安部公房「壁-バベルの塔の狸」は、 無意識の願望が具体化していくお話・・・。
記事
学び
詩人である「ボク」が公園のベンチで空想をしていると
猫でもなければ、犬でも、狐でも、狸でもない
奇妙な小動物に出くわす。
小動物がゆっくりと近づいてきたかと思うと
何かを咥えて逃げ去っていく。
咥えていったものはボクの「影」
ここから、不条理なお話が始まります。
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「影」を無くした「ボク」は
体が透明になってしまう。
なんとかして自室に戻った彼は、ふと安堵する。
なぜかというと
「消えてしまったボクの輪郭の代わりに
壁が皮膚の役目をしてくれる」から。
ここから
「ボク」は「影」の考察を始めていきます。
肉体を喪失した彼は
何に光明を見出すのでしょう・・・(;^_^A
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「影」を咥えて逃げた小動物が言う。
「私の行動や言葉はすべて君の念願なんだ」
つまり
「君は透明になりたかったんだ」
ここから、際限なくシュールな展開となっていきます(;^_^A
まるで夢を見ているような・・・。
そう、これは無意識の世界です。