こんにちは。やまもとです。
税理士事務所でおよそ7年、フリーでおよそ3年。
今日は、資格を持つ「先生」ではなく、実際に手を動かして帳簿と向き合ってきた「職員」だからこそ見えてきたことを書いてみようと思います。
「経費になりますよ」の、その先
以前、あるお客様がこんな相談を持ってきました。
「税理士さんに聞いたら、これは経費になるって言われたので、そのまま処理しました」
制度としては、確かに正しい答えでした。
でも実際に帳簿を開いてみると、その処理のせいで雑費が多額になっていたんです。
ご本人の科目判断が甘く、ほとんど「雑費」にしていた事例です。
税理士さんの「経費になる」という判断は、税法上は100%正しい。
でも、それを実際にどの科目で、どう仕訳に落とし込むかまで、詳しく教えてもらえないことも多いです。
ここが、制度と現場の間にある、地味だけど大事な溝だと感じています。
「先生」と「現場」の距離
税理士事務所にいた頃、先生が出した指示を、実際に手を動かして形にするのは私たち職員の仕事でした。
先生の言葉は正しい。でも、「じゃあ具体的にどう入力すればいいの?」というところで、毎回同じような質問がお客様から飛んできます。
それに答え続けてきたからこそ、制度の正しさと、実際の作業のしやすさは、別物だといつも感じていました。
正しい答えを知ってても、手が止まる。
これは、あなたの理解力が足りないからじゃありません。
単に、その橋渡しをしてくれる人が、これまでいなかっただけなんです。
完璧じゃなくていい、が現場の本音
もう一つ、現場で強く感じてきたことがあります。
税理士さんに聞くと、原則論として「その年の経費はその年に」というような、教科書通りの答えが返ってくることが多いです。
もちろんそれは正しい。
でも実務上、多少のズレなら「今年の日付で処理して、摘要欄に一言メモを残す」だけで大きな問題にならないケースがほとんどです。
現場を10年見てきて思うのは、完璧を目指しすぎて手が止まる人が本当に多いということ。
数円合わないだけで何時間もかけたり、去年のレシートが出てきてパニックになったり。
でも、現場的にはそこまで気負わなくて大丈夫なことがほとんどなんです。
今日伝えたかったこと
「正しい答え」を知ることと、「実際にできるようになる」ことの間には、思ったより大きな距離があります。
その距離を埋めるのは、資格でも理論でもなく、実際に手を動かしてきた人の"現場感覚"だと思っています。
あくまで私が経験した税理士事務所でのお話です。
税理士さんの中には記帳指導まで丁寧にしてくださる先生もいらっしゃいますので、誤解のないようにお願い致します。
これからも、この場所では、制度の正しさよりも「実際どうすればいいか」を、現場目線でお伝えしていきますね。
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次回は「事業主借・貸、実は現場ではこう使われています」というテーマで書く予定です。お楽しみに。