LINE Botの制作費用の相場|安く見える見積りの落とし穴

LINE Botの制作費用の相場|安く見える見積りの落とし穴

記事
IT・テクノロジー
LINEで自動返信を作りたい。
見積りを取ったら、3万円のところと30万円のところがあった。
何が違うのか分からない。

今日は、金額が10倍違って見える理由と、
見積りを比べるときに見る4項目を書きます。

先に結論を書きます。

金額の差は「技術力」ではなく、
ほとんど次の4つで決まります。

 1.作る範囲(返信だけか、予約や記録まで含むか)
 2.動かす場所(月額のかかるサービスを使うか、自分のアカウント内か)
 3.納品後(誰が直せるか)
 4.続ける費用(月額がかかるか、かからないか)

そして、いちばん見落とされるのが4番です。


■ 費用は「作る費用」と「続ける費用」に分かれる

見積りに出てくるのは、たいてい「作る費用」だけです。

しかしLINE Botは、作って終わりではありません。
動かし続ける費用がかかります。

ここを見ないと、
初期費用が安いほうが3年後に高くなる、ということが起こります。

 作る費用   数万円〜数十万円。1回きり。見積りにほぼ必ず載る
 続ける費用  月0円〜数千円。見積りに載らないことがある

月3,000円は安く見えますが、3年で108,000円になります。
初期費用の差より大きくなることは、珍しくありません。

見積りをもらったら、
「月額でかかるものはありますか」と一度だけ聞いてください。

これがいちばん効く質問です。


■ 作る範囲で、金額はここまで変わる

「LINE Botを作りたい」と一言で言っても、中身の幅がとても広いです。

大まかには4段階に分かれます。

第1段階|決まった質問に、決まった答えを返す

「営業時間は?」「場所はどこ?」に自動で返す。
いちばん基本の形です。

これは実は、LINE公式アカウントの標準機能だけでもできます。
費用をかけずに、自分でも設定できる範囲です。

まずここを試してみて、
足りないと分かってから外注しても遅くありません。

第2段階|条件で返答を変える、ボタンで分岐する

「料金について」「アクセス」「担当者につなぐ」
のようなボタンを出して、押されたものに応じて返す。

標準機能だけでは難しくなり、ここから開発が必要になります。

第3段階|外部と連携する(予約・在庫・記録)

カレンダーと連携して予約を受ける、
問い合わせ内容をシートに記録する、など。

連携先が増えるほど、費用は上がります。
そして、連携先の仕様が変わったときの修正も必要になります。

第4段階|AIが自由に応答する

決まった質問だけでなく、書かれた文章を読んで答える形。

できることは広がりますが、AI側の利用料が月額でかかります。
そして「変なことを答えないか」の確認も必要になります。


■ 動かす場所で、続ける費用が決まる

ここが、月額の有無を分ける最大のポイントです。
大きく2つに分かれます。

月額のかかるサービスを使う場合

 ・初期費用は安いことが多い
 ・月額がかかる
 ・作るのが速い
 ・できることはサービスの範囲内
 ・サービスが終了するリスクがある

自分のアカウント内で動かす場合

 ・初期費用はやや高いことがある
 ・月額を0円にできる
 ・作るのに時間がかかる
 ・できることの幅は広い
 ・仕組みが手元に残る

どちらが良いかは、使い方によります。

 すぐ始めたい、機能が標準的
  → 月額サービスのほうが速くて確実です

 長く使う、費用を固定したくない
  → 自分のアカウント内で動かす形が向いています

私は後者(Googleのアカウント内で動く形)で作っていますが、
弱点もあります。

 ・大量の一斉配信には向きません(実行時間の制限があります)
 ・リアルタイム性が要る用途には向きません
 ・作るのに、月額サービスより手間がかかります

「こちらが優れている」という話ではなく、向き・不向きです。


■ 見積りを比べるときに見る4項目

金額だけを並べても比較になりません。
次の4つを揃えて聞いてください。

 1.月額でかかるものはありますか
   (サーバー代・ツール利用料・AI利用料)

 2.納品後、文言を変えたいとき、自分で変えられますか

 3.何を預ける必要がありますか
   (IDとパスワードを渡す必要があるか)

 4.納品後の不具合対応は、いつまで含まれますか

2番は特に大事です。
「営業時間が変わったので文言を直したい」は、必ず起きます。

このとき、毎回作った人に依頼して費用がかかる形と、
自分で書き換えられる形とでは、長い目で見て大きく違います。

3番については、別の記事で詳しく書きました。
多くの場合、IDとパスワードを渡す必要はありません。


■ 金額を比べる前に

具体的な相場は、私からは書きません。
「相場はこのくらい」と言える立場にないからです。

ただ、比べ方だけはお伝えできます。

金額そのものより、次の2つを揃えてから比べてください。

 1.同じ範囲か
   「自動返信だけ」と「予約まで含む」を並べても意味がありません

 2.月額を含めた3年分か
   初期費用が安いほうが、3年で高くなることがあります

そして、安い見積りが悪いわけでも、
高い見積りが良いわけでもありません。
範囲が違うだけのことが多いです。

比べるべきは金額ではなく、「同じ範囲で、いくらか」です。


■ まとめ

 ・費用は「作る費用」と「続ける費用」に分かれる
   見積りに載るのは前者だけのことがある

 ・月3,000円の月額は、3年で108,000円になる

 ・金額の差は、ほとんど「作る範囲」と「動かす場所」で決まる

 ・比べるときは、この4つを揃えて聞く
   月額/自分で直せるか/何を預けるか/不具合対応はいつまでか

 ・まずはLINE公式アカウントの標準機能で足りないか、
  試してから外注しても遅くありません




────────────────────

私は業務システムの開発を5年、
2019年からGoogleカレンダーと連携したLINE Botを毎日動かしています。

月額のかからない形で、よくある質問への自動返信をお作りしています。
文言はスプレッドシートから、ご自身で書き換えられます。



サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す