――年内入試終了後に訪れる“経営の空白期”という現実
総合型選抜(旧AO入試)や学校推薦型選抜を専門とする塾では、毎年12月頃から勧誘活動が一気に活発になる傾向がある。
「なぜこの時期に?」と、特に疑問を感じない方もいるかもしれないが、その背景には、総合型専門塾ならではの入試スケジュールと経営構造がある。
年内入試は秋でほぼ終了する
総合型選抜・学校推薦型選抜の多くは、9月〜11月にかけて実施される。
11月末までに合否が確定し、年内に進路が決まる受験生が多数を占めるのが特徴だ。
その結果、
合格と同時に塾を卒業する
指導が一段落し、在籍生徒数が急減する
という現象が、毎年ほぼ確実に起こる。
12月以降は「指導は減るが固定費は残る」
一方で、塾の経営は入試スケジュールとは無関係に続いていく。
教室の家賃
教材・システム費
講師・スタッフの人件費
これらの固定費は12月以降も変わらず発生する。しかし、秋入試が終わった時点で新規の入塾がなければ、収入は一気に落ち込む。
つまり12月以降は、
「指導対象は少ないが、経営コストはそのまま」
という、総合型専門塾にとって最も厳しい時期になる。
だから12月に「次の受験生」を確保する必要があるのだ。
この状況を回避するため、総合型専門塾は12月頃から以下の層に強くアプローチする。
高2・高1で、総合型選抜を検討し始めた生徒
一般選抜に不安を感じ、遅れながら総合型後期日程に切り替えたい高3(数は少ないが、需要は存在する)
12月に新規生徒が入らなければ、塾の経営そのものが成り立たないという現実が、勧誘の活発化を後押ししている。
勧誘が活発=悪ではないが、見極めは必要だ。
もちろん、12月からの入塾自体が悪いわけではない。
むしろ、
自己分析に時間をかけられる
探究活動や実績づくりを余裕をもって進められる
という点では、早期スタートは合理的でもある。
ただし、
「今すぐ始めないと手遅れ」
「この時期に入らないと合格できない」
といった不安を過度に煽る説明には注意が必要だ。
重要なのは、その生徒に本当に今のタイミングで塾が必要かを冷静に判断することだろう。総合型専門塾が、この時期の入塾を強く勧めるのは、あくまでも経営上の理由が第一だからだ。
このような経営上の構造的な課題が、総合型専門塾には存在している。
こういった課題感から、「本当に必要な時期に、必要なサービスを提供したい」との思いから、ココナラでの添削サービスを開始した。
塾の活用は、悪いこととも思わないが、本当に必要な時期に、必要なサービスを提供してくれるのかの見極めは重要だろう。