契約社員・パートの更新期限、Excelに書くだけで安心していませんか?

契約社員・パートの更新期限、Excelに書くだけで安心していませんか?

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IT・テクノロジー
「契約終了日はExcelに入力している」

「期限が近づいたら、総務が本人や上司へ確認している」

「更新するかどうかは、現場から連絡をもらうことになっている」

契約社員やパートなど、有期契約で働く人の管理を、このような方法で行っている会社は少なくないと思います。

私自身、中小製造業でひとり総務に近い仕事をしています。

契約人数が数人であれば、Excelでも十分管理できそうに見えます。

しかし、実際に管理する必要があるのは、現在の契約終了日だけではありません。

・これまで何回更新したか
・最初の契約からどのくらい経過したか
・次回更新の判断をいつ始めるか
・更新しない場合に確認すべきことはないか
・無期転換について確認が必要な人はいないか
・必要な労働条件を明示したか

こうした情報が増えるほど、担当者の記憶や目視確認に頼った管理は難しくなります。

今回は、有期契約の管理で見落としやすいポイントと、Excel管理を見直す考え方を紹介します。

契約終了日だけでは管理できない

よくある契約管理表は、次のような形です。

氏名 契約開始日 契約終了日 更新予定
山田さん 2025年4月1日 2026年3月31日 未定
佐藤さん 2025年10月1日 2026年9月30日 更新予定

この一覧から、現在の契約終了日は確認できます。

しかし、山田さんが過去に何回更新しているのかは分かりません。

最初の契約から5年以上経過しているかもしれません。

更新しない場合に、いつまでに何を確認すべきかも表示されていません。

そのため、有期契約を管理するときは、一人につき一行だけではなく、一つの契約につき一つの履歴を残す方が管理しやすくなります。

例えば、次のように記録します。

従業員ID 契約開始日 契約終了日 更新区分
A001 2023年4月1日 2024年3月31日 初回
A001 2024年4月1日 2025年3月31日 更新
A001 2025年4月1日 2026年3月31日 更新

履歴を残しておけば、更新回数や通算期間を集計できます。

雇止めは「終了日を伝えればよい」だけではない

厚生労働省の基準では、契約を3回以上更新している人や、一定の有期契約を更新・反復して雇用関係が通算1年を超えている人などについて、契約を更新しない場合は、原則として満了日の30日前までに予告することが求められます。契約期間が1年を超える場合なども対象に含まれます。

ただし、

「更新回数が3回になったから、必ず同じ対応」

と単純に判断できるわけではありません。

契約締結時の説明、更新の期待、これまでの運用、契約期間など、個別事情を確認する必要があります。

そのため、管理表やシステムでは、

「雇止め可能」

「違反確定」

と自動判定するのではなく、

雇止め予告について要確認

と表示する方が安全です。

システムが法的な判断をするのではなく、総務や管理者が確認すべき人を見つけるために使います。

無期転換は「5年働いたら自動で正社員」ではない

無期転換ルールは、同じ使用者との有期労働契約が更新され、通算5年を超えた場合に、労働者からの申込みによって無期労働契約へ転換する制度です。自動的に無期契約へ変わるのではありませんが、要件を満たした申込みがあれば、使用者は断ることができません。

ここで管理したいのは、

・最初の契約開始日
・各契約の開始日と終了日
・契約の空白期間
・現在の更新回数
・無期転換申込機会を明示したか
・本人から申込みがあったか
・無期転換後の労働条件を明示したか

といった情報です。

単純に「入社から5年」で判定すると、契約の空白期間や特例を正しく扱えない可能性があります。

そのため、通算5年へ近づいた人を自動で「無期転換確定」とするのではなく、

無期転換について要確認

として抽出する仕組みが適しています。

2024年4月から明示事項も増えている

2024年4月から、有期労働契約の締結・更新時には、更新上限の有無と内容を明示する必要があります。

また、無期転換申込権が発生する更新時には、

・無期転換を申し込める機会
・無期転換後の労働条件

を明示する必要があります。

つまり、契約書を作成して保存するだけでなく、

「いつ、何を明示したか」

まで管理した方が安心です。

例えば管理表に、次の項目を追加します。

・更新上限の有無
・更新上限の内容
・更新上限を説明した日
・無期転換申込機会を明示した日
・無期転換後の労働条件を明示した日
・本人からの申込み状況

Excelで見落としが起こる理由

Excelで契約管理をしていても、見落としが起こる主な理由は、日付が入力されていないことではありません。

一覧を開かないと気づけない

期限が近づいても、担当者がファイルを開かなければ分かりません。

全員分を毎回目視している

対象者が50人いても、今月確認が必要なのは3人だけかもしれません。

それでも毎回全員分を確認すると、重要な行を見落としやすくなります。

更新履歴が上書きされている

以前の契約終了日を新しい終了日で上書きすると、更新回数や過去の経緯が分からなくなります。

次に何をするか書かれていない

契約終了日が近いことは分かっても、

・現場へ更新予定を確認する
・本人と面談する
・契約書を準備する
・専門家へ確認する

など、次の作業が決まっていないケースがあります。

判断した人と日付が残っていない

更新することは決まっていても、誰がいつ決めたのか分からない。

本人への説明が済んでいるかも分からない。

これでは、担当者が変わったときに引き継げません。

契約管理に追加したい項目

現在のExcelを見直すなら、最低限次の項目を管理します。

従業員情報

・従業員ID
・氏名
・所属
・在籍状況

契約履歴

・契約開始日
・契約終了日
・更新回数
・更新上限
・契約の空白期間

対応状況

・更新予定
・終了予定
・現場確認中
・本人説明待ち
・契約書作成中
・対応済み

確認項目

・雇止め予告の要確認
・無期転換の要確認
・更新上限の明示状況
・無期転換申込機会の明示状況

次の作業

・次回確認日
・担当者
・対応メモ
・完了日

特に重要なのが、最終期限だけでなく、次回確認日を持つことです。

契約終了日の前日に気づいても、現場確認や本人説明が間に合わない可能性があります。

60日前から段階的に確認する

例えば、契約終了までの残り日数に応じて、次のような流れを作ります。

60日前

契約履歴、更新回数、通算期間、現在の勤務状況を確認する。

45日前

所属部署へ、更新予定を確認する。

30日前

更新または終了の方針を整理し、必要に応じて専門家へ確認する。

14日前

更新契約書や必要書類を準備する。

契約終了前

本人への説明、書面交付、記録保存を確認する。

実際の確認時期は、会社の承認手順や契約内容に合わせて調整します。

重要なのは、契約終了日だけを管理するのではなく、期限までに必要な作業を分けることです。

GASを使うと「今確認すべき人」だけを表示できる

GoogleスプレッドシートとGASを使えば、登録された契約履歴から、

・契約終了まで60日以内
・30日以内
・期限超過
・更新方針未決定
・雇止め予告について要確認
・無期転換について要確認
・必要事項の明示待ち

といった対象者を自動で抽出できます。

さらに、

・管理者へのメール通知
・担当者別の一覧
・ステータスの色分け
・次回対応日の表示
・契約履歴の検索
・管理一覧の出力

なども追加できます。

毎回全員分の契約を確認するのではなく、現在対応が必要な人だけを表示する仕組みです。

システムだけで最終判断はできない

ここは重要な点です。

GASでできるのは、

・期限を計算する
・契約履歴を集計する
・該当する可能性がある人を抽出する
・対応状況を記録する
・管理者へ通知する

ところまでです。

雇止めの有効性や、無期転換申込権が正式に発生しているかといった個別の法的判断は、契約内容や実態を確認する必要があります。

そのため、システムは結論を出す道具ではなく、

確認漏れを防ぎ、専門家へ相談すべき対象を見つける道具

として使うのが適しています。

ココナラで契約更新管理の仕組みを構築します

現在、契約社員・パートの契約履歴、更新期限、確認状況を管理するGASシステムを準備しています。

正式公開後は、こちらへサービスURLを掲載します。

【契約更新管理サービスのURLを公開後に追記】

契約更新管理以外にも、現在公開しているサービスがあります。

自社独自の契約・期限管理を作りたい方

丸投げOK!GASで業務システムを構築します

現在のExcelや作業手順を確認し、入力画面、管理画面、自動集計、期限通知などを構築します。


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その事務作業をGASで自動化できるか診断します

現在の管理表をもとに、自動化できる部分、手作業のままがよい部分、構成案、概算費用をご提案します。


詳しい仕様書は必要ありません。

現在のExcelを、氏名や契約条件などを架空データへ置き換えた状態で共有いただければ、改善方法を整理します。

まとめ

契約社員やパートの管理では、現在の契約終了日だけを一覧にしても十分ではありません。

必要なのは、

・過去の契約履歴
・更新回数
・通算契約期間
・契約の空白期間
・更新方針
・次回確認日
・必要事項の明示状況
・対応した人と日付

を確認できることです。

Excelでも管理できます。

しかし、一覧を毎回目視し、担当者の記憶に頼っている状態では、更新期限や確認事項を見落とす可能性があります。

最初から大きなシステムを作る必要はありません。

まずは現在の管理表に、

・契約履歴
・次回確認日
・担当者
・対応状況

の4項目を追加するところから始めてみてください。

ユウタ|ひとり総務×AI業務改善

中小製造業で総務・管理業務に携わりながら、Googleスプレッドシート、Googleフォーム、GAS、生成AIを活用した業務改善に取り組んでいます。

高額なシステムを導入するほどではないけれど、Excelと手作業だけでは契約更新の管理が不安。

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