確定申告の準備をしていて、去年の帳簿を数えてみました。取引が450件。そのうち手で入力したのは10件でした。残りの440件は、口座とカードの明細から自動で入っていました。
割合にすると98%です。数える前は、もっと自分で打ち込んでいるつもりでいました。
■ 数えてみるまで、どこに時間がかかっているか分からなかった
私は在宅で映像制作をしている個人事業主です。事務作業は自分ひとりの持ち場なので、請求書も帳簿も自分で回します。
「帳簿づけが大変だ」という感覚はずっとありました。ただ、その大変さの中身を分けて見たことはありませんでした。今回数えてみて、大変なのは入力そのものではなかったと分かりました。明細の取り込みは、会計ソフトの連携でとっくに終わっていたのです。
では何が残っていたか。**摘要を見て、どの勘定科目に振り分けるかを決める作業**でした。
■ 残っているのは「決める」ほうだった
今年の分を7月末時点で見ると、未処理の明細が291件ありました。
去年ぶんの「この摘要はこの科目」という判断をそのまま当ててみると、225件は決まりました。全体の77%です。残った66件は、当てはまりませんでした。
当てはまらなかったものの中身は、だいたい次のようなものです。
・同じサービスなのに、明細上の表記が月によって違う
・返金や、いったん引かれてから戻ってきたもの
・還付金のように、そもそも去年に前例がないもの
この66件は、機械に決めさせるものではないと考えています。摘要の文字だけを見て振り分けると、去年と今年で違う科目に入ってしまうことがあるからです。ここは自分で開いて決めています。
■ 読み取りは機械、書き込みは自分
帳簿については、線を1本引いています。
**読み取りと下ごしらえまでは機械にやらせる。帳簿への書き込みは自分がやる。**
理由は単純で、帳簿の中身は確定申告にそのままつながるからです。間違ったまま進んで困るのは自分です。「たぶん合っている」で通す場所ではないと考えています。
同じ理由で、会計ソフトへのログインも自分でやっています。パスワードを機械に預ける形にはしていません。自分が一度ログインした状態を残しておけば、そのあとの下ごしらえは進みます。
■ 数える前に仕組みを作ると、たぶん作り直しになる
今回いちばん腑に落ちたのは、「大変だと思っていた作業」と「実際に時間がかかっていた作業」が違っていたことです。
もし数えずに「帳簿の入力を自動化しよう」と考えていたら、すでに終わっていた部分に手をかけて、残っている66件はそのままだったはずです。
なので、何かを自動化しようと思ったときは、先に1回だけ数えることをおすすめしたい気持ちがあります。1日でも、1か月分でもかまいません。数えると、手をつける場所が変わることがあります。
■ お断り
・この記事の件数は、私自身の帳簿を数えたものです。業種や取引の形が違えば、割合はまったく変わります。
・仕組みは記録と下ごしらえの補助です。申告の内容と最終的な責任は、ご本人にあります。
・お使いの会計ソフトや口座の連携状況が変わると、動かなくなることがあります。
・税務の判断そのものの代わりにはなりません。判断が要る部分は、税理士の方にご相談ください。
・いま動かしているのはMacです。Windowsは要相談です。
■ 最後に
まずは去年の帳簿を開いて、件数を数えてみるところからだと思います。私はそこから始めました。
毎日の転記を減らす仕組みは、出品サービスとしてお渡ししています。