「もう恋なんてムリ…」と思っていた私が、まさかの恋に落ちた日
正直、恋なんてもう一生しないと思っていました。
50代に入って、仕事も子育ても落ち着いて、家にひとりの時間が増えると、ふと感じるんです。
「ああ、もう誰かに恋することなんて、ないんだな」って。
若い頃みたいにドキドキしたり、誰かの言葉に一喜一憂したりすることが、すごく遠い出来事のように思えていたんです。
離婚してからは特に、「もう恋愛はこりごり」「誰かとまた関わるのは、めんどうだ」と、自分に言い聞かせていました。
でも本当は、そうじゃなかった。
一人の時間が増えるにつれて、「今日あったことを、誰かに聞いてほしいな」って、思うようになっていったんです。
それは、ただの寂しさではなくて、“人と心を通わせたい”という願いだったのかもしれません。
そんなとき、偶然、昔の職場の男性と再会しました。
当時はまったく意識していなかった人です。
でも、話してみると、妙に気が合って、自然に笑っていられる。
彼と連絡を取り合うようになってから、毎日がちょっと楽しみになりました。
「おはよう」や「今日は寒いね」っていう、ほんの一言がうれしくて。
それだけで心があたたかくなるんです。
気づけば、私はその人の言葉を待つようになっていました。
そして、自分でも驚くくらい、素直に笑うことが増えていたんです。
ある夜、ふたりで食事をした帰り道、彼がふと「なんか、君といると楽だな」って。
その一言で、涙が出そうになりました。
「私、まだこんなふうに誰かを好きになれるんだ」
そう思った瞬間、心の奥にしまい込んでいた“恋心”が、そっと顔を出したんです。
この年齢で、恋するなんて恥ずかしい。
そんな気持ちもありました。
でも今は、無理に閉じ込めなくていいと思えるようになりました。
恋は、若い人の特権じゃない。
心が動くことに、年齢は関係ないんだと、今は胸を張って言えます。
もし、あのとき彼と出逢っていなかったら、私は今も「恋なんてもうムリ」と思い込んでいたでしょう。
でも、人生って思っているよりもずっと自由で、可能性に満ちているものなのかもしれません。
同じように、「もう恋はしない」と思っている方へ。
自分の中に眠っている“ときめき”を、どうか見失わないでください。
心の扉は、そっと開けておくだけで、思いがけず優しい風が入ってくることもありますから。