キャリアの受け止め方|学びという、鏡

キャリアの受け止め方|学びという、鏡

記事
学び
おはようございます。2級キャリアコンサルティング技能士|合同会社たお代表の工藤でございます。今日のテーマは、「学びという、鏡」についてです。

キャリアコンサルタントとして相談を受けていると、初回面談から半年も経つ頃には、ご相談者様が、まるで穏やかな時間の流れに身をゆだねているかのような雰囲気をまとうようになっていることがあります。当初抱えていた「早く結果を出さなきゃ」「新しいスキルを身につけなきゃ」といった焦りや不安から解放され、ご自身のペースを取り戻していく。この変化は、一体どこから生まれるのでしょうか。

頭で分かることと、知恵になること

致知出版社が発行する月刊『致知』は、「人間学を学ぶ月刊誌」として、各界で一道を切り開いてきた人々の体験談を紹介し続けている雑誌です。その誌名は、東洋の古典『大学』の「格物致知」にちなんでいます。知識として頭で分かっていることと、実践を通して心にしっかりと根付いた知恵とは、同じものではない、という考え方が、そこには込められています。

学びという鏡に、映るもの

一方で、資格の勉強や新しい学びは、知識やスキルを外から足していく作業であると同時に、自分の中にある輪郭や可能性を確かめていく作業でもあります。「自分はこういうことができる」「案外、こういうことに興味がある」と、学びという鏡を通して自分自身と向き合うたびに、それまで感じていた焦りや不安が、少しずつ和らいでいきます。

おわりに

大人の自己学習とは、不安を隠すために知識という鎧で「武装」することではなく、本来の自分を知り、人間としての「根」を深く張っていく作業です。その根がしっかりと張られ、自己理解が深まることで、何かを焦って追い求めるような気持ちは消え去り、自分自身の内面における見通しが立てられるようになります。そうして、やがて「穏やかな時間の流れ」の中に身を委ねられるようになるのだと思います。

頭で得た知識を、実践を通して本物の知恵に変えながら、新しい自分の輪郭に出会い続ける。その終わりのない旅を穏やかに歩み続けることこそが、もしかしたら、人間としての器を広げ、「あなた」という人物を確かなものへと仕上げていくのかもしれません。

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