彼から返信が来ない日は、なんとなく自分がダメな人間に思えてくる。
彼の機嫌が良ければ一日中気分が良くて、機嫌が悪そうだと、自分まで落ち込んでしまう。
気づけば、趣味に使っていた時間も、友人と会う予定も、いつの間にか彼中心に組み替えられている。そんな自分に気づいて、少し怖くなったことはありませんか。
これは、不安型アタッチメント(愛着スタイル)にとても多く見られる特徴の一つです。今回は「自己肯定感が低く、相手への依存度が高くなりやすい」というテーマを、少し紐解いてみたいと思います。
自分の価値を、自分では決められない
不安型の方の根底には、「自分には価値がないのではないか」という思い込みが眠っていることが多くあります。
この思い込みがあると、自分に対する評価を、自分の内側からではなく、相手の態度から測るようになります。
- 彼が優しければ「私は愛される人間だ」と安心できる
- 彼が素っ気なければ「私はやっぱりダメなんだ」と落ち込む
- 彼から連絡がある日とない日で、自分の調子まで大きく変わる
本来、自己肯定感というのは自分の内側にあるはずのものです。ですが不安型の場合、そのものさしが自分の中ではなく、相手の反応の中に置かれてしまっています。だからこそ、相手の些細な変化に、自分の存在価値そのものが揺さぶられてしまうのです。
パートナーが生活の中心になっていく
自己評価を相手に委ねていると、自然と生活そのものも相手中心に組み替わっていきます。
- 彼との予定を優先して、趣味の時間が減っていく
- 友人からの誘いより、彼との時間を選ぶことが増える
- 「彼がいない時間」に、何をしていいか分からなくなる
一つひとつは小さな選択の積み重ねです。ですが、それが続くと、自分の人生の中心に「彼」が据えられてしまい、自分だけの世界がどんどん狭くなっていきます。そして皮肉なことに、世界が狭くなればなるほど、彼への依存はさらに強まっていくという悪循環が生まれます。
なぜ、自分の価値を自分で決められないのか
なぜ自己評価が相手に委ねられてしまうのか。その根っこには、多くの場合、幼少期の経験があります。
小さい頃、自分がどんな状態であっても無条件に大切にされた、という感覚が十分に育たなかった場合、人は「ありのままの自分には価値がない」「何かを差し出したり、相手に合わせたりして初めて、大切にされる」という前提を身につけてしまうことがあります。
その前提を持ったまま大人になると、恋愛関係の中でも、「彼に必要とされている自分」でなければ、自分に価値を感じられなくなってしまいます。自分の価値を自分の内側から確認する方法を、そもそも知らずに育ってきたとも言えます。
一人で抱え込まなくて大丈夫です
もし思い当たる節があっても、「私は依存体質だからダメなんだ」と自分を責めないでください。それは、あなたの中に「自分で自分を認める場所」がまだ十分に育っていない、というだけのことです。今から育てていくことができます。
大切なのは、いきなり「彼への依存をやめる」ことを目指さないことです。まずは彼とは関係のないところで、「自分で自分を評価できる小さな瞬間」を、生活の中に一つずつ取り戻していくことから始めてみてください。
- 彼に褒められなくても、自分で自分の頑張りを認めてみる
- 疎遠になっていた趣味や友人との時間を、一つだけ再開してみる
- 「彼がどう思うか」ではなく「自分がどう感じるか」を、一日の終わりに一つだけ振り返ってみる
こうした小さな積み重ねが、あなたの中に「彼がいなくても揺らがない、自分自身のものさし」を、少しずつ育てていきます。
自己肯定感が相手に委ねられてしまうのは、あなたの性格が弱いからではなく、これまでの経験の中で身につけてきた、ある種の生き延び方です。責める必要はありません。
とはいえ、長年染みついたパターンを一人で見直すのは、簡単なことではありません。あなたのペースに合わせて、一緒に整理していくこともできます。
1分からのご相談も大歓迎です。自分だけの評価の場所を、少しずつ取り戻していきませんか。