紹介で入った職場。
初日から、なんだか空気が重かった。
挨拶もそこそこに現場へ通されて感じたのは、「ピリピリしてるな」という緊張感。
職場の空気が、明らかに“誰かの機嫌”に支配されているとすぐに察した。
その予感は、あっという間に的中した。
上司は、まるで“天気予報”みたいな人だった。
晴れの日は、前日にパチンコで勝ったとか、機嫌のいいときだけ。
それ以外は、ほぼ毎日が雷注意報。
どこからでも飛んでくる嫌味、見下し、人格否定。
まるで言葉の暴風雨にさらされているようだった。
入って1週間で、とうとう上司にキレてしまった。
でも紹介で入った手前、そう簡単には辞められない。
ミスをしたと思って素直に謝ったのに、そこから1ヶ月以上もネチネチと責められ続ける。
これはもう、何の修行なんだろう。そう思った。
そんなある日、衝撃的な話を聞いた。
なんと、元請け企業の新入社員教育を下請け企業の上司がやることになって、
その新入社員が「もうこの人無理です」と言って辞めていったことがあるらしい。
え?
下請け上司が元請け新入社員に……どういう構造?
とはいえ、上司は仕事ができる人だったので、会社としては信頼されていたらしい。
その頃の私は、すでに悟りモードに入っていた。
「これは私が悪いんじゃない。あの人がストレスをぶつけているだけだ」
そう思うことで、ようやく少し冷静に職場の空気を見られるようになった。
そんな私の、ささやかな反抗もあった。
上司のことが嫌いすぎて、上司だけ着信音をゴジラのテーマ曲にしていたのだ。
ある日、上司の目の前で電話チェックをすることになり、
「ちょっとお前に電話かけるわ」と言われた。
私は「わかりました」と答えた瞬間……
大音量のゴジラのテーマ曲が鳴り響いた。
一瞬で血の気が引いたけれど、上司は音に気づいたのか気づいてないのか、
無表情のままだったのが逆に怖かったのを覚えている。
数年後、退職してしばらく経ってから、思わず笑ってしまう話を耳にした。
なんと、あの“新人キラー”の上司の近所に住んでいる子がその会社に入社したらしい。
するとあの上司、急におとなしくなったというのだ。
つまり、“新人キラー・キラー”の誕生。
ご近所パワー、恐るべし。
さすがに近所の子には、あの態度は取れなかったんだろうな。
なんというか……小物感がすごい。
正直、感謝はしていない。
でもなぜか、「ありがとうございました」と思ってしまう自分もいる。
あれから20年以上が経ったけれど、
あの上司より嫌な人には、いまだに出会っていない。
理不尽だったことも、時間が経てばネタになる。
あの頃の自分に、今こう言ってあげたい。
「あのときは本当にしんどかったけど、ちゃんと経験にはなってるよ。」
あの“新人キラー”みたいな人、どこにでもいますよね
でも、あの頃の私みたいに爆発する前に、
ちょっと話してスッキリするのもアリです。
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