「まだ」も「もう」も、事実ではない

「まだ」も「もう」も、事実ではない

記事
コラム
コップに水が半分入っているとします。

ある人は、
まだ半分しか入っていない」
と言います。

別の人は、
もう半分も入っている」
と言います。

どちらも、間違いではありません。

でも、事実として起きていることは、
「コップに水が半分入っている。」

ただ、それだけです。

この話は、よく知られた例え話です。

「物事を前向きに捉える人」と、
「後ろ向きに捉える人」の違い。

そんな説明をされることも少なくありません。

もちろん、それも一つの見方でしょう。

でも私は、この話には別の面白さを感じています。

「まだ」も「もう」も、
どちらも事実ではない
ということです。

私たちは、
毎日のように「まだ」や「もう」を使っています。

まだ終わらない。
もう終わった。

まだ返信が来ない。
もう返信が来た。

まだ足りない。
もう十分だ。

どれも自然な言葉です。

けれど、
「まだ」や「もう」を付けずに物事を眺めてみる。

すると、そこに残るのは、
「今、こういう状態である」という、
とても静かな事実だけ

不思議なのは、
私たちの感情は、
その事実そのものよりも、
「まだ」や「もう」という言葉に
反応することです。

同じ出来事でも、
「まだ」と言えば焦りが生まれ、
「もう」と言えば安心や満足が生まれたりする。

同じ出来事を見ているのに、
言葉だけが違う。

もちろん、
「まだ」と言うことが悪いわけでも、
「もう」と言うことが良いわけでもありません。

どちらも、日常で自然に使う言葉です。

ただ、
ときどき、その言葉をそっと外してみると、
事実は、
思っているより静かです。

にぎやかなのは、
私たちが感じている気持ちだけなのかもしれません。

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