“誰にも頼まれていないのに、ちゃんとしなきゃと思う”あなたへ。心理学が教える“見えない期待”の下ろし方

“誰にも頼まれていないのに、ちゃんとしなきゃと思う”あなたへ。心理学が教える“見えない期待”の下ろし方

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コラム

誰も何も言っていないのに、勝手に頑張ってしまう

仕事を頼まれると、言われた以上のところまでやってしまう。
家族が何も求めていないのに、「これくらいはしておかないと」と動いてしまう。
人と会えば、楽しい雰囲気にしなければと思う。
誰かに責められたわけでもないのに、「もっとちゃんとしなきゃ」と落ち着かない。
そして疲れ切ったところで、「別に誰もそこまで求めてなかったよ」と言われたりします。
それなら、私はいったい誰の期待に応えようとしていたのでしょう。

人は、ときどき“想像の中の相手”にも気を遣う

臨床心理学では、私たちは実際の相手だけではなく、「きっとこう思われるだろう」という自分の中のイメージにも影響されると考えます。
失望されたくない。
役に立たない人だと思われたくない。
迷惑をかける人にはなりたくない。
そんな気持ちが強いと、相手が何も言っていなくても、自分で基準を作ってしまうことがあります。
しかも、自分で作った基準なので、どこまで頑張れば合格なのかも分かりません。
だから、頑張っても頑張っても終わらなくなります。

「それ、本当に頼まれた?」と一度だけ確かめてみる

何かをしなければと焦ったときは、「これは実際に頼まれたことかな」と考えてみてください。
頼まれた仕事なら、必要な範囲までやる。
頼まれていないことなら、「やりたいからやる」のか、「やらないと不安だからやる」のかを少し見てみる。
後者なら、今日はあえて手を出さないという選択もあります。
誰かをがっかりさせないために先回りし続けるより、相手が必要なら言ってくれると信じることも、人間関係の一部です。

“ちゃんとしなきゃ”の声は、誰の声なのか

それでも力を抜くと不安になるなら、「私は、何が起こるのを怖がっているんだろう」と考えてみてもよいでしょう。
嫌われることなのか。
頼りないと思われることなのか。
何もしない自分には価値がないように感じるのか。
ひとりで考えているとまた「もっと頑張ろう」に戻ってしまうなら、「誰にも言われていないのに、いつも何かに追われている感じがする」と誰かに話してみるのもひとつです。
話しているうちに、自分が背負っていたものの中に、本当は誰からも渡されていない荷物が混ざっていたと気づくことがあります。
全部の期待に応えなくてもいいどころか、その期待自体、自分の中で作ったものかもしれないのです。

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