“頑張って”と言われると、なぜか苦しくなるあなたへ。心理学が教える“励ましが重たい心”の受け止め方

“頑張って”と言われると、なぜか苦しくなるあなたへ。心理学が教える“励ましが重たい心”の受け止め方

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コラム

「頑張ってね」が、今日は少し重たい

仕事で大きな案件を任されたとき、同僚から「頑張ってね」と声をかけられた。
笑顔で「ありがとう」と返したものの、胸の奥が少し重くなった。
すでに毎日遅くまで働いている。
家に帰っても仕事のことが気になり、休みの日も落ち着かない。
そこへ「頑張って」と言われると、「まだ足りない」と言われたような気がする。
相手にそんなつもりがないのは分かっている。
だからこそ、苦しくなったことを誰にも言えず、「励ましてくれたのに」と自分を責めてしまう。

同じ言葉でも、受け取り方は変わる

「頑張って」は、応援や信頼を伝える言葉です。
でも、人の心は、言葉の意味だけで動くわけではありません。
余裕があるときには背中を押してくれる一言が、疲れ切っているときには負担に感じられることもあります。
臨床心理学では、その人の反応を理解するとき、言葉がかけられた場面や、それまでの経験も大切にします。
「頑張ることで認められてきた」という人なら、励ましを期待として受け取ることもあるでしょう。
苦しかったからといって、相手の善意を否定する必要はありません。

必要なのは、もうひと頑張りではないかもしれない

そんなときは、「私は今、どんな言葉をかけてもらいたかったんだろう」と考えてみてください。
「大変だったね」かもしれません。
「手伝えることある?」かもしれません。
あるいは、何も言わずにそばにいてほしかったのかもしれません。
励ましをうまく受け取れないのは、感謝が足りないからとは限りません。
今の自分が必要としているものと、差し出されたものが少し違っていただけかもしれないのです。

「もう頑張っています」と言ってもいい

相手との関係によっては、「ありがとう。でも今はちょっといっぱいいっぱいで」と伝えても構いません。
すぐに言えなくても、別の機会に「最近、頑張ってと言われるとつらくなるんだ」と話してみるのもよいでしょう。
誰かに聞いてもらううちに、自分がどれほど無理をしていたのかに気づくことがあります。
応援の言葉に応えようとする前に、今の自分がどのくらい頑張っているかを確かめてみる。
ときには「頑張って」より「もう十分やっているよ」が、必要な日もあるのだと思います。

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