「うちの子、発達検査を受けた方がいいのかな?」 そう迷いながら、日々の育児に奮闘されているご家族。多くの方が悩まれていることと思います。
みなさまこんにちは。奈良で小児科医をしている、たけつなです。今回は「検査を受けるタイミング」についてお話しします。
適切な時期に検査を受けることは、お子さんの「苦手」を責めるためではなく、これからの生活を「ラクにするためのヒント」を得るための第一歩です。
■ なぜ「年中さん以上」がひとつの目安なのか
発達検査(新版K式やWISCなど)を検討する際、私は一つの目安として「年中さん(4歳児クラス)以上」とお伝えすることがあります。
もちろん、それ以前でも検査は可能ですが、3歳頃までは「言葉の理解」や「質問の意図を汲み取る力」がまだ発達の途上にあります。そのため、本来持っている力があっても、検査場面で十分に発揮できず、正確な数値が出にくいことがあるのです。
年中さん頃になると、集団生活の中でのルール理解や、他者とのコミュニケーションの様子がはっきりしてきます。この時期に受けることで、より「その子らしさ」を捉えた、納得感のある結果が得られやすくなります。
■ 「早めの相談」をおすすめするケース
一方で、年中さんを待たずに動いた方が良い場合もあります。それは、**「明らかに言葉が出ていない(発語がない)」**と感じる時です。
例えば、1歳では「ママ」や「パパ」などの単語、2歳では「ママ、行った」などの2語文、3歳では「パパ、こっちに持ってきたよ」などの3語文が一般的な言語発達です。さらに、その語彙数だけでなく、内容を理解しているかを加味し、発達検査を検討していく必要があります。
言葉の遅れは、コミュニケーションの壁になるだけでなく、お子さん自身の「伝わらないもどかしさ」からくる癇癪やパニックの原因にもなります。この場合は、年齢にこだわらず、まずは専門家に相談し、言葉を引き出すための関わり方を一緒に考えていくことが大切です。
■ 就学に向けた「支援級・通級」の検討
もう一つ、外せないタイミングが「就学」です。 もし、小学校で「支援学級」や「通級指導教室」の利用を視野に入れているのであれば、年長さんの夏頃までには検査を終えておく必要があります。申請には検査結果が必須となるためです。ギリギリになって慌てないよう、少し早めにスケジュールを立てておくと、心にゆとりを持って進路を選べます。
以上、簡単に3つのポイントをお話ししましたが、何かお子さまが日常生活に不便さを感じた場合は、まずは「かかりつけの小児科医」などで「検査を受けたい」と思ったら、どこに行けばいいのか。 一番の近道は、まずは地域の小児科医に相談することです。もちろん、私の発達相談でお電話で相談に乗らせていただくことも十分可能です。
いきなり大きな病院や療育センターを予約しようとしても、数ヶ月待ちということも少なくありません。まずは、お子さんの普段の健康状態を知っている先生に、「最近こういうことで困っている」「検査を検討している」と伝えてみてください。
■ 最後に 発達検査は、お子さんの「できないこと」を見つけるためのテストではありません。 「どうすれば、この子がもっと笑顔で過ごせるか」を探るための地図のようなものです。
もし、タイミングに迷ったり、検査を受けることへの不安が消えなかったりしたときは、いつでも私にご相談ください。医学的根拠を大切にしながら、あなたとお子さんのペースに合わせた「次の一歩」を一緒に考えていきましょう。
「検査結果をもらったけれど、どう読み解けばいいか分からないというご相談も承っています」
たけつな小児科クリニック
竹綱庸仁
(2026.1.16)