中古住宅ローン控除拡充、使えるマンションは?

中古住宅ローン控除拡充、使えるマンションは?

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コラム
2026年度の税制改正で、「住宅ローン控除、中古住宅も拡充。子育て世帯なら新築並み」というニュースを目にした方も多いのではないでしょうか。

中古マンションを検討中なら、気になる話題だと思います。

結論から言うと、この拡充は本当にあります。ただし、対象になる中古マンションは、思っているよりかなり限られます。

一級建築士・宅地建物取引士として、実務の視点から整理してみます。

「新築並み」の中身


まず数字から整理しましょう。中古住宅の住宅ローン控除は、長期優良住宅・低炭素住宅・ZEH水準住宅などの「認定住宅」であれば、子育て世帯等で借入限度額4,500万円・控除期間13年まで拡充されます(証明書のない一般的な中古住宅は、従来通り2,000万円・10年のままです)。

ここだけ聞くと、どの中古マンションにも使えそうに思えますよね。ですが実際には、この4,500万円・13年の枠を使うには、省エネ性能の証明書(長期優良住宅認定通知書やBELS評価書など)が必要です。そして、ここが一番大事なポイントなのですが、この証明書は「住戸単位」ではなく「住棟(建物全体)」を対象に評価される制度なんです。マンション向けのZEH-Mという区分では、専有部だけでなく廊下やエントランスのような共用部まで含めて、建物全体の省エネ性能を評価します。

証明書は建物次第、個人の努力ではどうにもならない


つまり、今検討しているマンションにこの証明書が欲しいと思っても、買主であるあなたが後から個人で取得することはできません。建物が新築時にこの認証を取っていたかどうかで、ほぼ決まってしまいます。

実務で見てきた感覚では、そこそこのブランドマンションであれば、新築時にこの認証を取得している可能性は高いです。ブランドマンションは、もともと省エネ性能や長期優良住宅であることを売りにしていることが多いからです。一方で、そこまでのブランド力がない、あるいは築浅ではないマンションは要注意です。長期優良住宅の制度自体、2008年にできた比較的新しい制度で、分譲マンションでの認定実績は国の報告でも「普及が進んでいない」とされています。後から管理組合が大規模改修で認証を取ることも理論上は不可能ではありませんが、コストと合意形成のハードルを考えると、現実的には難しいケースがほとんどです。

自分の物件は対象?確認方法と、対象外でも慌てなくていい理由


では、今検討している中古マンションが対象かどうかは、どうすれば分かるのでしょうか。

まず確認すべきは「認定証書があるかどうか」です。この手の優遇は行政や第三者機関による認定なので、効力は必ず書面で担保されています。感覚や噂で判断するものではありません。確認先は仲介業者や売主です。まずヒアリングしてみることが大切です。もし書類が見当たらない場合は、物件所在地の自治体に再発行を申請できることもあります(対応は自治体によって差があるため、個別の確認が必要です)。

もし対象外だったとしても、それだけで物件選びをやめる必要はありません。控除は、あくまで控除です。実際に還付される金額は、自分の年収や納税額によって変わります。住民税側の控除には年9.75万円という上限があり、借入限度額が大きくても、実際にはそこまで大きな差が出ないケースも多いというのが実務の感覚です。控除額の多さよりも、その物件が自分の暮らしに本当に合っているかどうかの方が、よほど大切な判断軸です。

まとめ


「中古住宅ローン控除拡充、子育て世帯なら新築並み」という話は実在しますが、対象になるかどうかは建物次第で、個人の努力だけではどうにもなりません。気になる物件があれば、まずは認定証書の有無を仲介会社に確認してみてください。

もし「この物件、控除以前にそもそも資産性としてどうなんだろう」と不安な方は、ここなら経由でURLをお送りいただければ、一級建築士・宅建士の視点で、周辺相場や流動性も含めて即日評価いたします。気になる物件があれば、気軽にご相談ください。


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