皆さんお疲れ様です!
大工のおっちゃんです
実は長年この業界で仕事をこなしていると、大工以外にも沢山の仕事をする機会があって、その仕事が楽しくてのめり込んでしまった結果、修行に入って仕上がるまで覚えてしまうという欠点(笑)があります
(家内曰く年単位の長期出張だと思ってもう諦めているとのこと)
今回は左官仕事の中でも代表的な塗り壁施工についてちょっとお話ししたいと思います。
今回は皆さまご存じの
*珪藻土
*漆喰
*ジョリパット
を取り上げてみます
そしてこれが第一回で、今後不定期に【現場目線から見た】シリーズを展開していきます
あらかじめ申し上げておきますが、このシリーズはすべての職人さんがやっている手抜きとか実態を暴露というものではありません
そういう事ではなく、そこで施工している職人さんが、本来発揮できる技術が十分発揮できない現状を知って欲しいのと、お施主様が発注する時に注意すべき点をご理解いただけたらと思い、このシリーズを展開していきます
まずはこれ、珪藻土の壁です
素材の説明やメリットデメリットは素材をご存じの方はもうご理解頂いていると思うので、施工基準や実際の施工をお話していきます。
本来珪藻土というのはとても歴史が古くピラミッドの壁画にも使われているほどの歴史があります
日本でも漆喰とともに古くから壁には使用していました
近年は鏝模様をつけたアート壁がレストラン等にみられます
そして珪藻土を検索すると、湿度調整や防火の文字が出てきますね
ただそれは珪藻土の下地、珪藻土の塗り厚に大きなポイントがあります
以前の壁の下地は土壁を使用していました
文字どおり粘土と切った藁を足で混ぜこねて竹で作った下地に塗り充てて下地の壁を作り、乾いたらその化粧として珪藻土や漆喰を鏝塗りしていました
今の下地壁はどうでしょう
そう!
不燃ボードです
勿論不燃ボードなので防火性はあります
ですが、吸湿性となったらどうでしょう・・・・
まして珪藻土はある程度厚みをつけて鏝あてしないと本来の機能を発揮できないのに・・・
塗り厚は数回に分けて施工すればよいのですが、下地の不燃ボードと珪藻土の膨張率の違いから、表面のひび割れが出てしまうという弊害があります
ですから左官やさんは将来の不具合がないように、その性能が十分発揮できるようにと施工しています。
お施主様には、検索結果に出てくる性能を過大評価しない事と、もし発注するなら珪藻土の効果を最大限に発揮できるような環境を発注して欲しいと思います
次は漆喰壁です
漆喰壁は珪藻土と同じような歴史があり、その施工方法も同様の土壁の上に上塗りするという施工方法でした
しかし圧倒的に違うのは、珪藻土と違い厚塗りが出来ないという事です
何度振り分けて厚塗りを完成させたとしても乾燥した時点で上塗りが剥がれてきてしまいます
これは漆喰の性能上仕方のない事です
ですので、吸湿性を考えると土壁の下地と漆喰のペアという事で考えたほうがよいと思います
今現在では施工する側から、漆喰壁はお勧めしていないのが現状です
最後はジョリパットです
珪藻土や漆喰は自然由来の素材でできていますが、ジョリパットの素材は石油なので、吸湿性等の効能は望めません
あえて言えば類似品なのですが、耐久性やメンテナンス(塗装ができる)面から考えると抜群の性能を発揮します
職人さんの施工は同じ鏝あてですが、耐久性がいいので後のひび割れなどもありません
職人さんはどの素材でも模様付けなどのリクエストにも、その腕と経験から耐久性と将来の不具合が出ないように考えながら施工します
その為、窓やドアの取り付け位置や日照条件まで確かめながら施工しているはずです
ただ、十分な施工環境(工賃や材料、施工日数等)を整えられる現場ばかりでもないのが現状であると言えます
どちらかと言えば私も職人のはしくれですので、職人擁護の発言が多くなってしまいますが、私としてはお施主様の喜ぶ顔が見たいという気持ちで仕事をしています