“好きで始めたのに、上達しないと楽しくない”あなたへ。心理学が教える“趣味まで頑張る心”の休ませ方

“好きで始めたのに、上達しないと楽しくない”あなたへ。心理学が教える“趣味まで頑張る心”の休ませ方

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コラム

好きだったことが、いつの間にか宿題になる

写真を撮るのが好きで、休日にカメラを持って出かけていた。
最初は道端の花を撮るだけで楽しかった。
ところがSNSで上手な写真を見るうちに、自分の写真が物足りなく思えてくる。
構図や機材を調べ、撮り直しを重ねる。
気づけば、散歩よりも写真のできばえが気になるようになっていた。
絵を描くことでも、料理でも、似たことが起こります。
好きで始めたことなのに、上達しない日には落ち込んでしまう。
休みの日くらい楽しみたいのに、そこでも自分に点数をつけているのです。

「楽しみたい」が「うまくやらなければ」に変わるとき

何かができるようになるのは、うれしいことです。
ただ、いつの間にか「楽しみたい」が「うまくやらなければ」に変わることがあります。
認知行動療法では、自分の気分や行動に影響する考え方の癖にも目を向けます。
「人に見せられる出来でないと意味がない」「前より上達していなければ時間の無駄だ」という考えが強くなると、好きだった活動にも緊張が入り込みやすくなります。
上達を目指すことが悪いわけではありません。
けれど、楽しさを感じるための条件が増えすぎると、趣味がもう一つの仕事のようになってしまいます。

ときには、上達しない時間を楽しんでみる

そんなときは、あえて「成果を求めない時間」をつくってみてもよいでしょう。
撮った写真を誰にも見せず、そのままにしておく。
料理をいつもの味で作る。
絵を完成させず、好きな色だけ塗って終える。
「上達のため」ではなく「今、やってみたいから」を基準にしてみます。
もちろん、目標を立てて頑張る日があっても構いません。
ただ、うまくできなかった日まで失敗にしなくてもよいのです。
その時間に少しでも面白さを感じたなら、趣味としては十分に意味があるはずです。

楽しむことに、理由や成果はいらない

それでも「ただ楽しむ」が難しいなら、「上達しなくても楽しんでいると、どんな気持ちになるんだろう」と考えてみてください。
時間を無駄にした気がするのか。
誰かに置いていかれるように感じるのか。
それとも、上達していない自分が許せないのか。
そうした感覚は、趣味の問題だけではなく、普段の自分への厳しさとつながっていることがあります。
「好きなことのはずなのに、やる前から疲れる」と誰かに話してみてもよいでしょう。
楽しみは、人に認めてもらって初めて成立するものではありません。
誰にも見せない一枚や、失敗したお菓子にも、その日の自分だけが知っている楽しさがあるのだと思います。

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