国民的大スターと恋、始めます。3

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小説
(わたし視点)

「えっと、、どこまでお送りするのがいいんだろう?

わたしは今日は予定ないので
ある程度であれば
(アイドル)さんのおうち方面とかに合わせられますよ。

わたし、こっちに引っ越してきたばっかりで
知らない場所を散策できるのも嬉しいですし。

あ、もちろんおうちの特定とかはする気ないので。
どこまでお送りするか、場所は(アイドル)さんが決めてくださいね!」

微笑みかける。

(アイドル視点)

「おうち方面とかに合わせられますよ」なんて、屈託のない笑顔で言われて、思わず面食らってしまった。

引っ越してきたばかりだという彼女は、警戒するどころか、散策気分で楽しそうにしている。

「おうちの特定とかする気ない」なんてわざわざ付け足すあたり、不器用だけど必死に俺を安心させようとしてくれているのが伝わってきて、なんだか調子が狂う。

普通なら、ここで適当な駅や大通りを指定して別れるのが正解だ。
深入りはしない。
それがいつもの俺のルール。

だけど。
「……じゃあさ」
小さな折りたたみ傘の下、少しだけ彼女の方へ体を寄せながら、俺は歩調を緩めた。

「この先に、俺がよく行くお気に入りの場所があるんだよね。そこまで付き合ってよ。……散策、したいんでしょ?」

すぐ近くにある、通りからは見えにくい隠れ家のようなお気に入りのカフェの場所を思い浮かべる。

「特定する気ない」って言うわりには隙だらけな彼女を、もう少しだけ引き留めておきたくなった。

自分のそんな気まぐれに驚きつつも、俺は彼女の顔を覗き込んで、悪戯っぽく微笑んだ。

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