遺産相続で疑い始めたら信じられなくなる心理┆ネガティビティ・バイアス
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親が元気なうちは、
仲の良い兄弟姉妹だった。
そんな家族が、
遺産相続をきっかけに
関係が悪くなることがあります。
なぜでしょうか。
それは、
お金の問題だけではないからです。
相続には、
・親から愛されていたか
・認められていたか
・大切にされていたか
そんな長年の感情が絡みます。
特に、
◎親の通院に付き添った。
◎困った時に動いた。
◎お金を出した。
◎話を聞いた。
そんな経験が多い人ほど、
「自分が一番頑張ってきた」
という気持ちを持ちやすくなります。
それは決して悪いことではありません。
実際に頑張ってきたのですから。
でも、
その頑張りに対して、
兄弟姉妹から感謝されないと、
人は傷つきます。
◎「なんで分かってくれないの?」
◎「私ばっかりだったじゃない」
◎「今さら出てきていいとこ取り?」
そんな気持ちになることもあります。
そして、
その傷ついた気持ちは、
やがて疑いへと変わります。
「何か企んでいるんじゃないか」
「財産目当てじゃないのか」
「私の苦労なんてどうでもいいんだろう」
そう思い始めると、
相手の行動すべてが怪しく見えてきます。
心理学では、ネガティビティ・バイアスと言います。
人は強い感情を抱くと、
その感情を裏付ける情報ばかり集めやすくなると言われています。
例えば、
妹が10個良いことをしても、
1個気になることがあると、
そっちばかり考えてしまう
つまり、
疑い始めると、
疑う材料ばかりが目に入るのです。
ここで少しだけ、
心が楽になる考え方があります。
それは、
「頑張った事実と、感謝されることは別問題」
という考え方です。
人は本当は、
頑張ったことそのものより、
認められたいのです。
◎「ありがとう」
と言ってほしい。
◎「助かったよ」
と言ってほしい。
◎「あなたがいてくれて良かった」
と言ってほしい。
でも、
残念ながら、
人は自分が受け取ったものしか見えないことがあります。
あなたの苦労を知らない人に、
その苦労の大きさは分かりません。
だから、
感謝されないことは、
頑張っていない証拠ではありません。
評価されないことは、
価値がなかった証拠ではありません。
心理学では、
これを
「他者評価と自己評価の分離」
と呼びます。
他人がどう評価するかと、
自分の行動の価値は、
本来別のものなのです。
兄弟姉妹が認めなくても、
親が言葉にしなくても、
あなたが親のために動いた事実は消えません。
その時間も、
その優しさも、
なかったことにはならないのです。
だから、
もし今、
感謝されなくて苦しいなら、
相手からの評価を待つよりも、
まず自分で自分を認めてあげてください。
◎「私は私なりに頑張った」
◎「できることはやった」
◎「後悔しないように動いた」
それだけでも十分です。
相続は、
お金の問題に見えて、
実は家族の感情が表面化する出来事です。
だからこそ、
相手を変えようとするより、
自分の心を守ることを優先してもいいのかもしれません。
感謝されなくても、
あなたがしてきたことの価値は、
なくならないのですから。