セラー業務支援室です。
私は医薬品メーカーで30年間、営業事務として働いてきました。
前回、「昇進のしくみ」について書きましたが、
実は、出世するためにはそれ以上に大切なことがあります。
今回は、そのことについて書いてみたいと思います。
少しショッキングな内容も含まれますので、心が落ち着いているときに読んでいただけたらと思います。
■突然の別れから考えたこと
先日、40代前半の同僚が、休日のランニング中に心筋梗塞で亡くなりました。
彼は仕事が非常にでき、周囲からの信頼も厚く、
多くのプロジェクトに関わる、いわゆる“頼られる存在”でした。
役職としては最下位クラスとはいえ、管理職の一人でもありました。
私自身、仕事での直接的な関わりは多くありませんでしたが、
社内の有志で年に数回行うランニングの仲間でした。
亡くなる2日前の金曜日も、社内で顔を合わせた際は、いつもと変わらず笑顔で元気そうでした。
本当に、突然のことでした。
■仕事は、すぐに分担される
彼は平日も遅くまで働き、休日出勤もしていたと聞いています。
そして亡くなった後、彼が抱えていた複数のプロジェクトは、
それぞれ複数の人に振り分けられ、淡々と引き継がれていきました。
その様子を見て、私は強く思いました。
「なぜ、生きているうちに分担できなかったのだろうか」
同じように感じた人は、きっと少なくなかったと思います。
■頼まれる人=頼みやすい人
人は頼られると、「期待されている」「信頼されている」と感じ、
その期待に応えようとします。
そして一度仕事をしっかりやり遂げると、
「この人に頼めば大丈夫」と思われ、次もまた依頼される。
要するに、
• 頼む側は同じ人に頼み続ける
• 頼まれる側は断らず引き受け続ける
こうして、気づけば一部の人に業務が集中していきます。
もちろん、
• 忙しい時期がある
• 一時的に頑張らなければいけない状況もある
そういった場面はどんな仕事にもあります。
ただ、
• 半年以上残業が続く
• 休日出勤が常態化している
このような状態は、“仕方ない”では済ませてはいけません。
何としてでも改善すべき状況です。
■会社や上司だけの問題ではない
もちろん、このような状態を放置してしまう会社や上司にも責任はあります。
管理職には残業代がつかないことも多く、それに甘えてしまい、
口頭での注意だけで本気の業務調整に踏み込まないケースもあるでしょう。
ただ私は、それだけではないと思っています。
本人自身も、もっと強く声を上げることができたのではないか。
• この業務は〇〇さんに任せたい
• その理由は△△だから
といったように、具体的な代替案を示して訴えることもできれば、
状況は少し違っていたかもしれません。
■健康を崩した時点で、キャリアは止まる
厳しいようですが、これは多くの職場で実際に起きている現実です。
たとえ亡くなるほどでなくても、
• 入院が必要な大きな病気をする
• 頻繁に風邪などの体調不良で有休休暇を取得する
こうした状況になると、
「この先、重要な役割を任せるのは難しい」
と判断され、
出世の道は事実上閉ざされてしまいます。
特に軽い病気であっても頻繁に繰り返す場合、
「自己管理ができていない」と見られてしまう現実があるのです。
本来、病気は防げないものですが、
会社組織の中ではそう単純には扱われません。
■年齢を重ねると「一病息災」
実は、周りの中高年、ほとんどと言っていいほど、健康診断にひっかかり、
何らか通院や処方箋と付き合っています。
一見するとマイナスのように感じますが、
でもこれが、健康の秘訣だと私は思っております。
いわゆる、
「一病息災」
という考え方です。
何か一つ気になるものがあることで、
• 定期的に身体をチェックする
• 無理をしなくなる
結果として、大きなリスクを避けられるのです。
逆に、健康診断で何も引っかからない人ほど、
健康に対して無頓着になりがちで、無理をしている感覚がなく、
気づかないうちに負荷を溜め込み、ある日突然、大病をする人を何人も見てきました。
■ 信頼を得る有給休暇の取得方法
現在、有給休暇は年5日以上の取得が義務化されています。
理由は自由ですが、会社内の信頼を考えるなら、
体調不良による有休は、5年に1回程度が理想的
というのが、私の長年の実感です。
一方で、持病の定期通院は前もって予定が立つため、
信頼を損ねることはありません。
結局のところ
「仕事を続けられる体調を保つこと」
これが社会人として最も重要な能力であり、
評価され続けるための土台なのです。
仕事は、あなたがいなくても誰かが引き継ぎます。
だからこそ、
「頼られる人」である前に、「自分の身体を守れる人」であってほしい。
そのために、周りの期待と自分の心身のバランスを取る力を身につけてほしい。
それが、長く働き続けるための“本当のスキル”だと、私は強くそう思っています。