お子さんの「適応できているか」についてです。 これは決して悪い意味ではありません。もし、園や学校では集団行動ができている、友達ともコミュニケーションに問題がないのに、家では言うことを聞かない、それはお子さんが外では「適応できている」証拠かもしれません。
逆に、どんな環境でも指示が入らず、自分の好きなことをしたり、話がかみ合わない場合は「適応ができていない」ということになり、何かしらの原因があり、その原因を突き止めていくことがひつようとなります。
これは、本に書いていないことですが、私が日常生活に不具合がでている発達の原因としては大きく分けて、「発達」、「性格」、「環境」が原因となることが考えられます。私の発達相談では「適応できている場所はどこか?」「兄弟はいるのかいないのか?」など、ご家族からのお話を聞きながら医学的な視点も交えながら、ご家族とその原因を一緒に見つけています。
2. 「周囲の指摘」と「家族の直感」 もう一つ大切にしているのは、その心配事が「どこから来ているか」です。
園の先生から「集団行動が難しい」と指摘を受けた
周囲からは「大丈夫」と言われるが、育てている親として違和感がある
どちらのケースも大切ですが、私は少なくとも第3者の意見、つまり「園や学校の先生から指摘を受けたことがあるか」も重要な情報と考えています。毎日一番近くで見守っている親御さんの「何か違う気がする」という感覚には、検査数値には現れない情報で、第3者からの意見には重要な真実が隠れていることが多いからです。
一方で、他人からの指摘でショックを受け、ご自身を責めてしまっている方もいらっしゃいます。でも、指摘は「お子さんを否定するもの」ではなく、より良い支援に繋げるための「ヒント」に過ぎません。
■ 最後に:独りで抱え込まないでください 「これくらいのことで相談してもいいのかな?」と迷う必要はありません。 家と外でのギャップに疲弊しているお子さんも、そんな我が子を心配して眠れない夜を過ごしているご家族も、どちらもどうにか生活をよくしたいと思う気持ちは痛いほどわかります。
私の相談室では、「医学的根拠に基づく安心感」と「あえて診断を下さず、子どもの性格(のびしろ)」をベースに、まずはあなたの不安をそのまま受け止めます。
事実を整理し、お子さんの特性を正しく理解することで、明日の朝からの向き合い方が少しだけ軽くなる。そんな時間を一緒に作っていければと思っています。
いつでも、あなたの心の声をお聞かせくださいね。
(2026.1.14)