キャリアの受け止め方|答えを、急がない

キャリアの受け止め方|答えを、急がない

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おはようございます。2級キャリアコンサルティング技能士|合同会社たお代表の工藤でございます。今日のテーマは、「答えを、急がない」についてです。

分からないことに出会ったとき、できるだけ早く答えを見つけようとしてしまうことがあります。けれど、分からないままでいることにも、何か意味があるのだとしたら、どうでしょうか。

分からないままでいる、という力

この「分からないままでいる力」について、イギリスの詩人ジョン・キーツは、1817年、弟たちに送った手紙の中で、「ネガティブ・ケイパビリティ」という言葉を使いました。具体的には、「不確かさや、神秘、疑いの中にいても、事実や理由を急いで求めようとせずにいられる能力」のことを指し、キーツは、シェイクスピアがこの資質を豊かに持っていたと述べています。また、この「ネガティブ・ケイパビリティ」について、精神分析家ウィルフレッド・ビオンは、著書『注意と解釈』(1970年)の中で、キーツの言葉に直接言及し、分析を行う側が、答えや解釈を急がず、「わからないこと」の不確かさに耐え続ける姿勢として論じています。

期限があるとき、どうするか

一方で、すべての場面で「分からないままでいい」と言えるわけではないように思います。就活の選考のように、期限が決まっている場面では、分からないままでいることが、むしろ本人を苦しめることもあります。そうしたら、そのような場合は、どうしたらいいのでしょうか。一つの答えとして、分からないことを一人で抱え込まず、誰かに話してみる、という方法があるように思います。「まだ分からないんだ」と、ただ誰かに伝えるだけでもいいのです。ビオンが考えていたのも、同じことだったのだと思います。分析をする人も、一人で黙って我慢するのではなく、相手と一緒に、分からない時間をそのまま過ごしていました。誰かが隣にいてくれるだけで、分からない時間の感じ方は、変わってくるのかもしれません。

おわりに

「ネガティブ・ケイパビリティ」ということに触れてきて、「分からない」という状況に、無理に急いで答えを出そうとしなくてもいいのだと思います。ただ、その分からなさを、ずっと一人だけで抱え続ける必要もないのだと思います。誰かに「分かっていない」ということを、そのまま話してみる。それは、答えをもらうための場ではなく、自分の中にある考えを整理しながら、自分なりの納得や選択に近づいていくための時間なのだと思います。そのための相談援助として、キャリアコンサルタントという存在が、あなたのそばにあります。

出典
・Keats, J. (1817). Letter to George and Tom Keats, 21–27 December 1817.
・Bion, W. R. (1970). Attention and Interpretation. Tavistock Publications.
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