パワハラ・モラハラ等、アホな上司や同僚に困っている方へ

記事
ビジネス・マーケティング


皆さん、こんにちは。
私のブログを読んでいただき、ありがとうございます。

今日はある会社で起こった事件について、書いてみます。
自分の職場にこんな役員がいたらたまらないですよね・・・。
あなたならどうしますか?


▼登場人物
ユーロモーター株式会社
大手総合商社の子会社でヨーロッパの自動車用品を扱っている専門商社。

主人公:矢崎
ベテラン社員で営業部門の課長職。
顧客から信頼が厚く、社内では現場の中心人物。

社長:須山
親会社から天下ってきた社長。
プライドが高く、高圧的な態度が社員から嫌われている。
自分の評価のことばかり考えていて、会社の将来に対してのビジョンが無い。

専務:江藤
須山の親会社在籍時の同期。
当社に天下ってきて専務に就任した。
とんでもないパワハラ男。須山とは似た者同士。

営業社員:中里
江藤の部下。
江藤の言動に頭を抱えていてノイローゼ気味になっている。


憂鬱な新年度のスタート

須山が社長に就任して4年が経った。
この須山という男は、自分の言いなりになる人物しか評価をしない自己中心的な人物で、親会社在籍時から評判が悪い男だった。

そして、今年度は須山の親会社時代の同期、江藤が専務として就任した。
この男も人が挨拶をしても目線も合わせず、シカトしてズカズカ歩いていくような男で、これまた評判は最悪な男だった。

このパワハラコンビが社内でデカイ顔をしている。
困ったものだった・・・。
ほぼ全社員が憂鬱だっただろう。


矢崎:この2人は厄介だな。
   近いうちに大きな波風が立つだろうな・・・。


江藤の迷走が始まる

須山と江藤は、よく2人でテーブルに座り、何やら楽しそうに話をしている
ことが多かった。
特に仕事の話をしている訳ではなさそうな雰囲気だ。
大して上手くもないゴルフの話でもしているんだろう。

江藤が専務に就任して3ヵ月が経つ頃、いくつか問題が浮き彫りになって
きた。
勤務時間中に自分のデスクで居眠りをしているのだ。
しかも毎日。

当社は、社員数100名の中小企業で、社長室や役員室といった別室が無い。
社員と役員のデスクが同じフロアに置かれている。
そういう環境なので、江藤が毎日居眠りをしているのは、当然社員全員が
見ている。
もちろん、社長の須山も見ていた。
そんな江藤が、会議ではいつも高圧的な態度で社員に接してくる。

ある日の会議での出来事・・・
江藤:おい!おまえ、次の会議までに資料を作っておけ!
   それと部内全員のスキルシートを作れ!
   部員全員がどんなスキルを持っているのか把握する。
中里:はい・・・わかりました。

翌日
中里:矢崎さん、ちょっと時間ありますか?
矢崎:いいよ、暗い顔してどうしたの?
中里:実は昨日の会議で江藤さんから部員全員のスキルシートを作って
   提出しろと言われました。
   そんなことしたって何の役に立つのか意味が分からないですよ。
矢崎:そんなことがあったんだ。江藤は自分の言動が社員の仕事の妨げに
   なっていることが分かっていないんだね。

社員に、❝現状を把握する❞という理由で資料を作るだけ作らせておいて、
ほとんどが時間の無駄になるパターンだった。
もちろん、部内の問題点を客観的に捉えた上で、部員のスキルシートを
作らせて、目を通して適材適所を真剣に考えるのなら意味があることだ。
しかし、そのスキルシートは作って提出した時点で終了。
普段から社員とコミュニケーションを取ろうとしない江藤が
このスキルシートを見たところで、会社にとってプラスになるようなことが
起きるはずがない。

事件発生!

須山が社長に就任してから4年間で延べ50名の社員が退職していった。
当社はヨーロッパの自動車用品を中心に日本の総代理店権を獲得している
業界では一目置かれている会社だ。
社員は車好きな社員が多く、いつもユーザー目線で商品の販売企画を
量販店に提案していて、業界での評価が高い会社だった。
そんな社風の会社に自分のことしか考えていない高圧的な社長の須山と
専務の江藤がズカズカと土足で踏み込んで来るので、多くの社員は嫌気が
さして、会社を辞めていってしまった。

ある日、矢崎の予感が的中した。
全社員宛に一通のメールが流れた。
『江藤専務は本日付で退職しました。』
何とも言えない雰囲気が社内に漂っていた。
社内のあちらこちらで、『何が起こったんだ??マジか?』とひそひそ話が
聞こえた。

矢崎を含めて、社員全員は江藤が退職した理由を知らされていなかった。
江藤を恨んでいる社員が多かったので、突然辞めたことを面白がっている者も
多かった。

数日後・・・
中里:矢崎さん、今時間あります?
矢崎:いいよ。
中里:一昨日の飲み会で、私と数名の社員が江頭と一緒に飲んでたんですよ。
矢崎:そうだったんだ・・・。
中里:江藤が酔ってその場にいた社員に絡み出したんですよ。最悪でしたよ。
矢崎:あいつのやりそうなことだな・・・。
中里:それだけならまだしも・・・。やらかしちゃったんですよ。
矢崎:え?何があったの?
中里:飲み会が終わった後、コンビニに行ったんです。
   そうしたら江藤がコンビニで万引きを始めたんですよ。
矢崎:ええ!?なんだそれ!
中里:散々パワハラされて頭に来てたので、警察に通報して突き出して
   やりましたよ。
   私から聞いたことは内緒にしておいてくださいね・・・。
矢崎:分かったよ。しかし、こんなことってあるんだね・・・。

矢崎は呆れて言葉が出なかった。
うちの会社の役員が万引き事件を起こすとは・・・。

事件後の社長の対応

後日、社長の須山から全社員に向けて話をする機会があったのだが、
江藤が辞めた理由を説明することはなかった。
『理由は言えませんが、敢えてこちらから江藤専務が退職したことを
口外しないように』ということだけだった。
役員以外で、江藤が辞めた理由を知っている社員は、矢崎と中田の
2人だけだった。

実は、江藤は須山が親会社に推薦して、当社の専務に就任させたのだった。
須山はこの事件について、自分の身に火の粉が降り掛からないように根回しをしていたようだった。
ほとんどの社員達は、江藤が辞めたからと言って商売に全く影響しないことは分かっていたので、
呆れた顔で『どうでもいいよな・・・。』と口を揃えて言っていた。

その後、須山は不満を爆発させた社員達から、今までのパワハラ行為に対して
吊るし上げを食らった。
事件以降、須山は親会社からの評価はガタ落ちになり、社員からは総スカンを
食らい、やり難そうに過ごしていた。


この話はフィクションです。
登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。


サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す