WordPressで記事を書く前に待っていた環境構築の話
WordPressを立ち上げて、テーマなど最低限の設定を終えたとき。
「これで、ようやく記事が書ける」
そんな気持ちになっていました。
残る作業は、お問い合わせフォームを設置するだけ。
正直、それほど時間はかからないだろうと思っていたのです。
「その方が簡単そう」から始まった
フォームを設置する方法を考えたとき、最初に思い浮かんだのは外部のメールフォームサービスでした。
以前使ったことがあったので、慣れているぶん安心感があります。
そんな中で、「WordPressならフォーム用のプラグインがありますよ」と教えてもらいました。
それなら、そのままWordPressの中で完結した方がシンプルそうだ。
そう考えて、定番の Contact Form 7 を導入しました。
このときはまだ、それが長い寄り道の始まりになるとは思ってもいませんでした。
ここまでは順調
フォームそのものは驚くほど簡単にできました。
項目を並べて、ショートコードを貼り付ける。
拍子抜けするほどあっさり終わります。
「思っていたより簡単だ」
少し得意になっていたのを覚えています。
あとはメールアドレスを設定して、テスト送信をするだけ。
そこで終わるはずでした。
え?
テストメールを送ります。
届きません。
もう一度送ります。
やっぱり届きません。
フォームは表示されています。
入力もできます。
送信ボタンを押せば「送信しました」と表示される。
なのに、メールだけが届かない。
迷惑メールフォルダも確認しました。
ありません。
何度試しても結果は同じでした。
原因を調べ始めて、初めて「SMTP」という言葉を知りました。
もちろん、その時点では何のことなのかまったく分かりません。
プラグイン探しの前哨戦
どうやらSMTPの設定が必要らしい。
そう分かってからは、SMTP用のプラグイン探しが始まりました。
ところが、ここでも思うようには進みません。
設定してもエラー。
テストメールは送れない。
別のプラグインを試しても状況は変わらない。
一つひとつは大きな失敗ではありません。
でも、「今度こそ」と思うたびにうまくいかない。
その繰り返しが、少しずつ気持ちを削っていきました。
何度か試した末に、ようやく相性の良いプラグインにたどり着きます。
「これで終わる」
そのときは本気でそう思いました。
Gmail連携という、もう一つの壁
ところが、本当の壁はここからでした。
次はGmailとの連携です。
設定画面を開くと、Google Cloud、OAuth、API……。
聞いたことはあるものの、自分で触ったことのない言葉ばかりが並びます。
一つひとつなら理解できます。
でも、それらが一気に出てくると頭が追いつきません。
正直、もう泣きそうでした。
フォームを一つ置くだけのはずだったのに。
どうして、こんなところまで来てしまったんだろう。
そんなことばかり考えていました。
検索しても解決しない時間
検索結果を見ながら手順どおりに進めてみます。
でも、画面が違う。
説明にある項目が見当たらない。
気づけば画面の仕様自体が変わっていたりもします。
「この手順で合っているはずなのに」
そう思いながら、設定をやり直し、また検索する。
派手なトラブルではありません。
ただ、静かに時間だけが過ぎていきました。
ようやく届いたテストメール
何度目だったか、もう覚えていません。
画面に「送信成功」と表示されました。
すぐに受信トレイを開きます。
ありました。
テストメールです。
たった一通。
それなのに、思わず笑ってしまうくらいうれしかったのを覚えています。
ようやく、記事が書ける。
その一言が、頭に浮かびました。
記事を書くための土台
振り返ってみると、始まりは本当に「フォームを置くだけ」のつもりでした。
それが気づけば、SMTP設定、プラグイン選び、Gmailとの連携と、一つ解決するたびに次の課題が現れます。
まるでRPGのようでした。
ボスを倒したと思ったら、新しいマップが開く。
そんな感覚です。
WordPressは、記事を書くための場所だと思っていました。
でも実際には、安心して書き続けるための土台を作る場所でもあったのです。
その土台が整って初めて、ようやく書きたいことに集中できる。
今回、一番実感したのはそこでした。
この体験は、「SMTP設定が終わった」という話ではありません。
ようやくスタートラインに立てた、という話です。
これからWordPressでサイトを作ろうとしている方も、きっと思うように進まない場面があると思います。
でも、それは決して珍しいことではありません。
もし今、同じようなところで立ち止まっている方がいるなら、この体験が少しでも「自分だけじゃない」と思えるきっかけになれば嬉しく思います。