2014年11月から施行されてきた中国強制国家標準「GB 30000シリーズ 化学品分類とラベル規範」は国連GHS改訂4版に対応しており、中国でGHS分類を実施する上で重要な規格となります。現行のGB 30000シリーズは第2部分から第29部分まで構成されています。一方、第1部分は長期にわたって存在していない状態です。
GB 30000の第1部分は「通則」であり、現行の「GB13690-2009(化学品分類及び危険性公示 通則)」の代わりとして位置付けられています。実は、GB 30000の第1部分(以降、GB 30000.1)の作成は2012年から計画されておりますが、途中で数多ある事情により、何度も先送りされました。
こういう状態を過去形にしたのは今年6月16日、中国工業と情報化部(MIIT)が公開したGB 30000.1の意見募集案です。意見募集期間は2023年8月16日までとなります。意見募集案の内容により、GB 30000.1はGB 30000シリーズの今までの部分と違い、国連GHS改訂8版に対応することになります。GB 30000.1が正式に公布した後、今までの第2部分から第29部分までも国連GHS改訂8版に対応するよう修正される予定です。これにより、今後、中国は国連GHS改訂8版へ移行することになります。
前述したように、GB 30000.1は現行の「GB13690-2009(化学品分類及び危険性公示 通則)」の改正版とも言えます。そのため、GB 30000.1が正式に発効した後、GB13690-2009は廃止される見込みです。また、GB 30000.1が正式公布してから6ヶ月間の猶予期間が設けられるということです。
GB 30000.1の意見募集案は主に以下の部分からできています。
用語と定義;
化学品危険有害性分類;
ラベル;
SDS;
付録A・GHSの定義と略語。
GB13690-2009と比較して、GB 30000.1の意見募集案の変化は多岐に渡りますが、一つ注目されているのは化学品危険有害性分類の中に、「鈍感化爆発物(Desensitized explosives)」という分類を新たに追加されたことです。
ご存知のように、鈍感化爆発物という物理危険性分類が初めて国連GHSに導入されたのは改訂6版の時でした。今回の意見募集案は国連GHS改訂8版に対応すると言われるので、この分類を追加することも自然のことと言えます。
今回のGB 30000.1の意見募集案とともに、MIITは「GB 30000.x 化学品分類とラベル規範 鈍感化爆発物」というもう一つGB 30000シリーズの意見募集案も公開されました。こちらの方は完全新設で、現在最新の国連GHS改訂9版の技術的内容と一致しています。最終的にはGB 30000シリーズ第30部分(GB 30000.30)という形で公布される可能性が大きいです。正式公布したから12ヶ月間の猶予期間が設けられるということです。
中国強制性国家標準---「危険貨物輸送包装複数種の危険品を収容する包装に関する安全技術規範」
中国強制性国家標準---「危険貨物輸送包装 回収容器安全技術規範」