iDeCo上限アップのニュースを「自営業者の話」と読み飛ばす一人社長ほど、自分が2.7倍の最大受益者だと気づいていない

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「iDeCoの上限、自営業者は6.8万円→7.5万円に」。2027年分からの改正を報じるニュースの見出しは、たいていこの数字で止まっています。検索すればすぐ出てくる話なので、ここでは繰り返しません。

しかし法人化して役員報酬を受け取っている一人社長の多くは、この「自営業者(第1号被保険者)」には当たりません。会社から役員報酬を受け取り厚生年金に加入している以上、区分は「第2号被保険者」。そしてこの第2号被保険者のうち企業年金のない会社・役員の上限こそ、今回の改正で2万3,000円→6万2,000円、約2.7倍に拡大されます。自営業者の+7,000円どころではなく、年間で見れば拠出可能額が最大約46万8,000円も増える計算です。

見落としが生まれる理由は単純です。メディアは「自営業者」という分かりやすい括りを見出しにしますが、法人成りした一人社長自身は自分を「経営者」だと思っていても、制度上は「会社員」と同じ第2号被保険者。見出しの主語と自分の立場がズレているため、一番関係の深いニュースほど読み飛ばされてしまいます。

今日からできることは3つです。①運営管理機関(SBI証券・楽天証券など)のマイページで、自分の被保険者区分が第1号か第2号か、現在の掛金上限がいくらになっているかを確認する。②今の掛金が上限2万3,000円に達していないなら、改正を待たずにまず上限まで引き上げる(多くの人が上限未満で止まっています)。③2027年に上限6万2,000円まで引き上げた場合の年間拠出額(最大74万4,000円)が、自社の資金繰りにどう響くかを今月中に簡易シミュレーションしておく。

判断の節目は2つ。運営管理機関から改正の正式な案内が届いた時点で、増額申請の準備に着手できているか。そして施行後最初の拠出で、実際に上限額が反映されているかを役員報酬明細で確認する。この2点を見ずに「自営業者向けの話」として読み流してしまうと、2.7倍に広がった非課税メリットを丸ごと取り逃します。

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