映画『国宝』たぎるポイントは?実際の歌舞伎とどう違う?

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こんにちわ!
イラストやグラフィックレコーディングのサービスを出品しているマオと申します。

2025年6月現在話題騒然の映画『国宝』!
脚本/演技/演出/音楽などなど全て素晴らしかったですね。

今回は概要や前提の説明はすっとばし、観た人限定で以下3点のトピックをまとめました。

・二回観て気づいた たぎるポイント3選
・実際の歌舞伎と映画、同じ演目を見比べて
・生で歌舞伎を観る時のおすすめ


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和製ジョーカー超よかったですよね!


・二回観て気づいた たぎるポイント3選


1.春江を襲おうとしたけど、やめる俊ぼん

上方歌舞伎の名門の跡取りである花井半弥こと俊ぼん(横浜流星さん)は父の花井半次郎(渡辺謙さん)の代役が、部屋子である花井東一郎こと喜久雄(吉沢亮さん)に決まった時、あまりのやるせ無さから〝喜久雄の大事な〟春江(高畑充希さん)を襲おうとアパートの前で待ち構えます。
そんな思惑を知らず、自宅に迎え入れようとする優しい春江(高畑さんの声がめっちゃ優しくて素敵)に対して良心の呵責から無理強いを思いとどまり帰る俊ぼん。
『曽根崎心中』で父の代わりに『お初』という感情表現の必要な女形を立派に演じる喜久雄、その境地に至れない辛さや父・半次郎に選ばれなかった惨めさに耐えられず、俊ぼんは公演中に歌舞伎座を出て行きます。
幼馴染で恋人ながら、喜久雄の芯の部分まで理解しきれない春江は、その時の俊ぼんの胸中にシンパシーを感じ、春江から俊ぼんの手を取り駆け落ち。
結局春江は俊ぼんを選びます。

対して役欲しさに歌舞伎の家の血をひく彰子(森七菜さん)と関係する喜久雄。
初見ではなぜ俊ぼんが春江のアパートの前にいたのか分かりかねましたが、後の、表現者の頂点に立つ喜久雄の人間でいられない様とのコントラストで合点がいきました。
どこまで行ってもこの映画は喜久雄と俊ぼんの対比の物語なんだなって思い知る演出でした。


2.竹野の立ち位置

「あんな風には生きれねえよなあ。救急車呼んどけ」の大名言でお馴染み、
歌舞伎の興行を手掛ける竹野(三浦貴大さん)と喜久雄との間にある感情の変化もこの映画の大きな魅力でしたね。
竹野が跡取りの俊ぼんを「旦那」、名を継いだ喜久雄を「3代目」って呼ぶ二人への線引きと尊重の仕方がこの映画で1番胸が熱くなった部分でした。
誰もが割り切れない感情で喜久雄と俊ぼんを見る中、竹野が双方を対等に認めているのを呼び方だけで表現していることに泣きそうになりました。


3.俊ぼん(横浜流星さん)がとんでもなく色っぽすぎて困った

『曾根崎心中』にて、喜久雄演じる『徳兵衛』が俊ぼん演じる『お初』の足首に喉をあてるシーン。『徳兵衛』の自害の覚悟を知らされた時の『お初』のエクスタシーな表情は女性でも男性でもない魔性の色香が立っていて圧巻でした。
『お初』もそれを演じる俊ぼんも死ぬ運命ですので、それと合間って本当に壮絶な色気……。
私は俳優さんにとっても疎いんですが、この表情で横浜流星さんはとんでもない役者さんだなと感嘆いたしました。


・実際の歌舞伎と映画、同じ演目を比べて

随分昔になってしまいますが、私は四代目 市川猿之助さんの『藤娘』を観たことがあります。
映画の中では『二人藤娘』として、俊ぼんと喜久雄が演じた演目です。また、喜久雄がドサ周り中に変な男を虜にしちゃって後でボコボコにされた時に演っていた演目でもあります。

映画『国宝』では梨園でない役者さんが歌舞伎を演じていることも大きな魅力の一つなのですが、歌舞伎の通の方に伺ってみたところ「本職と映画を比べるのは野暮」なんだそうで、言語化していただくこと叶わなかったんですよね。
代わって通でもなんでもない私が見たまま比べた感想を申しますと、
猿之助さんの『藤娘』は『国宝』の喜久雄と俊ぼんより幼くて可憐でした。娘のいとけない可憐さを(当時でも)いい歳のおじさんが演じて表現するのはすごいことですよね。
対して『国宝』の二人の『藤娘』は凛としてたおやか、なんとなく都会的な印象でした。
どちらにも違った魅力があり、どちらも素敵で、どちらも惚れ惚れする女ぶりでした。

また、四代目の猿之助さんは私のような素人目からも演技がうますぎる役者ぶりで、才能とお家柄両方持って生まれた方だと感じています。
同時に、ご自身のお父様への自殺幇助の罪で懲役3年・執行猶予5年の有罪判決が令和5年に確定致しましたが、芸事を極める人間ならざる道を選んだ喜久雄、家が守ってくれるのと同時に血に縛られる俊ぼんとを勝手に重ねて映画を観ていました。

『国宝』では裏方をめちゃめちゃ見れたのも楽しかったですね!


・生で歌舞伎を観る時のおすすめ

『国宝』を観て実際の歌舞伎を観てみたい!と思われた方も多くいらっしゃると思います。
ここでは私なりに、歌舞伎を楽しむポイントを二つご紹介いたします。

1.解説をイヤホンを聴く
美術館に行くと絵画の解説を聴けるガイドイヤホンを貸し出してくれますよね?
あれが歌舞伎にもあるのでぜひレンタルしてください!
演目の邪魔には全くなりません。
さらに歌舞伎は、その時の衣装などにも演目の内容に関係する意味があったりしますので、そういう豆知識の解説もしてくれます。
もともと日本には『弁士』と呼ばれる独自の語り手文化があり、歌舞伎のガイドにはその流れを汲む面白みを感じます。
語りとしてすっごく楽しいんです!
私は歌舞伎も見れて落語も聴けるようなお得感を歌舞伎ガイドに感じています。

2.ぜひコスプレで!
歌舞伎を観に行く時は歌舞伎を観るコスプレを……
そう!ぜひお着物で行ってきてください。
慣れてくると演目に合わせた柄や帯のお着物で行こうかなー、などの余裕も出て参ります。
お着物持ってない方は、安いレンタル・着付けを狙ってもいいですが、ぜひ実家に眠っているお母様・お祖母様の嫁入り道具のお着物を引っ張り出して着てあげてください。自分も歌舞伎と同じ日本の伝統を背負う気分で!笑
着物を着ている日本人は女性も男性も美しいです。
ご自身も演目を盛り上げる一員としてぜひ楽しんできてください。

注意したいのは夏用と呼ばれる絽や紗のお着物は現代日本の夏では暑すぎるということ、
あと、浴衣は絶対NGということ(バスローブで歌舞伎観来ちゃったみたいな場違いな感じです)
なのでコスプレのおすすめは冬場です!




ちなみに私は吉田修一先生の原作は小説は未読です。なんでも『国宝』執筆のため、3年歌舞伎の黒子としての経験を積まれたのだとか。役者も監督もとんでもない『国宝』でしたが、そもそも原作者がとんでもない!
普段は読書が趣味なので、今年中に読みたいなと思ってます。
そしてこれを機に上方歌舞伎も見に行ってみたいなーと思いました。

ここまで読んでくださりありがとうございました。
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