僕は今から10年ほど前に双極性障害と、8年ほど前にシェーグレン症候群(難病指定)と診断されました。
それからというもの、僕の心の中にはいわゆる”健常者”との境界線が引かれてしまい、「あちら側」と「こちら側」では住む世界の違いを感じずにはいられませんでした。
こんなポンコツでも一応は一家の大黒柱なので、服薬しながらなんとか働ける体を維持していかなければならず、仕事以外には一切の予定を入れずに安定に努める日々でした。
それでもストレスや疲労が溜まれば鎮痛剤を飲みながら働き、限界がきたら休職からの転職を繰り返しました。
仕事帰りや休みの日にどこかに遊びに行くなんて考えられない日々。
みんなと同じ人間だと思えなくなってしまうこともありました。
職業はずっと福祉の仕事をしてきたので、いつも誰かのためになりたいと思いながらも、本当は自分が助けてほしいと何度も思いました。
他者のためになりたいと思いながら、他者に依存しなければ生きられないジレンマ・・・
そして勝手に引いた境界線。
仲良くなれても、みんなと同じようには過ごせない。
しかしそれが認知の歪みだと知ったことや、アドラー心理学と出会ったことなどによって、僕の中の境界線の意味が変わっていきました。
僕は”勝手に”男らしく生きなければとか、”勝手に”父親らしく生きなければと思い、自分の中で勝手に作ったたくさんのルールに縛られてしまっていたことに気づきました。
自分の障害や病気は変えようがないけど、自分で勝手に作ったルールはいくらでも変えることができる。
それでもしばらくは、自分らしさって何だろうと迷子の日々が続きましたが、だんだんと自分がやりたいこと、好きなものなどが分かるようになり、自分らしさを取り戻すことができました。
僕は自分が作った「境界線」によって、自分自身を孤独に追い込んでいたんです。
「自分らしさ」って、ひとりでいたら分からなくなって当然なんですよね。
自分以外のいろいろな人との社会の中にいて、はじめて自分らしさが分かる。
無理して「何者か」になろうとしなくていい。
自分は自分なんだということ。
僕はこの気づきをたくさんの人に伝えていきたいと思います。
もともと持っていたコーチングスキルに加え、自分自身の問題を解決できたことで、より多くの人が一歩踏み出す一助になれたら幸いです。