精神疾患のある家族と暮らすなかで、「どこまで手を出したらいいんだろう」と迷ったことはないでしょうか。
食事を用意する。洗濯をする。部屋を片づける。薬を飲んだか確認する。朝になったら起こす。
やってあげれば、とりあえず生活は回ります。でも、「このままずっと家族がやるの?」という不安も、どこかで出てきます。かといって、急に全部本人に任せるのも心配で。
私は精神科訪問看護でご家族から相談を受けたとき、「手を出しすぎです」「本人に任せましょう」と最初から決めることはしません。
まず見るのは、今まで誰が何をしてきたのか。それから、本人は何ができて、何ができないのか。そこです。
「家族がやる」か「本人がやる」かの二択にしない
たとえば、家族が毎日食事を用意している。だからといって、すぐに「明日から自分で作ってください」とはなりません。
料理はできなくても、近所のコンビニには行けるかもしれない。自分でお弁当を選んで買うことなら、できるかもしれない。家から出ること自体が難しいなら、家の中でできることがあるかもしれません。
ゴミをまとめる。食器を下げる。洗濯物を取り込む。
できることは、その人によって違います。大事なのは、家族がやるか、本人に全部やらせるか。その二択にしないことだと思っています。
もう一つ、私は家族との関係も見ています。同じ「朝起こす」でも、母親が声をかけると怒る人もいれば、普通に起きられる人もいる。薬も同じで、家族から「薬飲んだ?」と聞かれること自体が嫌、という人もいます。
家族が良かれと思ってしていることが、かえって本人との関係を悪くしている。そういうこともあります。でも反対に、家族のちょっとした手助けがあるおかげで生活できている人もいるので、「家族は手を出さない方がいい」とも言い切れないんです。
私は、今、家族がしていることを一つずつ見ていきます。
これは本人ができそうなのか。まだ家族の手助けが必要なのか。少しやり方を変えればできそうなのか。家族が続けることで、かえって本人がやらなくなっていないか。そして、家族自身が無理をしていないか。
そのあたりを見ながら考えます。
家族が支えることは、悪いことではありません。ただ、親も年を取ります。今できていることを、ずっと同じように続けられるとは限らない。
手を離すのは、突き放すことではありません。本人が自分でできる部分を、少しずつ本人に返していく、ということです。
本人のためにも、家族のためにも、「今すぐ全部自分でやって」ではなくて、今できることを一つ探してみる。そこからでいいと思っています。
ご家族だけで考え続けなくても大丈夫です
「どこまで手を出せばいいのか分からない」
「やらなければ生活できない気がする」
「でも、このままでいいとも思えない」
そんなときは、今ご家族がしていることを一つずつ整理してみると、見えてくるものがあります。
私はココナラで、精神疾患や精神的不調のある方を支えるご家族からの相談をお受けしています。
3日間のチャットで、今いちばん困っていることを伺いながら、そのご家庭ではどこまで家族が支えるのか、本人に何を任せられそうなのか、一緒に考えていきます。
「今の対応でいいのかな」と迷っている段階からでも、大丈夫です。