“優しくされると、なぜか泣きそうになる”あなたへ。心理学が教える“安心したときにほどける心”の受け止め方

“優しくされると、なぜか泣きそうになる”あなたへ。心理学が教える“安心したときにほどける心”の受け止め方

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コラム

大丈夫だったのに、「大丈夫?」で泣きそうになる

仕事で嫌なことがあっても、なんとか1日を終えられた。
電車にも乗れたし、夕食も食べられた。
自分では「まあ大丈夫」と思っていたのに、誰かから「今日は大変だったね」と言われた途端、急に涙が出そうになることがあります。
優しくされているのだから、うれしいはずです。
それなのに胸が詰まり、言葉が出なくなる。
「別に泣くほどのことじゃないのに」と、自分でも不思議に思うかもしれません。
でも、涙はつらい出来事の真ん中でだけ出るとは限りません。

頑張っている最中は、感じることを後回しにできる

臨床心理学では、人は目の前のことに対処するために、感情をいったん脇へ置くことがあると考えます。
仕事中なら、まず仕事を終わらせる。
人前なら、いつものように振る舞う。
困っている人がいれば、自分よりそちらを優先する。
そうしている間は、「つらかった」と感じる余裕そのものがないこともあります。
ところが、安全だと感じられる相手の前では、それまで張っていた力が少しゆるみます。
その瞬間になって初めて、置いてきた気持ちが追いついてくることがあるのです。

涙が出たら、理由を急いで探さなくていい

そんなとき、「なぜ泣いているんだろう」とすぐ説明しようとしなくても構いません。
疲れていたのかもしれない。
我慢していたのかもしれない。
本当は誰かに気づいてほしかったのかもしれない。
まだ自分でも分からなくてよいのです。
まずは「思っていたより、私は頑張っていたのかな」と少しだけ立ち止まってみてください。
涙を止めることより、その涙が出られるくらい安心できたことのほうを大切にしてもよいのだと思います。

安心できる相手の前で、あとから分かる気持ちもある

ひとりでは平気だったのに、誰かと話すと急に声が震えたり、涙が出たりすることがあります。
そんなとき、「ちゃんと話さなきゃ」と思わなくても大丈夫です。
「自分でもよく分からないんですけど」と始めてもよいし、途中で黙ってしまっても構いません。
話しているうちに、「ああ、私はあのとき寂しかったんだ」と、あとから気づくこともあります。
心は、安心できた場所でようやく出してくる気持ちがあります。
泣いてしまった自分を困ったものとして扱うより、「ここまで持ってきたんだな」と、少しだけ労ってあげてもよいのだと思います。

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