福井で、Kindle の電子書籍と紙の本(ペーパーバック)の入稿データを作っています。
紙の本にするとき、最初に決めてもらうのが本の大きさ(判型)です。よく迷われるのが、A5判と四六判のどちらにするかです。
A5判は、教科書や実用書に多い大きさです。四六判は、小説やビジネス書でよく見る、ひと回り小さい大きさです。
見た目の好みで選んでもかまいません。ただ、判型を変えると、見た目のほかに変わるものが3つあります。
■ 先に結論
同じ原稿でも、判型を小さくすると、次の3つが変わります。
・ページ数が増え、印刷代が上がる
・背幅が厚くなる
・ページ数によっては、内側の余白(ノド)を広げる必要が出る
A5判と四六判は、KDPではどちらも「標準判」です。1ページあたりの印刷代は同じです。変わるのは、ページの数です。
■ KDPでの判型の名前
KDPのヘルプの表には、「A5」「四六判」という名前は出てきません。寸法で書かれています。
・A5判にあたるのは、14.8×21.0cm
・四六判(127×188mm)にあたるのは、12.7×18.8cm
設定の画面でも寸法で選ぶので、名前で探すと見つかりません。
■ 1 ページ数と印刷代
四六判のページは、A5判より面積が2割あまり小さくなります。同じ字の大きさで組むと、1ページに入る字が減り、ページ数が増えます。どれだけ増えるかは、写真や見出しの多さで変わりますが、2〜3割が目安です。
Amazon.co.jp の印刷代は、白黒・白い紙の標準判で、110ページから828ページまでは「206円+1ページ2円」です。
たとえば、A5判で150ページの本があったとします。
・A5判、150ページ:206円+300円=506円
・四六判で2割増えて180ページ:206円+360円=566円
1冊あたり60円の差です。印刷代は売値から引かれるので、同じ値段で売るなら、そのぶん手元に残るお金が減ります。
110ページより少ない本は、ページ数にかかわらず1冊422円です。薄い本なら、判型を変えても印刷代は変わりません。
ほかの国のAmazonで売るときは、印刷代の表が違います。
■ 2 背幅
背幅(本の厚み)は、ページ数で決まります。白黒・白い紙なら、1ページあたり0.0572mmです。
・150ページ:約8.6mm
・180ページ:約10.3mm
ページが増えれば、背は厚くなります。表紙のデータは、背幅を含めた1枚の絵として作るので、判型を変えると表紙も作り直しです。
背に題名を入れられるのは、79ページ以上の本です。薄い本を小さい判型にしてページが増え、79ページ以上になると、背に題名を入れられるようになります。逆に、判型を大きくして79ページより少なくなると、背の題名は入れられません。
■ 3 内側の余白(ノド)
本を開いたとき、綴じた側に吸い込まれる余白を「ノド」と言います。KDPでは、ページ数が増えるほど、ノドを広く取る決まりです。
・24〜150ページ:9.6mm以上
・151〜300ページ:12.7mm以上
・301〜500ページ:15.9mm以上
上の例では、A5判の150ページなら9.6mmで足ります。四六判にして180ページになると、12.7mmが要ります。
ノドが広くなると、そのぶん1ページに入る字がまた少し減ります。境目の150ページや300ページのあたりの本は、判型を決める前に、ここも見ておきます。
■ どちらを選ぶか
迷ったときの目安です。
・写真や図、表が多い実用書:A5判
・文章が中心で、持ち歩いて読んでほしい本:四六判
・印刷代を抑えたい:大きい判型でページを少なく
どれも決まりではなく、目安です。同じ原稿でも、組んでみるとページ数が思ったより動くことがあります。
■ 自分で確かめる手順
1 いまの原稿を、A5判で組んだときのページ数を出す
2 四六判なら2〜3割増えると見て、印刷代を計算する
3 増えたページ数が、150ページ・300ページの境目をまたがないかを見る
4 79ページの前後なら、背の題名が入るかも見る
ここまでは計算でできます。本当のページ数は組んでみないと分かりません。迷っている方には、両方の判型で組んだときのページ数と印刷代を並べてお見せできます。
■ まとめ
・A5判は14.8×21.0cm、四六判にあたるのは12.7×18.8cm
・どちらも標準判で、1ページの印刷代は同じ
・小さい判型ほどページが増え、印刷代と背幅が増える
・150ページ・300ページを越えると、ノドを広げる決まりがある
・背の題名は79ページ以上
判型は、表紙を作り始める前に決めておくと、作り直しが要りません。
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電子書籍の原稿から、紙の本(ペーパーバック)の入稿データを作っています。判型に迷ったら、ページ数と印刷代を並べてご相談します。
・Kindle本を紙の本(ペーパーバック)にします
印刷代から値段を決める話は、第2週に書きました。
・紙の本の値段は、印刷代から逆算する
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