60歳以上で退職・再雇用。社会保険の同日得喪とは?給与が下がったときの確認点

記事
法律・税務・士業全般
「定年後、同じ会社で働き続けることになった。給与が下がったら、社会保険料もすぐに変わる?」

60歳以上の方が退職後、継続して再雇用される場合には、資格喪失と資格取得を同時に届け出る取扱いがあります。いわゆる「同日得喪」について、対象条件と必要書類を整理します。

1.60歳以上というだけで対象になるわけではない


対象となるのは、60歳以上の被保険者が退職し、同じ会社に1日も空かず継続再雇用される場合です。再雇用後も被保険者となるか、勤務条件を確認する必要があります。

定年制度のある会社だけの取扱いではありません。また、年金を受け取る権利の有無や、正社員という名称だけで対象が決まるものでもありません。

2.再雇用月から、給与に応じた標準報酬月額へ


該当する場合は、事業主が資格喪失届と資格取得届を同時に提出することで、再雇用された月から、再雇用後の給与に応じた標準報酬月額に決定することができます。

例えば、60歳以上の被保険者が9月30日に退職し、10月1日から同じ会社で再雇用され、引き続き加入するケースです。再雇用後の報酬月額が40万円から25万円に変わる場合、この取扱いを利用すれば、10月から再雇用後の報酬を基に標準報酬月額を決めることができます。

これは仕組みを説明する例です。標準報酬月額の等級や実際の保険料額は、報酬の内訳・加入先等を確認して判断します。

3.退職と継続再雇用を確認できる書類を準備


添付書類は、次の組合せなどで確認します。

①退職日を確認できる就業規則・退職辞令等の写しと、継続再雇用を確認できる雇用契約書等の写し
または
②退職日と再雇用日を記載した、継続再雇用に関する事業主の証明書

事業主の証明書は、様式が一律に指定されているわけではありません。健康保険組合等に加入している場合には、加入先に対する届出や必要資料も確認します。

4.給与減額・60歳到達と、退職再雇用を区別する


退職せずに給与だけが下がった場合や、60歳の誕生日を迎えただけの場合に、この取扱いが自動的に適用されるわけではありません。退職・再雇用の事実と日付を確認することが出発点です。

再雇用後の労働時間等によっては、そもそもの加入要件の確認が必要です。また、70歳以上の方の厚生年金に関する届出など、年齢による別の取扱いを混同しないようにしましょう。

5.依頼前に、日付と再雇用後の条件を整理する


・対象者の年齢
・退職日と再雇用日
・再雇用後の契約期間、所定労働時間・日数、報酬
・退職・再雇用を確認できる書類の準備状況
・加入している健康保険の種類

見積り相談では、まず分かる範囲の状況をお知らせください。個人番号や給与明細等の詳しい資料は、正式な依頼後の必要書類案内に沿って準備します。

【退職・再雇用に伴う手続きのご相談について】


退職・再雇用に伴う手続きを依頼したい場合は、入社サービスの見積り相談から、日付・勤務条件・希望する手続きをお知らせください。

資格喪失届と資格取得届を組み合わせる場合など、対象手続き・対応可否・料金は購入前に確認します。入社サービスの基本料金ですべての手続きが済むという意味ではありません。個別の制度判断や具体的な対応方法のご相談は有料です。



【出典・確認日】


日本年金機構
・「60歳以上の厚生年金の被保険者が退職し、継続して再雇用される場合、どのような手続きが必要ですか。」
・「60歳以上の方を、退職後1日の間もなく再雇用したとき」
・「70歳以上で複数の事業所に雇用されるようになったときの手続き」

2026年10月29日時点の公表資料に基づく一般解説です。必要な届出・添付書類等は、個々の勤務条件や加入先によって異なります。
サービス数100万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す