小さな赤い湿疹が全ての始まり
ー「虫刺されかな?」と油断した最初の気づきー
「ママ、頭が痒いの。虫に刺されてない?」
娘がそう言って頭をかきながら寄ってきたのは、ある日の夕方でした。軽い気持ちで髪をかき分けてみると、頭皮に赤く腫れた湿疹のようなものが、3つほど並んでいました。
「虫かな?何だろうね。とりあえず様子を見てみようか」
そう言ったものの、内心では少しざわついていました。虫刺されにしては赤みが強いし、何より場所が頭皮。けれど、その時はまだ深刻に考えていませんでした。
ところが数時間後、湿疹はじわじわと広がり、明らかにただの虫刺されではないと感じ始めました。まだ8歳の娘は気にも留めず「掻いたらちょっと楽になったよ」なんて笑っていましたが、母親としての私は落ち着かず、不安な気持ちがふくらんでいきました。
ー翌朝に広がった湿疹と脱毛ー
翌朝、さらに事態は悪化していました。夜中に掻きむしったのか、湿疹のある部分の髪が1センチほど抜け落ちていたのです。初めて目にした“脱毛”という現実に、胸の奥がぎゅっとつかまれるような焦りと恐怖を覚えました。
しかし、あの時、強く覚えているのは、この私の不安や心配を娘に悟られてはいけないと本能的に感じたことです。
心配そうな母親の顔や涙は、子どもの心にそのまま映ってしまい、不安を何倍にも膨らませてしまう――。頭ではそう分かっていました。
だからこそ、どんなに胸がざわついても、どんなに怖くても、娘の前では笑顔でいようと決めました。けれど実際には、心臓がドクドクと音を立て、押し寄せる不安に飲み込まれそうになっていたのも事実です。
「母親の表情は子どもの心の鏡になる」――どこかで聞いたその言葉を頼りに、必死に自分を奮い立たせながら、「大丈夫、大丈夫!身体が少し疲れちゃったから赤いポツポツが出来ちゃったんだよ。」と言いながら、
笑顔を作り続けていたのです。
ー皮膚科の診断と迷いー
慌てて皮膚科を予約し診てもらうと、「脂漏性皮膚炎でしょう」との診断。ステロイドの外用薬、抗真菌薬、そして薬用シャンプーが処方されました。もちろん医師の説明には納得しつつも、私はどうしても迷いを感じていました。
というのも、重度のアトピー性皮膚炎を抱えていた息子のことがあったからです。ステロイドを塗ると一時的には症状は収まるけれど、根本的な解決にはつながらない。その現実を何度も見てきたからこそ、「本当にこれでいいのだろうか」という不安がぬぐえなかったのです。
だからこそ、私はまず“なぜこの状態になってしまったのか”という原因を探るところから始めようと決めました。調べていくと、生活習慣や食事、ストレス、シャンプーの成分など、気になる要因がいくつも見えてきました。
初めて娘に湿疹と脱毛を見つけた日のことは、私にとって忘れられない出来事です。不安を隠して笑顔を作りながらも、心の中は揺れ続けていました。
次回は、「どうしてこんなことが起きたのか?」を探るために、私が必死に調べた原因について書いていきます。
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