X(旧Twitter)の凍結に異議申し立てをして却下されても、取れる手段は残っています。大きく分けると、内容を改めて再申請する、日本と米国のX社へ書面を郵送して再審査を求める、弁護士に相談するの3つです。本記事では、返信の届き方を4つのパターンに分け、それぞれの意味と次の一手、方法を変える目安を整理します。
【この記事の結論】
・却下の返信は、X社が凍結を続けると判断したことを伝えるものです。ただし、内容を改めた再申請や、書面の郵送による再審査の求めは、その後も行えます。
・再申請は前回から7日以上空け、前回と異なる表現や追加情報を盛り込みます。同じ文面を短い間隔で繰り返すことは避けます。
・2〜3回申し立てても同じ返信が続くなら、方法を変える段階です。当事務所には、4回以上、あるいは20回以上却下された後に、書面の送付を経て解除が確認された事例があります(結果を保証するものではありません)。
却下の返信は、主に4つのパターンがあります
異議申し立てをした後の反応は、当事務所へのご相談を見るかぎり、次の4つのどれかに当てはまることがほとんどです。まず、ご自身がどのパターンにいるのかを確かめてください。
・1. 申し立ての直後に、定型のメールだけが届く
受付を知らせるだけの連絡のこともあれば、もう結論まで書かれていることもあります。まず本文を最後まで読んでください。凍結を続けると書かれていれば、次の2にあたります。受付の連絡だった場合は、そのメールに補足を添えて返信しておくと、追加の情報として扱われることがあります。
・2. 凍結を続けるという返信が届く
「当初の決定を撤回する正当な理由はない」という趣旨のメールです。異議を検討したうえで凍結を続ける、というX社の結論にあたります。伝えていない事情が残っているなら、内容を改めてもう一度申し立てます。それでも同じ返信が返ってくるようなら、方法を変える時期です。
・3. 7日以上たっても、何も返ってこない
返信がない理由は、外からは分かりません。1週間ほど待って動きがなければ、前回とは表現を変え、追加の情報を足して申し立て直します。
・4. 再審査は行わない、と告げられる
これ以上の申し立てには対応しない、という趣旨のメールです。フォームやアプリからの申し立てでは動きにくくなります。ただ、この通知が届いた後に、書面の郵送など別の方法で解除に至った事例もあります。
パターン2の返信には、違反はなかったと読める一文と、違反したルールの名前とが、同じメールに並んでいることがあります。
どのパターンでも、届いたメールは件名から本文の最後まで、そのまま残しておいてください。一部だけを切り取った画像では、どのアカウントへの返信なのかが分からなくなります。
却下されても、手続きが終わるわけではありません
Xのヘルプセンターは、手違いで凍結やロックがされたと考える場合には、異議申し立てができると案内しています(「Xアカウントの凍結に関するヘルプ」。2026年10月8日に当事務所で確認)。再申請できる回数の上限は、公表されていません。
また、永久凍結についての説明には、異議を受けても凍結が妥当と判断した場合は、どのポリシーに違反しているのかを説明して対応する、という趣旨の記載があります(「Xアカウントへの警告とその意味(凍結など)について」。同日確認)。
届いた返信に、どの投稿のどの行為が問題だったのかが書かれていないことがあります。これでは何を直せばよいのかが分からず、反論のしようもありません。当事務所が作成する書面では、この点を最初に取り上げ、具体的な説明を求めることがあります。
次に取れる3つの手段
却下された後に取れる手段は、次の3つです。できることが大きく異なるため、状況に合わせて選びます。
・1. 内容を改めて再申請(ご自身で)
行うこと:Xのフォームやアプリから、あらためて異議を申し立てる
向いている場面:申し立てがまだ1〜2回目で、伝えていない事情がある
・2. 書面を郵送して再審査を求める(行政書士)
行うこと:主張を整理した書面を、日本のX社へ内容証明郵便、米国のX社へ米国内からの書留郵便(配達記録付き)で送る
向いている場面:同じ返信が繰り返される。再審査は行わないと告げられた
・3. 弁護士に相談
行うこと:X社との代理交渉、仮処分や訴訟などの裁判手続き
向いている場面:損害が大きい。書面でも解除されず、法的手段を検討したい
再申請で気をつけること
・前回の申し立てから7日以上空ける
・前回と異なる表現にし、発生した日時や利用状況などの追加情報を盛り込む
・回数は2〜3回程度にとどめる。短い間隔で同じ内容を送ると、スパムと判定されるおそれがある
・本人確認を求めるメールが届いていないか、迷惑メールフォルダも確認する
書面の郵送で行うこと
当事務所が行うのは、お客様ご本人の主張を整理した書面の作成と、発送の代行です。日本のX社宛には内容証明郵便を使います。いつ、誰が、誰に、どのような内容の文書を送ったかを日本郵便が証明する制度です。内容証明郵便は日本国内の制度で、海外宛には使えません。そのため、米国のX社宛には、英訳した書面を米国内からの書留郵便(配達記録付き)で送ります。
米国のX社宛の書面は、当事務所が受任実績から積み上げてきた運用ノウハウに基づく送付経路で届けています。送付経路の詳細は当事務所の実務ノウハウの中核にあたるため、記事内での詳しい記載は控えさせていただきます。
【業務範囲についてのご説明】
行政書士は、X社との交渉や代理を行うことはできません。書面の送付はX社に再審査を求めるもので、法的な強制力はありません。書面を送れば必ず凍結が解除されるとお約束するものではなく、結果を保証するものではありません。
弁護士に相談する場面
X社との直接の交渉や、仮処分・訴訟といった裁判手続きは、弁護士の業務です。凍結によって大きな損害が出ている場合や、書面を送っても解除されず次の法的手段を考える場合は、弁護士への相談が向いています。
何回却下されたら、方法を変えるべきですか
目安は2〜3回です。それ以上は、同じフォームから同じように申し立てても、結果が変わりにくくなります。
当事務所にご相談いただいた方の中に、ご自身で20回以上申し立てを続けた方がいらっしゃいました。送信してから1時間ほどで、定型の却下メールが返ってくる。その繰り返しだったそうです。同じ人から何度も届く申し立ては、内容を十分に確認されないまま自動で却下されているように見受けられます。
ご自身での申し立てが通らなかった後に、書面の送付を経て解除が確認された事例を、公開している記事から挙げます。
・異議申し立てを4回却下された
解除が確認されるまで:書面の送付から約1か月
・「偽装行為」を理由に凍結され、4回以上退けられた
解除が確認されるまで:日米への書面送付から約4週間
・同じ内容の返信が繰り返された
解除が確認されるまで:日本への発送から16日
・個人で20回以上申し立てて却下された
解除が確認されるまで:日米への書面送付から約4か月
ここに挙げたのは解除が確認できた事例だけで、書面を送っても動きがなかった例は載せていません。同じ結果や同じ期間になるとは限らない点は、あらかじめご承知おきください。X社が書面をどう扱ったのかは明らかにされないので、書面が決め手だったのかどうかは、当事務所にも確かめようがありません。
凍結中に新しいアカウントを作るのは、おすすめしません
却下が続くと、「新しいアカウントを作って出直したほうが早いのでは」と考える方は少なくありません。当事務所でも、ご依頼人から「新しいアカウントを作って運用しても問題ないでしょうか」と尋ねられたことがあります。
お答えは、おすすめしません、です。Xは、凍結を回避する目的で新しいアカウントを作ることを禁止しています。当事務所が見てきた凍結の通知にも、回避しようとして作ったアカウントは凍結する、という趣旨の一文が入っていました。実際に、理由を示されないまま凍結された方が別のアカウントを作ったところ、そちらも「凍結の回避を禁止するルールに違反」として凍結された、というご相談を受けています。
新しいアカウントまで凍結されると、元のアカウントの解除を求めるうえでも不利な事情になりかねません。解除を求めている間は、作らずに待つのが無難です。なお、Xのヘルプセンターにも、永久凍結されると新しいアカウントを作成できなくなる、という説明があります(2026年10月8日確認)。
書面を送った後は、どう待てばよいですか
解除される場合、書面が届いてから1か月〜3か月以内が多い傾向があります。当事務所が公開している事例では、早いものでは1〜2週間ほど、長いものでは4か月かかりました。直近は、時間がかかる例も見られます。
待っている間にお願いしているのは、追跡番号で配達を確かめたうえで、週に1回ほど、内容を変えて異議申し立てを続けることです。書面の送付と並行して申し立てを続けても、差し支えありません。
解除の知らされ方は、一定ではありません。X社から解除のメールが届くこともあれば、何の連絡もなく、ログインしてみたら元に戻っていたということもあります。凍結がいったん「ロック」に切り替わり、ご本人が画面の手続きを済ませて復活した例もありました。ときどきログインして、状態を確かめてみてください。
よくある質問(FAQ)
Q. 異議申し立てが却下されたら、もう解除されることはありませんか?
そうとは限りません。当事務所が公開している事例には、4回以上、あるいは20回以上却下された後に、書面の送付を経て解除が確認されたものがあります。ただし、すべての凍結が解除されるわけではなく、結果は凍結の理由や個別の事情によって異なります。
Q. 却下された後、どのくらい空けて再申請すればよいですか?
前回の申し立てから7日以上空けることをおすすめしています。前回と異なる表現や追加情報を盛り込み、回数は2〜3回程度にとどめます。短い間隔で同じ内容を繰り返すと、スパムと判定されるおそれがあります。
Q. 申し立てのたびに、すぐ定型のメールが返ってきます。内容は読まれているのでしょうか?
X社が個々の申し立てをどう処理しているのかは公表されておらず、外からは分かりません。当事務所には、同じ返信が繰り返されていた方が、主張を整理した書面を日本と米国のX社へ送付した後に、解除を確認した事例があります。ただし、書面が決め手だったのかどうかは確かめられません。
Q. 「当初の決定を撤回する正当な理由はない」と書かれたメールが届きました。どういう意味ですか?
異議申し立てを検討した結果、凍結を続けるというX社の結論を伝える返信です。同じメールに、違反はなかったと読める一文が入っていることがありますが、当事務所は日本語の定型文の不備とみており、X社の判断は変わっていないと受け止めています。メールの全文を保存したうえで、次の対応を検討することをおすすめします。
Q. 書面を郵送すれば、必ず解除されますか?
いいえ。書面の送付はX社に再審査を求めるもので、法的な強制力はありません。解除を保証することはできず、送付した後も動きがない例があります。ご相談の際に、状況を伺ったうえで見通しを率直にお伝えしています。
Q. 凍結から時間がたっていても、書面の送付を依頼できますか?
ご依頼いただけます。凍結からの経過期間に制限は設けておりません。凍結から数か月以上たってからご依頼をいただき、解除された事例もあります。
Q. 行政書士と弁護士のどちらに相談すればよいですか?
書面の作成と発送によって再審査を求めるなら行政書士、X社との代理交渉や仮処分・訴訟が必要なら弁護士が向いています。行政書士は、X社との交渉や代理を行うことはできません。まず書面の送付を試し、解除に至らなかった場合に弁護士への相談を検討する、という進め方もあります。
ご相談について
SG行政書士法務事務所では、SNS凍結解除の内容証明郵便・国際郵便の作成発送代行を年間数百件規模で承っております。異議申し立てが通らず次の手を迷っている方は、届いた返信メールの内容をもとに、文面を確認したうえで進め方をご案内いたします。ココナラの出品サービスよりお気軽にご相談ください。
執筆:行政書士 重松 祐達(SG行政書士法務事務所 代表)
日本行政書士会連合会 第23191059号 / 愛知県行政書士会 中央支部 第6790号
X(旧Twitter)・Instagram・FacebookなどSNS凍結解除の内容証明郵便・国際郵便の作成発送代行を年間数百件規模で受任。本記事は、当事務所が公開している事例と、Xのヘルプセンターの記載(2026年10月8日確認)をもとに構成しています。行政書士は相手方との交渉・代理を行うことはできず、裁判手続きが必要な場合は弁護士へのご依頼をご検討ください。
免責事項:本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法的助言を構成するものではありません。掲載した事例は実際のご相談をもとに、個人が特定されないよう内容を一般化したものです。アカウントの凍結解除を保証するものではなく、結果や期間は個々の状況により異なります。当事務所は書類の作成・発送代行を行うものであり、相手方との交渉・代理は行いません。また、本記事の内容は作成時点の情報に基づいており、X社の運用方針・仕様の変更により内容が変わる場合があります。