はじめに
これは、島で商売をしている私が、SNSと向き合い続けた記録です。
華やかな成功談ではありません。
データや理論でもありません。
ただ、島で10年、海を見ながら考え続けた男の、リアルな話です。
瀬戸内の離島で、家業を継いだ。
瀬戸内海に浮かぶ、小さな島。
そこで私は生まれ育ち、家業の商売を継ぎました。
島の人たちの生活に寄り添ってきた仕事です。先代が積み上げてきた信頼がありました。顔なじみのお客様がいました。それだけで十分やっていけると、そう信じていました。
でも現実は、静かに、しかし確実に変わっていました。
数字が、正直に教えてくれた。
過疎化が進む島では、毎年人口が減っていきます。
お客様の数が減る。
売上が下がる。
手を打っても、追いつかない。
チラシを作りました。口コミを大切にしました。地道に続けました。でも限界集落の現実は、そんな努力を静かに飲み込んでいきました。
「良いものを持っているのに、誰にも届かない」——あの静かな絶望を、今でも鮮明に覚えています。
ECで全国へ。でも、思うようにはいかなかった。
「島の外に売れればいい」
そう思ってECサイトを立ち上げました。全国のお客様に届けられる。地理的なハンデを超えられる。希望を持って始めました。
でも現実は甘くありませんでした。
商品を並べても、誰も来ない。検索しても出てこない。全国という広い海に、小さな船で漕ぎ出した感覚でした。
届け方を知らなければ、どんなに良いものも埋もれていく。その現実を、身をもって知りました。
藁をもすがる思いで、SNSを始めた。
正直、SNSには懐疑的でした。
「島の小さな商売が、SNSで変わるはずがない」そう思っていました。
でも他に手段がなかった。だから始めました。
最初は恐る恐る。何を投稿すればいいかもわからない。反応もない。フォロワーも増えない。
それでも続けました。島での商売で身につけた、ただ一つの武器——諦めない粘り強さだけを頼りに。
気づいてしまった、違和感。
SNSを続けるうちに、あることが気になり始めました。
真面目にコツコツ発信している人が埋もれていく。一方で、なぜかあっという間に伸びていく人がいる。
努力の差ではない。内容の差でもない。
何かが、根本的に違う。
島で海を見ながら、毎日考えました。漁に出る漁師たちを見ながら、考えました。
そしてある日——気づいてしまいました。
伸びる人と伸びない人の間には、明確な「差」があることを。
次回予告
同じ時期にSNSを始めても、なぜ差がつくのか。
投稿の数でも、文章の上手さでも、顔出しの有無でもない。
その3つの理由を、次回お話しします。
海凪Labo. | SNS成長設計士