ご覧いただきありがとうございます。
NISAが拡充するとのニュースを知りました。
投資は通常、課税口座(利益に対して税金がかかる口座)で行うものですが、2024年1月にNISA口座(利益に対して税金がかからない口座)が新設される見込みであるとの情報です。
個人的な話になりますが、私は既存のNISA口座としてつみたてNISAを利用しており、また余剰資金を課税口座にも入れています。
そこで気になったのが「課税口座に資金が有るが、それを売却して2024年1月から始まるNISAで購入するべきか、それとも課税口座で運用を続けるべきか、どちらが得になるか」という疑問です。
先に結論を述べます。
2024年1月時点での税率が以降も変わらないという前提のもと、運用利回りがプラスになると仮定すると、課税口座の資金を売却してNISAで購入する方が得になります。
より厳密には、そうしてでもNISA口座にいち早く入金することが目的になります。もし2024年1月から生涯投資上限額1800万円を満たすまで年間投資上限額360万円を5年間、余剰資金で満額入金できるならば、課税口座の資金は売却する意味が有りません。
以下に、数学による説明を記します。
始めに文字を定義します。
g := 2024年1月時点の課税口座の元本
r := 2024年1月時点の課税口座の利益(または損失)
t := 税率
(この記事を書いている時点では t = 0.20315 です。2024年1月時点での税率が以降も変わらないという前提でのお話になりますことをご理解ください。)
u := 2024年1月以降の運用成績
( 1 より大きければ運用利回りがプラス、 1 であれば運用利回りがゼロ、 1 よりも小さければ運用利回りがマイナス。例えば運用利回りが+3%であるならば u = 1.03 です。)
まず2024年1月に課税口座の資産を売却しNISA口座で購入する場合を考えます。この場合の手元に残る金額を N とすると、
N = { g + r ( 1 ー t ) } u
= g u + r ( 1 ー t ) u
です。
次に2024年1月以降も課税口座で運用する場合を考えます。この場合の手元に残る金額を K とすると、
K = g + { ( g + r ) u ー g } ( 1 ー t )
= g + ( g + r ) ( 1 ー t ) u ー g ( 1 ー t )
= g + g ( 1 ー t ) u + r ( 1 ー t ) u ー g ( 1 ー t )
= g + g u ー g t u + r ( 1 ー t ) u ー g + g t
= g u ー g t u + r ( 1 ー t ) u + g t
= g u + r ( 1 ー t ) u ー g t u + g t
= N ー g t u + g t
= N ー g t ( u ー 1 )
です。
得られた関係式は
K = N ー g t ( u ー 1 )
です。すなわち、両者には
(2024年1月時点の課税口座の元本)×(税率)×(運用利回り)
の差が有ると言っています。
ここで、 g > 0 であり、 t > 0 です。
u > 1 のとき、 K < N となります。
例えば g = 500万円 と r = 100万円 の合計600万円が u = 1.10 により660万円に増加すると仮定すると、660万円のときに160万円が課税されて628万円になるよりも、600万円のときに100万円が課税されて580万円となるが u = 1.10 により638万円になる方が得である、ということです。両者の差は 500万円×0.20×0.10 = 10万円 です。投資をする人は u > 1 であることを期待しているはずです。
u = 1 のとき、 K = N となります。
運用結果が2024年1月時点から変わらないので、課税タイミングが異なるだけで課税金額は変わらないということです。
u < 1 のとき、 K > N となります。
例えば g = 500万円 と r = 100万円 の合計600万円が u = 0.90 により540万円に減少すると仮定すると、540万円のときに40万円が課税されて532万円になるよりも、600万円のときに100万円が課税されて580万円となるが u = 0.90 により522万円になる方が損である、ということです。両者の差は 500万円×0.20×(ー0.10) = ー10万円 です。しかし、投資をする人は u < 1 であることは期待していないはずです。
以上から、前提および結論は以下の通りです。
前提
・税率は2024年1月以降に変わらないものとする。
結論
・運用利回りがプラスになると仮定すると、課税口座の資産を売却してNISA口座で購入する方が得である。
・運用利回りがマイナスになると仮定すると、課税口座の資産を売却せずに課税口座で運用を続ける方が得である。
・両者の差は、(2024年1月時点の課税口座の元本)×(税率)×(運用利回り)である。両者の差は、2024年1月時点の課税口座の利益(または損失)には関係が無い。
最後に念のため申し上げますが、投資は自己責任です。私のこの記事の情報を鵜呑みにする事無く、納得するまで各人において調査し、判断してください。この記事の情報をもとに行動された結果について、私は責任を負うことができません。ご容赦ください。もし誤りが有りましたらご指摘いただけると嬉しいです。なるべく早くに修正をいたします。
ちなみに、2024年1月までの投資をどうするかについては、私は現在の投資を継続します。理由は、2023年の一年間で購入しなかったり購入金額を減らすことは購入機会損失に終わるだけであると考えるからです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。