『キャリコン試験対策』<理論(14)>:偶発性理論~偶然をチャンスに変える力~

『キャリコン試験対策』<理論(14)>:偶発性理論~偶然をチャンスに変える力~

記事
法律・税務・士業全般
前回までの「意思決定理論」に続き
今回はクランボルツの「偶発性理論」を
取り上げます。

キャリアはすべて計画通りには進まないもの。

予期せぬ出会いや出来事が
人生を大きく動かすきっかけになることも
多々あります。

そんな「偶然」を前向きにとらえ
チャンスに変えていこうというのが
クランボルツの理論です。

実務にも直結する重要理論なので
試験でも頻出テーマのひとつ!

今回も、過去問とともに
確実に押さえていきましょう。
クランボルツ(Krumboltz,J.D.)のキャリア理論に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1. キャリア発達を自己決定理論の立場から「職業選択行動は、学習の結果であって過去に起こった出来事と将来起きるかもしれない出来事を結びつけて解釈した結果である」と捉えた。

2. キャリア形成が偶然の出来事に大きく影響される事実に着目し、偶然の出来事を積極的に取り込み、好機として活かす自己効力感理論を提唱した。

3. 偶然の出来事を好機として活かすために、外向性、誠実性、開放性、協調性、神経症的傾向の5つを示した。

4. 幸せで成功した人は、計画に費やす時間を減らし、行動に費やす時間を増やしている事実を踏まえ、「とにかく行動を起こし、早く多く失敗して学ぶ」ことを重視している。

出典:第27回 国家資格キャリアコンサルタント 学科試験

✅ 正解は…記事の途中で!

1. クランボルツの理論とは?


J.D.クランボルツは、キャリア理論の中で
「学習」と「偶然」の重要性に注目した
心理学者です。

特に有名なのが
「社会的学習理論に基づくキャリア理論」と
「計画された偶発性理論」の2つです。

今回取り上げるのは
後者の「偶発性理論」になります。

この理論では
「予測できない偶然の出来事」も
キャリアに大きな影響を与えるとして
それを「チャンス」として活かす姿勢を
重視しています。

つまり
「偶然を恐れず、むしろ歓迎しよう」
という考え方です。

偶然の出来事に対応できるように
自分の中に柔軟性や好奇心、持続力を
育てていくことが大切とされており

これは実際のキャリア支援の現場でも
非常に実践的な視点です。

2. 過去問をチェック!

クランボルツ(Krumboltz,J.D.)のキャリア理論に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1. キャリア発達を自己決定理論の立場から「職業選択行動は、学習の結果であって過去に起こった出来事と将来起きるかもしれない出来事を結びつけて解釈した結果である」と捉えた。

2. キャリア形成が偶然の出来事に大きく影響される事実に着目し、偶然の出来事を積極的に取り込み、好機として活かす自己効力感理論を提唱した。

3. 偶然の出来事を好機として活かすために、外向性、誠実性、開放性、協調性、神経症的傾向の5つを示した。

4. 幸せで成功した人は、計画に費やす時間を減らし、行動に費やす時間を増やしている事実を踏まえ、「とにかく行動を起こし、早く多く失敗して学ぶ」ことを重視している。

出典:第27回 国家資格キャリアコンサルタント 学科試験

選択肢1:誤り
これは自己決定理論(デシ&ライアン)などの
考え方に近く、クランボルツの記述としては
不適切です。

選択肢2:誤り
「自己効力感理論」はバンデューラが
提唱した理論でクランボルツの偶発性理論とは
別の枠組みです。

選択肢3:誤り
5つの特性は
「ビッグファイブ理論(性格特性論)」
に基づくもので
クランボルツの提唱ではありません。

選択肢4:正しい
まさに「計画された偶発性理論」の真髄。
行動することの重要性を説き
偶然に出会う機会を増やす姿勢を
大切にしています。

✅ 正解は…4です!

3. 支援の現場ではどう活かす?


たとえば…
①「将来が不安で動けない」
  という相談者に対して
→ 完璧なキャリア設計を目指すのではなく
  まず行動してみることの価値を伝える。

②「偶然の出会いでやりたいことが見つかった」
  という相談者に対して
→ それを偶然と切り捨てず、キャリアの
  ヒントとして肯定的に捉える視点を共有する。

③「迷ってばかりで決められない」
  という相談者に対して
→ 決めなくてもいい、不確実性の中で動く力
  (=積極的不確実性)を育てることを促す。

クランボルツの理論は
「キャリアは偶然の積み重ね」という現実的な
視点を持ちながらも、「偶然をどう活かすか」
という前向きな姿勢を支援者に求めるものです。

偶然はただのラッキーではなく
行動することで出会える「可能性」でもあります。

次回はクランボルツ理論の
「キャリア選択過程」に触れていきます!
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