Kindleのリンクは、紙では飛べない

Kindleのリンクは、紙では飛べない

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福井で、Kindle の電子書籍と紙の本(ペーパーバック)の入稿データを作っています。

電子書籍を紙の本にするとき、いつも手が止まるところがあります。リンクです。電子書籍では、文字を押せばホームページや動画に飛べます。紙の本では、押しても何も起きません。

この回は、電子書籍のリンクを紙でどう置き換えるかを書きます。

■ 先に結論


紙の本では、リンクは押せません。リンクを1つずつ、次の4つのどれかに置き換えます。

・URLを、そのまま字で載せる
・QRコードにする
・「〇〇で検索」のような文に替える
・巻末にまとめて、一覧にする

どれが正しい、というものはありません。リンクの先が何か、読む人が誰かで選びます。

■ 電子書籍のリンクは、見えていない


電子書籍のリンクは、たいてい言葉の下に隠れています。「詳しくはこちら」の「こちら」に、URLが入っている形です。

これをそのまま紙にすると、「詳しくはこちら」という文だけが残ります。どこが「こちら」なのか、読む人には分かりません。

ですから、最初にするのは、リンクを全部書き出すことです。どの言葉に、どのURLが入っているか。ここが見えないと、置き換えようがありません。

本文の段落だけでなく、囲みや表、注の中にもリンクはあります。書き出すときは、そこも忘れずに見ます。

■ 1 URLをそのまま載せる


短いURLなら、いちばん素直な方法です。公式サイトのトップのように、読む人が自分で打てる長さのものに向いています。

長いURLは向きません。英字と数字が続くと、打ち間違えます。途中で改行が入ると、どこまでがURLか分からなくなります。

縦書きの本では、もうひとつ考えることがあります。縦書きの中に英字を置くと、字が横に寝ます。URLだけは横に組んで、読める形にします。

■ 2 QRコードにする


スマホで読み取れるので、長いURLでも読む人の手間がかかりません。動画や地図のように、スマホで見てほしい先に向いています。

気をつけるのは3つです。

・小さすぎると、読み取れない
・白黒の本では、色の薄いQRコードは読みにくくなる
・刷る前に、自分のスマホで読み取れるか試す

QRコードの数が多いと、ページが四角だらけになります。本文の流れを止めないよう、置く場所も考えます。

■ 3 文に替える


「〇〇の公式サイトで『△△』と検索してください」のように、行き先を言葉で伝える方法です。

URLが変わっても、検索すれば見つかります。紙は刷ったら直せないので、先が変わりやすいリンクにはこちらが向いています。

■ 4 巻末にまとめる


リンクが多い本では、本文には「巻末の一覧の3番」とだけ書き、URLは巻末にまとめます。本文がすっきりします。

ただ、巻末の一覧を足すと、ページが増えます。紙の本はページ数で印刷代が変わるので、足す前に値段への響きも見ます。

■ 「こちら」を直すのを忘れない


どの方法を選んでも、本文の「こちら」「ここをタップ」は直します。紙の本に「タップ」と書いてあると、読む人は戸惑います。

「詳しくはこちら」は、「詳しくは、〇〇の公式サイトに載っています」のように、紙でも意味が通る文にします。

■ 紙は、刷ったら直せない


紙の本は、刷って届いた1冊を直すことはできません。リンク先が消えても、本の中のURLはそのまま残ります。

ですから、紙にするときは、リンクの先が長く残るものかも見ます。期間の決まったページや、催しのお知らせのページは、本が読まれるころには消えているかもしれません。

■ 自分で確かめる手順


1 電子書籍の原稿を開き、リンクの入っている言葉を全部書き出す
2 1つずつ、「URL・QRコード・文に替える・巻末」のどれにするか決める
3 「こちら」「タップ」が残っていないか、本文を探す
4 QRコードは、刷る前にスマホで読み取る

リンクが数個なら、手でできます。数十あると、書き出すだけで一仕事です。私はここを機械で書き出してから、1つずつ目で見ています。

■ まとめ


・紙の本では、リンクは押せない
・リンクを全部書き出してから、4つのどれかに置き換える
・縦書きの本では、URLだけ横に組む
・QRコードは、刷る前にスマホで試す
・「こちら」「タップ」は、紙でも通じる文に直す
・刷ったら直せないので、消えにくい先を選ぶ

電子書籍のつもりで書いた本は、紙にすると、こういう小さな「押せない」がいくつも出てきます。全部を一度に決めておくと、組んでからの手戻りが減ります。

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電子書籍の原稿から、紙の本(ペーパーバック)の入稿データを作っています。リンクの置き換えも、一覧にしてご相談しながら決めます。

・Kindle本を紙の本(ペーパーバック)にします

電子書籍の入稿データは、こちらで作っています。
・Kindle出版用に原稿を電子書籍EPUB化します

紙の本シリーズの第1週(表紙の話)は、こちらです。
・Kindleの表紙1枚では、紙の本の表紙になりません

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