Xで複数アカウントを持つと凍結される? 用途の違いを書面で示し、1年以上凍結されていた2つを含む3アカウントが同時に解除された事例

Xで複数アカウントを持つと凍結される? 用途の違いを書面で示し、1年以上凍結されていた2つを含む3アカウントが同時に解除された事例

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法律・税務・士業全般
「凍結されたアカウントが3つあります。まとめて対応していただくことはできますか」。X(旧Twitter)のアカウントを次々に凍結されたご依頼人から、最初に届いたご相談の一文です。複数のアカウントを持っていること自体が、凍結の理由になったのではないか。そう心配される方は少なくありません。本記事では、3つのアカウントの用途がどう分かれていたかを書面で説明し、日米のX社へ送付したところ、1年以上凍結されたままだった2つを含む3つすべてが、ある朝そろって解除されていた事例をご紹介します。

Xのルールは、複数のアカウントを禁止していません

先に結論を書きます。Xは、一人が複数のアカウントを持つことを禁止していません。禁止しているのは、複数のアカウントを使って同じ内容を投稿したり、互いに拡散し合ったりして、話題や評価を人為的に操作することです。Xの「信頼性」ポリシー(2025年4月付)には、次のように書かれています。いずれも2026年10月30日に、当事務所で日本語版の原文を確認しました。

・許可されている:「異なる識別情報、目的、活用方法を持つ複数のアカウントを運用すること」。例として「匿名アカウントや趣味や取り組みに関連したアカウントに加えて、個人アカウントを運用する」ことが挙げられています
・数の目安:「Xでは、ユーザーは重複しない異なる目的で最大10個のアカウントを作成および/または操作できます。」
・許可されていない:「同一または実質的に類似のコンテンツとやりとりする複数のアカウントを運用すること」、複数のアカウントで同じポストやアカウントに反応する、同一のコンテンツを同時にポストする、など
・違反したときの措置:1回目の違反などでは「1つまたは複数のポストの削除要請からアカウントの一時的なロックまで」の措置を取る可能性があり、「複数のアカウントの使用が主な違反であれば、存続させるアカウントを1つ選択できる場合があります」

原文はX社の判断で更新されることがあります。

つまり問われるのは、アカウントの数ではなく、それぞれのアカウントが何のために使われていたかです。目的が重ならず、互いに拡散し合うような使い方をしていなければ、複数のアカウントを持つことはルールの範囲内です。本件の書面も、この点を出発点にしました。

3つのアカウントに起きていたこと

ご依頼人のアカウントは3つありました。好きな作品を楽しむファンとしてのアカウント、同じ趣味の仲間と少人数でつながるためのアカウント、日々のつぶやき用のアカウントです。そのうち2つは、1年以上前に、それぞれ別の時期に凍結されていました。どちらの通知も、違反が「システムにより検出されたため、自動的に凍結」したというもので、理由として書かれていたのは「偽装行為」という言葉だけでした。

残る1つは、長年使い続けてきたアカウントです。ある日、このアカウントに「仮ラベル」が付きます。どのポストがどの規定に当たるのかは示されず、警告のメールも、一時的なロックも、ポストの削除の要請もないまま、検索に出てこなくなる状態が続きました。ご依頼人は、仮ラベルの審査を求めるために有料のXプレミアムに加入し、認証のチェックマークを付けたうえで再審査を申し立てます。アプリに届いた通知は次のとおりです。

【Xアプリの通知】
 ご利用のアカウントには、リーチに影響を与える可能性がある仮ラベルが追加されました。詳細はこちら
 (再審査の申し立て後)
 審査完了 ご利用のアカウントがスパムを含んでいるか、その他の種類のプラットフォーム操作に関与していることが確認されました。そのため、仮ラベルは削除されていません。

※仮ラベルの表示と、再審査の結果の通知(実際の画面をもとにした再現イメージ。太字は当事務所による)

そして、再審査の結果とほぼ同時に、アカウントそのものが凍結されました。届いたメールは次のとおりです。

件名:ご利用のXアカウントは凍結されました
 ご利用のアカウント(──────)は、Xルールに違反していることが報告されたため凍結されました。
 具体的な内容は次のとおりです。
 信頼性に反するルールに違反しています。
 Xの信頼性を損なう偽装行為に従事するためにXのサービスを利用することはできません。
 新たなアカウントを作成することにより、凍結を回避しようとした場合は、新たなアカウントを凍結します。このアカウント凍結に異議申し立てをする場合は、サポートチームにお問い合わせください。
 有効なXプレミアムサブスクリプションをお持ちの場合、Xにより自動的にキャンセルされることはありません。
 (以下略)

※凍結を知らせるメール(実際のメールをもとにした再現イメージ。太字は当事務所による)

再審査の申し立てが凍結のきっかけになったのかどうかは、X社が理由を明かさないため分かりません。ただ、メールの最後の一文には注意が必要です。アカウントが凍結されても、Xプレミアムの契約は自動では止まりません。解約するかどうかは、ご自身で判断して手続きをしてください。

こうして3つのアカウントがすべて凍結された状態になり、その日の夜に、最初のご相談が届きました。

異議申し立ての返信には「以下のとおり」の続きがありませんでした

ご依頼人は、3つのアカウントそれぞれについて異議を申し立てていました。正式なご依頼の際に送っていただいた返信メールを並べてみると、そのうち2通には、次のような箇所がありました。

件名:ご利用のアカウントについてのお知らせ
 Twitterからのお知らせです。
 アカウント──────についての異議申し立てを確認いたしました。
 Xのサポートチームは、により、Xルールの違反は生じていないと判断しました。具体的には以下のとおりです。
 ご提供いただいた追加情報を検討した結果、今回のケースでは当初の決定を撤回する正当な理由はないと判断いたしました。したがって、ご利用のアカウントをロックする決定は撤回されません。
 アカウントの機能制限を解除するには、アカウントにログインして画面の手順を完了することで違反を解決してください。
 よろしくお願いします。Xサポート

※異議申し立てへの返信メール(実際のメールをもとにした再現イメージ。太字は当事務所による)

「具体的には以下のとおりです」と書いた次の行に、違反の内容がありません。別のアカウントへの同じ返信では、ここに「偽装行為を禁止するルールに違反しています」の一文が入っていました。定型文の決まった場所に入るはずの言葉が、抜け落ちたまま送られてきたものと考えられます。

本件では、「により」の前の言葉が抜けているうえに、違反の内容そのものも空白でした。書面では、この返信の形から、個々の事情に沿った審査が本当に行われたのか疑問がある、と指摘しています。

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書面では、3つの用途の違いと「警告が一度もなかったこと」を書きました

「アカウント凍結解除申請書」の柱は二つです。

一つ目は、3つのアカウントの用途です。好きな作品のファンとして楽しむアカウント、同じ趣味の仲間との小さな交流に限ったアカウント、作品に限らない日々のつぶやきのアカウント。それぞれの目的を書き分けたうえで、これは「信頼性」ポリシーが許可された行為として挙げる、趣味に関連したアカウントに加えて個人アカウントを運用する形そのものだ、と主張しました。最後に凍結されたアカウントについては、長年使い続けてきたもので、ほかの2つが凍結された後に作った代わりのアカウントではないことも明記しています。凍結の通知にあるとおり、新しいアカウントで凍結を回避しようとすればそのアカウントも凍結されます。代わりのアカウントと受け取られると、それだけで凍結を避けようとした行為に見えかねないためです。

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二つ目は、処分の段階です。ポリシーは、1回目の違反などでは削除の要請や一時的なロックから始めるとし、複数のアカウントの使用が主な違反なら、残すアカウントを1つ選べる場合があるとしています。本件では、3つのいずれにも警告のメールやロック、ポストの削除の要請はなく、残すアカウントを選ぶ機会もないまま、3つすべてが凍結されました。X自身が公表している段階の考え方と釣り合わない、という指摘です。

このほか、2つの凍結は自動の検出、1つは第三者からの報告が始まりだったことから、正当な利用が違反と取り違えられた可能性にも触れました。日本のX社宛の書面では、措置の理由の通知を求める情報流通プラットフォーム対処法も挙げています。結びでは、担当者による個別の再審査と解除を求め、それでも違反があるというなら、どのアカウントのどの投稿がどの規定に当たるのかを具体的に示してほしい、と書きました。

業務範囲について:当事務所が行うのは、お客様ご本人の主張を整理した書類(アカウント凍結解除申請書・内容証明郵便物・書留郵便物)の作成と発送の代行です。行政書士はX社との交渉や代理を行うことはできません。また、書面の送付により必ず凍結が解除されることをお約束するものではなく、結果を保証するものではありません。結果には個別の事情による差がございます。

書面の送付から、3つ同時の解除まで

ご依頼人は、日本と米国の両方のX社へ送る日米同時のダブル送付を選ばれました。日本のX Corp. Japan株式会社宛には内容証明郵便で、米国のX社宛には英訳した書面を米国内からの書留郵便(配達記録付き)で送っています。米国宛の書面は、当事務所が受任実績から積み上げてきた運用ノウハウに基づく送付経路で届けました。送付経路の詳細は当事務所の実務ノウハウの中核にあたるため、記事内での詳しい記載は控えさせていただきます。

書面を送った後も、異議申し立ては続けていただきます。ロックや警告を経ずにいきなり凍結された場合でも、手続きは同じように使えます。当事務所からは、配達を確認したら申し立てを試し、その後も週に1回程度、内容を変えて続けるようお伝えしています。本件でも、書面が届いた後しばらくは自動の返信ばかりでしたが、ご依頼人は間隔を空けて申し立てを続けていました。

そして、ご報告が届きました。

「ある朝、3つのアカウントすべての凍結が同時に解除されていました。X社からのメールなどの通知はなく、気づいたらログインできる状態になっていました。なお、正常に投稿・表示できるようになるまでには1日程度かかるようです。」
――ご依頼人からのご報告(要旨)

解除は、米国のX社宛の書面が配達されてから11日後、ご依頼からは約3週間のことでした。1年以上凍結されたままだった2つのアカウントも、凍結されて間もなかったアカウントと一緒に戻っています。

凍結のときは必ずメールが来たのに、解除のときは何の知らせもありませんでした。申し立てを続けている間は、ときどきログインを試して確かめてください。また、ログインできても、投稿や表示が元どおりになるまでには少し時間がかかることがあります。

何が解除の決め手になったのかは、分かりません。書面がどう扱われたのかをX社が明らかにすることはなく、申し立ても並行して続けていたためです。当事務所としては、3つの用途の違いと事前の警告がなかったことを具体的に書いた書面を日米の両方へ届けたことが、担当者による見直しにつながった一因ではないかと考えていますが、これは推測です。

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解除までの期間や結果は、個々のケースによって大きく異なります。数か月を要する例も、書面の送付後も動きがない例もあります。必ず同じ結果・同じ期間になるとは限りません。あらかじめご了承ください。

当事務所の対応
当事務所では、SNS凍結解除の内容証明郵便・国際郵便の作成発送代行を年間数百件規模で承っております。書面の文章はすべて当事務所で作成し、原案をご確認いただいてから発送します。凍結されたアカウントが複数あるときは、1通の書面にまとめて記載できます。

よくある質問(FAQ)

Q. Xで複数のアカウントを持っていると、それだけで凍結されますか?
Xの「信頼性」ポリシーは、異なる目的や活用方法を持つ複数のアカウントの運用を許可しており、重複しない異なる目的であれば最大10個までアカウントを作成・運用できるとしています。禁止されているのは、複数のアカウントで同じ内容を投稿したり、互いに反応し合ったりして人為的に影響を与えることです。本件では、3つのアカウントの用途の違いを書面で具体的に説明しました。

Q. 凍結されたアカウントが複数あります。1通の書面でまとめて対応できますか?
できます。1通の書面に複数のアカウントを記載できます。本件でも、凍結の時期も理由の書き方も異なる3つのアカウントを、1通の書面にまとめて記載しました。

Q. ロックや警告を経ずに、いきなり凍結されました。それでも異議申し立てをしてよいですか?
はい。ロックを経ていない凍結でも、異議申し立ての手続きは同じように使えます。書面の配達が確認できたら申し立てていただいて問題なく、その後も週に1回程度、内容を変えて続けることをおすすめしています。なお、当事務所では申し立ての例文はご用意していません。

Q. 凍結の理由を確かめるためにXプレミアムに加入しましたが、凍結されてしまいました。契約はどうなりますか?
本件の凍結の通知メールには、有効なXプレミアムの契約は自動的にキャンセルされないと書かれていました。アカウントが凍結されても請求は続く可能性があるため、解約するかどうかはご自身で判断して手続きをしてください。加入や再審査が凍結のきっかけになったかどうかは、X社が理由を明かさないため分かりません。

Q. 凍結が解除されたら、Xから知らせが届きますか?
届かないことがあります。本件では、凍結のときはメールが届きましたが、解除のときはメールなどの通知はなく、ご依頼人が気づいたらログインできる状態になっていました。また、ふつうに投稿・表示できるようになるまで1日ほどかかったそうです。申し立てを続けている間は、ときどきログインを試して確かめてください。

ご相談について

SG行政書士法務事務所では、X(旧Twitter)・Instagram・FacebookなどSNS凍結解除の内容証明郵便・国際郵便の作成発送代行を年間数百件規模で承っております。複数のアカウントが凍結されたケースや、異議申し立てを重ねても自動の返信しか届かないケースも、凍結の通知や返信メールの内容をもとに、対応の可否や進め方を確認のうえでご案内いたします。Xアカウントの凍結でお困りの方は、ココナラの出品サービスよりお気軽にご相談ください。

執筆:行政書士 重松 祐達(SG行政書士法務事務所 代表)
日本行政書士会連合会 第23191059号 / 愛知県行政書士会 中央支部 第6790号
X(旧Twitter)・Instagram・FacebookなどSNS凍結解除の内容証明郵便・国際郵便の作成発送代行を年間数百件規模で受任。本記事は実際の受任案件をもとに、個人が特定されないよう一般化して構成しています。行政書士は相手方との交渉・代理を行うことはできず、裁判手続きが必要な場合は弁護士へのご依頼をご検討ください。

免責事項:本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法的助言を構成するものではありません。掲載した事例は実際のご相談をもとに、個人が特定されないよう内容を一般化して再構成したものです。アカウントの凍結解除を保証するものではなく、結果は個々の状況により異なります。当事務所は書類の作成・発送代行を行うものであり、相手方との交渉・代理は行いません。また、本記事の内容は作成時点の情報に基づいており、X社の運用方針・仕様や法令の変更により内容が変わる場合があります。


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