娘二人・全肯定でスタート
二人の娘を持つ父親です。
僕はデキ婚をした際に奥さんや周囲に多大な迷惑をかけてしまった悪いヤツです。
そして、これからはせめて、よい夫、よい父親であろうと心に決めました。
が。
まずは「よい父親」とは何か。
の話から記事にします。
僕の経験なんて統計学的にはなんの価値もない情報ですが、「そういう子育てもある」という意味でご参考になればありがたいです。
子どもに期待しない
「よい父親」について、実は、いまだによくわかりません。
ただ、出産前の頃、知り合いのある「おばさん」から、
「子どもに期待してはだめ。」
と言われたので、まずは「安全であること」にだけこだわり、そのほかについては「期待しない。」を目標にしました。
さらに、
「子どもの自己肯定感を高めることが大事」
だと世間では言われていたので、そのために子供に対して「全部肯定」することにしました。
全部肯定するということは、一切否定しないということです。
とは言っても、僕が仮に全肯定ができたとしもて、奥さんの方もできるのか。
お母さん対策も
イライラしているときにはお母さんが子どもに辛く当たってしまうことがあるそうで。
なので、奥さんがイライラしたら、子どもにではなく、夫である僕に対して当たり散らしてくれるように工夫をしました。これについては別の記事にします。
その当時について、奥さんいわく、イライラして子どもにあたることはたまにあったと言いますが、僕はそういう風景を見た記憶があまりありません。
「あまり」というのは、子どもに対して「ぷんぷん」していることはあったのですが、あまりキツイ雰囲気ではないので、この程度は大丈夫かなと思っていました。
「もう~、ママはプンプンだからね!」
というセリフをよく使っていましたし、本気でイライラしている感じも出していましたが、子どもの性格を責めているところは見たことがありません。
いつも子供の「行動の部分」について、「もうプンプンだ!」とか言ってました。
でも同時に、「ママはダメだねえ~。ごめんね~。」っといった話も子供によくしていました。
全肯定は難しくない
では、父親である僕はどうか。
一応、全肯定でやりました。
別に難しくはなかったです。子供に「期待」をしていないからでしょうか。
肯定するというよりは、否定しないで受け止めるという方に近いです。
「ほう、そうなんだね。そうおもうんだねえ。」
という感じで対等の雰囲気で受け止めます。
おそらく「対等」というところが、いま思えばとても重要です。
そして、子どもに対しては常に脱力感をかもしだし、目が合ったときには笑顔にして、怖い印象をもたせないように注意しました。
僕は遅咲きで心理カウンセラーになりまして、今になって気が付いたことを記事にしています。
次女は発達障害認定
ちなみに、次女は4歳くらいで発達障害の可能性を指摘されまして、僕ら夫婦は最初、発達障害の知識がなくて、どうしたらいいか悩みました。
正確には、僕よりは奥さんの方が悩んでました。
僕はちょっと「他人事の反応」だと奥さんから思われていた時期があって、その点で批判されることもよくあったのですが、僕は楽観主義を貫きました。
子どもに期待しないで、子どもが人間関係の心理的ストレスを受けないようにしておけばいいと割り切っていました。
次女が小学校に入ってから、特別支援が必要かどうかでも悩みましたが、このときは、
「受けられる支援は受ける。<普通でいてほしい>とは考えない。」
という主義を貫きましたので、様々なサポートを受けましたし、学業は最初から無視していました。
学校なんて行かなくてもいいし
次女は宿題をとても頑張っていました(成績は別)が、無理させないように配慮しました。
辛そうなときには学校に行かないように説得したこともよくありました。
「学校なんて行かないで、パパと一緒に遊びに行こうよ~」
と誘って、次女から何度か叱られました。
次女は発達障害認定後、さらに様々なサポートを受けてきましたから、カウンセリングをたくさん経験しながら成長しました。
毎週1回はカウンセラーさんに話を聞いてもらい、家ではお母さんに聞いてもらう。
それが20年続き、先日、二十歳の誕生日を迎えました。
次女は対人能力の豊かな人になりつつある
今は就労継続支援施設のスタッフとして働いています。
学校の先生が特性に配慮して繋いでくれた職場です。
「特性」を持っているので、本人はいまでも、普通の人とは違った工夫をしながら生活をしています。
労働時間は短いし、帰宅すると2時間くらい睡眠をとらないといけません。
でも、周囲の人たちから支えられて、前向きな気分で毎日を過ごしています。
僕は最近、娘とけっこう深い話をします。
いまだに人間関係において敏感な部分はありますが、人と接する仕事が好きで、人の役に立ちたい気持ちが強く、自己肯定感で悩むことはあまりないようです。
おっちょこちょいであることを隠さず、それも自分の魅力として考えるように努力しているようです。
自分で考えて伝え、相手の話を傾聴する能力は極めて高いようです。
それは、流ちょうに話す、ということではなく、考えながら率直に自分の「いま」を伝える能力という意味です。
学力は低いはずですが、僕の感触では、世界観にかなりの深みを感じます。
世界観が深いことよりも、それを親が感じ取れる状況の方が重大だと思います。
僕と娘との話は、僕が娘に世界観を教えてもらう対話です。
幼児期からその経験をたくさん積めたという意味では、僕は次女が「対話エリート」だと思っています。
というのも、自分を素直に伝えられない人が、この世のほとんどだからです。
対話エリート?
長女の方は普通の学校生活を過ごしたからという意味で、対話経験が次女に比べると圧倒的に少ないです。
長女は塾にもいかないでけっこう有名な大学の法学部を卒業したという点では学業優秀に見えるのです。
でも、いわゆる「いまどきの子」でして、社会人になっても、昭和世代の圧迫感に過敏に反応しつつ、その気持ちを人に伝えることが苦手なようです。
そういった愚痴を僕は長女からよく聞いていますが、自己表現能力は次女に比べるとかなり低めです。
「特別支援コース」を経験している次女にとってみると、個性の強いたくさんのお友達と過ごした経験が対人関係の経験値と自信をかなり高めたようです。
いま次女が働いている職場も、個性豊かな人たちがたくさん働いている職場です。
そういった人たちを総合的にサポートする仕事を1年間続けることができて、ある程度の自信を持ったようです。
20年をふりかえって
結果としては、全肯定は実行できたと思っています。
20年間をふりかえって、子どもを「否定」をした記憶は一度たりともないです。
奥さんはそれについて少し「後悔」があるというのですが、僕にはそこがいまいちわかりません。
子どもへの対応はほとんど奥さんに任せていたので、奥さんはとても大変だったと思います。
僕はその不安や愚痴などを聴き、意見を問われたときだけ僕の意見をいい、その結果は全て僕が責任を負うから心配しないでね、という考えでのぞみました。
まあ、優秀な奥さんに助けられたということです。
ともあれ、子どもを否定しないでも、その子が発達障害であっても、否定せずに育てられる可能性はあります。
もちろん、それが難しい状況もありますので、否定がだめだとは思っていません。
ただ、「全肯定」で子育てしてみたら、とりあえず次女の自己肯定感については、そこそこうまく行ったと思います。
そして、次女がすんなりと「特別コース」を歩んだことが、それを強く後押しした可能性も感じます。
周囲が学校や行政も含め、とにかく全力で「全肯定」をしていたような気がします。
長女の方は、社会的要因の可能性もあってかどうか今のところよくわかりませんが、少なくとも家庭では否定をされていません。
次女の能力をよその皆様が見て、「なあんだその程度か。」と思われるかもしれません。
僕はなんにしても、前向き、楽観的に考えますし、本当にそういう気分で子どもたちに接しています。
心が元気であれば、あとはどうでもいいのです。
とにかく穏やかな存在であればいい
奥さんもおおむねそうだと思いますが、父親である僕は子どもを叱ったことがありません。
ダメ出しをしたこともありません。
学業に期待したこともありません。
そして、僕はしょっちゅう奥さんや娘たちからダメ出しをされています。
たいていは、「ママの話をちゃんと聞いてなかったでしょ。」か、物をその辺に置きっぱなしにしたか、家族の大事なイベントを忘れていたか。
これは僕の「特性」だと思うのですが、決まりごとについてのこだわりがなく、ほとんど他人任せにしてしまいます。
自分の誕生日やら父の日やらも「気にしないで欲しい」タイプなので、他人に対してもそのあたりがとっても「雑」です。
いわゆる「○○式」というの全無視してしまいます。
そう。僕は自分の存在が皆の記憶から消えてる方が気分がスッキリするタイプ。
「そう言えばウチにはパパってのがいたっけ?」
くらいでいいのです。
僕はあたりさわりのない「穏やかな存在」であることに徹しています。
常に周囲に合わせます。
そして、困ったときにだけ僕を使ってもらえればいいです。
娘からプンプンされる父親でいいです
「もう~」って言われることは毎日たくさんですが、僕は奥さんから人格についてダメ出しをされたことがありません。
奥さんは陰で僕のことをなにやらほめることがあるらしいですが、僕には心当たりがありません。
娘からもよくダメ出しされますが、その都度僕は、
「ごめんねえ~。」
と謝ります。
娘たちは、
「反省してないでしょ。もう~、プンプンだよ。」
と言いますが、優しく言ってくれます。
それで充分だと思っています。