自分を大切にする方法。

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コラム
『私は私を大切にします!』
これを実行したいのですが、
周りとの考え方との乖離があったり、
自分の過去の行動とのずれがあったりすると、
心が折れて自分を大切に行動できません。
どうすれば、自分を大切にすることを貫くことができますか?
私はお客様に「自分を大切にする」ことを推奨しておりますが、そうすると大抵、上記のような質問をされます。
自分を大切にするには、どうやればいいのでしょうか。
「自分を大切にする」実のところ、これさえ実行すれば人生が劇的に変わります。
ところが実際日常においてこれを実行しようとすると、ご質問のような軋轢が起こりますが、これは「自分を大切にするとはなにか」をそもそも勘違いしているから起こる問題です。
自分を大切にしているかどうかは「どんな選択をするか」で決まるのではありません。「選択するとき心の中でどういうプロセスをたどるか」で決まります。
私が自分を大切にする生き方にシフトしたとき、よく言われたのが「他人の幸せを引き換えにして自分が幸せになるとはとんでもない」「あなたが幸せになるのは結構ですが、それは周りの人を幸せにしてからにしてください」という考えです。
そういう考えは「幸せとはなにか」を勘違いした上に成り立っています。惑わされないようにしましょう。

幸せは、「私」か「ほかの人」のどちらかのみに存在できるようなものではないし、誰かから奪えるものでもなく、誰かの犠牲の上に成り立つものでもなく、誰かにプレゼントできるものでもありません。
幸せとは心の状態です。所持金がいくら以上なら皆幸せだ、というふうに、客観的な事実や物理的な要素で決まるものではありません。「うれしくて満たされた心持ち」であることを、幸せといいます。
「どんなときに幸せを感じるか」はそれぞれその人の心しだいです。だから、誰かに幸せにしてもらうこともできないし、他人の心を幸せにすることもできません。
つまり、幸せは自分で得るしかないし、同時に、ほかの人の幸せに関与もできません。
だから、それぞれ一人ひとりが自分のことを責任をもって大切に幸せにしてあげることと、隣の人が幸せに過ごそうとしていることを尊重しようとする姿勢が大切です。

大切なのは「自分の自由と幸せを追求しつつ、他者の自由と幸せも尊重し、他者が自分の領域に進入し幸せを脅かせる時は断固自分を守ること」です。

では「自分の望み(A)」と「誰かの望みや都合(B)」が干渉しあい相反したときにどうするかを具体的に説明します。

例1)
A 自分は今日仕事を休んで遊びたい。
B 今日は勤め先でイベントがあるため人手が必要。

例2)
A 私は掃除は好きではないので少しだけやりたい。部屋が散らかるのは平気。
B 夫は整理整頓されているのが好き。


《闘争的なやり方》相手が勝つか、自分が勝つか。

パターン1★自分を殺して相手の言いなりになる。
 例1「今日はイベントだから休むわけにはいかない。出勤しなければ」
 例2「私は専業主婦だから夫が気に入るまで片付けなければ」
これは「自分さえ我慢すれば済む」「自分の望みはダメに決まってる」という考えで、検討もせずにBに合わせるもので、被害者意識を生み、無意識に積み重なった不満や怒りが爆発したり、心身の不調が起きて突然倒れるなど、突発的・爆発的な負担の大きい顛末を引き起こしやすいです。

パターン2★相手を服従させる。何が何でも自分のやりたいようにする
 例1「いつも残業してるんだから一日くらい休んだっていいじゃないか。何が何でも休んでやる」
 例2「私は家政婦じゃない、掃除なんかしたくない。文句を言われたら言い返してやる」
これは「Aに周りを従わせる」というものです。Aという望みは実現するかもわかりませんが周囲との軋轢が大きく、後になって反発が返ってくるため、かえってストレスが大きいでしょう。
この二つのパターンに陥っている限り、どちらも本当に自分を大切にしていることにはならないので、心からの安らぎを得ることはないでしょう。
おそらくご質問のケースでは、上記の二つのパターンを行ったり来りしているのではないでしょうか。
自分を大切にしているかどうかは、AとBのどちらを選択するかではなく、心の底から納得できる選択をしているかどうかで決まります。
自分を大切にするとは「自分がいつも心の底から納得できる選択ができるように、常に自分の心や体と丁寧に向き合って生きること。そして自分の選択の結果を自分で引き受けること」という生き方をさします。

《自分を大切にする方法》自分も相手も幸せに。
1.「自分」対「相手」というイメージを持っていると間違いやすいので、一旦、当事者目線は捨てること。第三者目線になり「自分の心」と「相手」の間に立ち、双方の仲介をするようにイメージするとわかりやすいでしょう。
2.考えられる選択肢をできるだけたくさん列挙する。ここは自分だけの世界なので、誰かに笑われるとか批判されるとかいう不安や恐れ、思い込みなどはすべて排除して、どんなに突拍子もなくみえることも列挙しましょう。間違っても「そんなのダメに決まってるじゃん」などと自分を批判することのないように。自分だけは自分の心の味方をしてあげること。
3.心と相談しながら、列挙した中より選択する。選ぶときのポイントは、より楽であることと、より無理がないこと。一番の希望はどれで、それがダメならこれ、と言う風に、いくつか選ぶとより楽になる。
4.選択したことを実行するよう挑戦してみる。常に自分の心の味方をすること。途中で方向転換があってもかまわない。目的は、あらかじめ決めた結果を何が何でも得ることではなく、心の底から納得できるような結果を得ることであることを忘れないように。

《考えられる選択肢》
例1)
出勤するほうが楽か、休むほうが楽か。
休む場合、連絡するほうが楽か、無断のほうが楽か。
そもそも勤め先を辞めるほうが楽か、勤め続けるほうが楽か。
⇒このように一つずつ、はかりにかけるように選択することがコツです。

「当日休むというのは気が引けるので、今日は出勤して近日中に休もう」
「どうしても休みたいので仮病を使ってでも休もう」
「無断欠勤するとあとが面倒なので、電話して休みたいと言おう。難色を示されたら午後、休めるよう交渉しよう」
「この勤め先は辞めたいので辞める準備をしよう」
などなど。

例2)
掃除するのと散らかっていることのどちらが楽か。
掃除するくらいなら散らかっているほうが楽な人もいれば、散らかっている場所に我慢して居るくらいなら掃除するほうが楽だという人もいます。
掃除は30しか嫌、70散らかっていてもいいとか。
掃除に90かけてでも散らかるのは10までにしたいとか。
部屋が掃除しにくいなら引越すとか、清掃サービスの利用もありえます。
かけるコストと得られるものとをはかりにかけて決めればいいのです。
それをパートナーに相談するか、何を相談するか、それらも、より心が楽になることを目的にして検討してみましょう。
「リビングと台所の掃除は苦にならないから私がして、ほかの場所は夫に頼めるか相談しよう」
「働きたかったので仕事を探してその収入で清掃サービスを利用しよう」
「今の住居は掃除しにくいのでシンプルな間取りの家に引っ越そう」
などなど。
選択肢の可能性は無限大です。自分と丁寧に向き合えば、自然と周りに対しても丁寧に向き合うことにつながります。
自分が心の底から納得できるように心がけて毎日を生きることが自分を大切にした生き方です。そうすれば納得の上で、招いた結果を引き受けることができるでしょう。


自己責任は、自己選択から始まります。
ぜひ自分の心と仲良くして、何が望みで、何を選択すれば納得できるか、自分と話し合いをすることからはじめてみてください。
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