「自信がない」人へ。

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自信がない、と言うお客さんがすごく多い。

人間面白いもので、自信が「ない」部分にばかり注目します。
自信が「ある」領域については、当たり前になってしまって、すぐ忘れてしまうんですね。

自信があるとか、ないっていうのは、どういう感覚でしょうか。
たとえば、私は、クルマの運転はできません。クルマ運転できるようになる自信は、全くありません。だから教習所にも行きません。
でも、チャリは乗れます。私は、チャリの運転には自信があります。転ぶこともまずありません。
信号を渡ることにも、同様に、自信があります。

とはいえ、どんな時も、事故の危険性はあります。ですから、慢心はいけません。暴走しちゃダメです。
でも、チャリに乗ることや、信号を渡ることは、今は自然とできるくらいには慣れており、私の持つ能力のうちの一つです。
そういう意味で、自信があります。

自信って、「ドヤ!」っていえることだと勘違いしてる人が多いけど、そんな勘違いをしてるから暴走するんです。
自信っていうのはもっと地味な感覚で、ただ「まっすぐ立つ」地盤、なくらいの、静かなものです。
自信がない、と悩む人は、自分に「ドヤ!」っていえるところがない、ということをくよくよしていることが多い。でも、そもそも「ドヤ!」は自信ではなく「慢心」あるいは「優越感」です。そんなものは、ないほうがいいんです。

では過去を振り返ってみましょう。私は5さいくらいの幼児のとき、信号を一人で渡る自信はありませんでした。こわごわやっていました。
でも、何度も信号をわたっているうちに慣れてきて、今は、ひとりで難なく信号を渡れます。同様の人は多いでしょう。
では、「信号を渡る自信がある」、という認識を持ってる人は、どのくらいいるでしょうか?きっと、とても少ないと思います。そんなふうに、自信がついたことについては、不思議なことに、「当たり前」になって、意識から消えてしまうんです。

そして、まだ経験のない、自信のないことばかりに注目します。
自信のない、劣等感のかたまり人間がこれです。

この仕事は自信がないなあ、別の仕事にしよう。なくらいだったらいいけど、劣等感のかたまりだと、ちょっと生きるのがしんどいので、そういう場合はまず、自分が「慣れていて、難なくできること」を、探し出してみましょう。
自分には劣っている所も苦手な所もあるけれど、たくさんの能力がそなわっているし、「適切な側面」もちゃんとある。私は、幸せに生きていくには十分の資質を持っている。という感覚(自尊感覚)を育てる必要があります。
自分の足元を見つめ、再評価することは、この自尊感覚を育て、劣等感をやわらげることに役立ちます。

今までそれなりに人生の荒波をくぐって生き抜いてきたからには、信号を渡る以外にも、「当たり前に、難なくできる」ようになっていることが、きっとたくさんありますよね。
そういう「当たり前にできること」を探し出し、リストに書き出してみましょう。それは、自分の能力を棚卸したリストであり、「自信のあること一覧表」です。
そのリストを、こんなのつまらないとか、役立たずだ、とかいうジャッジを一切しないで、じっくり見つめてみましょう。

そして、そのあと、こう唱えてみましょう。
「自分には劣っている所も苦手な所もあるけれど、こうして、できることもたくさんある。今まで生きてきた中で必要な能力は身についている。私は、幸せに生きていくために十分の資質を持っている。」

自信とはそういう感覚です。ぜひ、自信をもって、明るく毎日生きていきましょう。
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