大相撲の定員は、幕内42人、十両28人となっています(2004年1月場所以降)。
そのため、関取の引退等があると、幕下→十両、十両→幕内へと、ところてん式に昇進する力士が出るわけですが、もしもところてん式の昇進を続けたら、どこまで行くのか?
それを確かめるため、私は『相撲レファレンス』のホームページを使ってどこまで番付が繰り上がるか調べてみました。
並行して、異なる地位の対戦成績も調べてみました。
データは、いずれも2019年5月場所(令和最初の場所)から、2026年3月場所終了時点まで(41場所分)のものです。
ただし、繰り上げ分の清算は翌場所の番付発表直後に行います(それまでは暫定的に「?」で表記)。
起算点とした2019年5月場所は、横綱が白鵬・鶴竜の2人、大関が豪栄道・高安・貴景勝の3人、関脇が逸ノ城・栃ノ心の2人、小結が碧山・御嶽海の2人でした。
開始時のチェックポイントは、以下の通りです。
*横綱2(横綱の最下位)
*大関3(大関の最下位)
*関脇2(関脇の最下位)
*小結2(小結の最下位)
*前頭10(上位総当たりの目安である、前頭5枚目以内)
*前頭33(前頭の最下位)
*十両28(十両の最下位)
*幕下30(幕下上位=7戦全勝すれば十両昇進が決まる、幕下15枚目以内)
*幕下120(幕下の最下位)
*三段目201(三段目の最下位。この場所で三段目格付出デビューした、白石{のちの前頭・東白龍}も数に含む)
引退力士がいる場合、場所前の引退は「空き番付」と、場所中の引退は「途中休場」とみなしています。
引退力士の場所は、いずれもしこ名が最後に載った場所としています。
公傷(新型コロナウイルス関連も含む)による休場力士や、幕下・三段目格付出力士がいる場合は、それも考慮しています。
異なる地位の対戦は、以下の10通りの組み合わせを指します。
なお、不戦勝・不戦敗や、優勝決定戦・巴戦の対戦成績はそれぞれ区別しています。
①:横綱VS大関
②:横綱VS関脇
③:横綱VS小結
④:横綱VS前頭
⑤:大関VS関脇
⑥:大関VS小結
⑦:大関VS前頭
⑧:関脇VS小結
⑨:関脇VS前頭
⑩:小結VS前頭
結果は以下の通りです。
(1)引退等による十両以上の繰り上げ
(▼は引退、↓は陥落、◎は新、○は再。しこ名はいずれも当時。昇進と同時に改名した場合は、改名後のしこ名を表記)
R2初:▼豪栄道(大→関) ◎琴ノ若(十→前) ○明瀬山(下→十)
R2・7:▼栃煌山(十) ○北磻磨(下→十)
R2秋:▼木崎海(十) ○千代の海(下→十)
R3・3:▼鶴竜(横) ○天空海(十→前) ○王鵬(下→十)
R3名:▼貴源治(十・解雇) ○荒篤山(下→十)
R3秋:▼白鵬(横) ◎王鵬(十→前) 矢後(残留)
R4九:▼千代大龍(前→十) 對島洋(残留)
R4九:▼豊山(十) ○白鷹山(下→十)
R5初:▼隠岐の海(前→十) ◎落合(下→十)
R5夏:▼逸ノ城(前) ◎伯桜鵬(十→前) ○千代の海(下→十)
R6春:▼北青鵬(十) ◎栃大海(下→十)
R6秋:▼貴景勝(関→前) 武将山(残留) 欧勝海(残留)
R7初:▼照ノ富士(横) 時疾風(残留) ◎草野(下→十)
(十→前は6人、新3、再1、残留2。下→十は13人、新3、再7、残留3)
(2)繰り上がり
横綱2→消滅(2021年9月場所後、69代横綱・白鵬の引退により消滅)
大関3→横綱1(新横綱は2025年3月場所。74代横綱・豊昇龍の昇進による)
関脇2→大関1(新大関は2021年5月場所。照ノ富士の昇進による)
小結2→関脇1(新関脇は2021年5月場所。高安の昇進による)
前頭10→前頭7
前頭33→前頭28
十両28→十両16
幕下30→幕下5
幕下120→幕下82
三段目200→三段目87
(序二段以下は定員が無いため、省略。三段目の定員は2022年5月場所から180人に、2025年1月場所から160人に減らされているが、計算には影響せず)
(3)繰り上がりー平成時代からの繰り越し分
横綱3→1992年5月場所直前、61代横綱・北勝海の引退により消滅
大関4→2003年1月場所中、65代横綱・貴乃花の引退により消滅
関脇2→2000年3月場所中、66代横綱・若乃花の引退により消滅
小結2→2010年1月場所後、68代横綱・朝青龍の引退により消滅
前頭10→大関1(2019年3月場所終了時点)
大関1→消滅(新横綱は2021年9月場所。73代横綱・照ノ富士の昇進による)
(2025年1月場所中、73代横綱・照ノ富士の引退により消滅)
前頭27→前頭8(2019年3月場所終了時点)
前頭8→前頭5
十両26→前頭18(2019年3月場所終了時点)
前頭18→前頭15
幕下30→前頭26(2019年3月場所終了時点)
前頭26→前頭23
幕下120→十両17(2019年3月場所終了時点)
十両17→十両9
三段目200→幕下46(2019年3月場所終了時点)
幕下46→幕下22(2023年11月場所、北天海が幕下15枚目以内に入る)
(4)大関昇進による繰り上げ
R1夏:◎貴景勝(関→大) <入れ替わりで栃ノ心が関脇転落>
R1名:○栃ノ心(関→大) ○玉鷲(小→関) ◎竜電(前→小)
R1九:○貴景勝(関→大) <入れ替わりで栃ノ心が関脇転落>
R2・7:◎朝乃山(関→大) ○御嶽海(小→関) ○隠岐の海(前→小)
R2・11:◎正代(関→大) 関脇は3人、小結は2人
R3夏:○照ノ富士(関→大)○高安(小→関)、小結は3人
R4春:◎御嶽海(関→大) ◎阿炎(小→関) ◎豊昇龍(前→小)
R5名:◎霧島(関→大) 関脇は4人、小結は3人
R5秋:◎豊昇龍(関→大) 関脇は3人、小結は2人
R6春:◎琴ノ若(関→大) ○若元春(小→関)○錦木(前→小)
R6九:◎大の里(関→大) 関脇は4人、小結は2人
R8初:◎安青錦(関→大) ○高安(小→関) ○若元春(前→小)
R8夏:○霧島(関→大) ???(小→関) ???(前→小)
(小→関は6人、新1、再5。前→小は5人、新2、再3)
(5)大関陥落による不運
R1夏:↓栃ノ心(大→関) <入れ替わりで貴景勝が大関昇進>
R1秋:↓貴景勝(大→関) 阿炎(小)は新関脇、北勝富士(前)は再小結ならず
R1九:↓栃ノ心(大→関) <入れ替わりで貴景勝が大関昇進>
R2初:↓高安(大→関) 阿炎(小)は新関脇、妙義龍(前)は再小結ならず
R3秋:↓朝乃山(大→関) 関脇は3人、小結は2人
R4九:↓御嶽海(大→関) 関脇は3人、小結は4人
R5初:↓正代(大→関) 関脇は4人、小結は4人
R6名:↓霧島(大→関) 関脇は3人、小結は2人
R6秋:↓貴景勝(大→関) 関脇は4人、小結は2人
(小結留め置きが2人、新2、再0。前頭留め置きが2人、新0、再2)
(6)異なる地位の対戦成績
横綱VS大関:22-7、勝率.759(その他不戦3-0)平成時代は勝率.690
横綱VS関脇:37-10、勝率.787(その他不戦0-2、決定戦1-1)平成時代は勝率.750
横綱VS小結:51-13、勝率.797(その他不戦0-3)平成時代は勝率.832
横綱VS前頭:214-66、勝率.764(その他不戦0-12、決定戦1-0)平成時代は勝率.866
大関VS関脇:85-67、勝率.559(その他不戦0-3)平成時代は勝率.572
大関VS小結:101-80、勝率.558(その他不戦1-5、決定戦1-0)平成時代は勝率.672
大関VS前頭:544-281、勝率.659(その他不戦2-12、決定戦23-0、巴戦2-1)平成時代は勝率.739
関脇VS小結:111-77、勝率.590(その他不戦1-2、決定戦1-0)平成時代は勝率.567
関脇VS前頭:565-316、勝率.641(その他不戦11-5、決定戦2-0)平成時代は勝率.653
小結VS前頭:423-346、勝率.550(その他不戦3-2)平成時代は勝率.576
*異なる地位による2人の決定戦は10回(うち2回は横綱VS関脇、1回は横綱VS前頭、1回は大関VS小結、3回は大関VS前頭、1回は関脇VS小結、2回は関脇VS前頭)。
3人による巴戦は2回(うち2回は大関VS前頭2人)。
*左端の対戦成績および勝率には、一方が休場・引退したことによる不戦勝・不戦敗を含まない(不戦勝・不戦敗の分は、「その他不戦」と区別して表記している)。