9月7日月曜日。
先週末の相場を振り返りながら、今週のドル円を中心に見ていきたいと思います。
先週末の米国株は下落しました。
強い米雇用統計を受けて米金利が上昇し、株式市場にはやや売りが入りました。S&P500は0.38%安、NASDAQは0.29%安となっています。
一方、為替市場ではドル高が進みました。
米雇用統計はかなり強い結果
注目されていた米8月雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比16.2万人増。
市場予想の約5.6万人増を大きく上回りました。
失業率は4.1%で横ばい。
平均時給は前年同月比3.1%上昇となっています。
全体として見ると、かなり強い雇用統計だったと言っていいでしょう。
これを受けてドル買いが進み、米金利も上昇。
ただし、ここからが今回の相場の面白いところです。
強い雇用統計だったにもかかわらず、ドルが一方向に買われ続けたわけではありません。
9月FOMCでの利上げ確率は一時6割前後まで上昇しましたが、その後はやや低下。
市場参加者の視線はすでに、次の材料である**米8月CPI**へ移っています。
つまり、
**「雇用は強かった。しかし、それだけではFRBの利上げを決定づけられない」**
という状況です。
今週最大の材料は9月11日の米CPI
米8月CPIは9月11日に発表される予定です。
現在の相場では、おそらく雇用統計以上に重要な材料になるでしょう。
仮にCPIが市場予想を上回れば、
「強い雇用+高いインフレ」
という組み合わせになります。
こうなれば9月FOMCでの利上げ期待が一段と高まり、ドル買いが再加速する可能性があります。
反対にCPIが弱ければ、
「雇用は強いが、インフレは落ち着いている」
という判断になり、利上げを急ぐ必要性が低下します。
その場合はドル売りが強まりやすくなるでしょう。
つまり今週のドル相場は、
**雇用統計の結果をCPIが最終確認する**
ような構図になっています。
9月10日はECB金融政策
その前日の9月10日にはECB金融政策理事会があります。
政策決定発表に加え、ラガルドECB総裁の記者会見も予定されています。
現在の市場ではECBの利上げがかなり強く織り込まれています。
したがって重要なのは、単純に「利上げするかどうか」よりも、
**「10月以降も利上げを続けるのか」**
という部分でしょう。
ECBが追加利上げに前向きな姿勢を示せばユーロ買い。
逆に、今回の利上げで一旦様子を見るような姿勢を示せば、ユーロ売りになる可能性があります。
ユーロドルをトレードする人にとっては非常に重要なイベントです。
ドル円は「155円」が最大の攻防ライン
ドル円の日足を見ると、個人的に最も重要だと考えているのが**155円**です。
ここは今年何度も意識されてきた価格帯です。
為替介入後の反発局面でも下値を支え、直近の下落でも簡単には割り込んでいません。
その意味では現在、
**155円がドル円の中期的な分水嶺**
になりつつあります。
一方で、チャートの形を見ると決して完全な上昇相場ではありません。
移動平均線も下向きになりつつあり、中長期では上値の重さも感じられます。
だからこそ、155円を維持できるのか。
ここが非常に重要です。
もし155円を明確に下抜けてくれば、次に意識したいのが**152円付近**。
155円を守れば再び上方向。
155円を崩せば152円方向。
今後数週間のドル円は、このシンプルな構図で見ています。
日銀の9月会合にも注目
日銀は9月17日・18日に金融政策決定会合を予定しています。
現在は9月の利上げ観測がかなり高まっており、市場では0.25%の追加利上げがほぼ織り込まれる状況となっています。
そのため9月相場は、
ECB
↓
米CPI
↓
FOMC
↓
日銀
と、中央銀行イベントが次々と続きます。
8月のような材料不足の相場とは明らかに環境が変わってきます。
市場参加者も夏休みから戻ってきます。
材料さえ出れば、9月は値幅もトレンドも大きくなってくる可能性があります。
地政学リスクと原油価格にも注意
もう一つ無視できないのが中東情勢です。
米国とイランを巡る緊張は再び強まっており、原油価格も上昇しています。
原油価格が上昇すればインフレ圧力になります。
すると、
中東情勢悪化
↓
原油上昇
↓
インフレ懸念
↓
FRB利上げ期待
という流れが発生する可能性があります。
つまり現在のドル相場は、単純に米経済指標だけを見ていればいいわけではありません。
**中東情勢→原油→インフレ→FRB**
という連鎖も意識しておきたいところです。
9月から10月にかけては、ウクライナ情勢を含めた地政学リスクにも引き続き注目しています。
今週の投資戦略
個人的な投資戦略は変わりません。
**ユーロドルの押し目買い。**
これを基本戦略として考えています。
ただし今週はECBと米CPIがあります。
特に10日・11日は値動きがかなり荒くなる可能性がありますので、発表直前に無理にポジションを作る必要はありません。
ドル円については、
**155円を守るのか、それとも崩すのか。**
ここを最重要ポイントとして見ていきます。
米雇用統計を通過し、いよいよ9月相場が本格的に動き始めます。
8月までの方向感に乏しい相場とは違い、ここからは中央銀行・インフレ・地政学という大きな材料が揃ってきます。
相場が動き始めたときに慌てるのではなく、
**「どの材料が出れば、どちらに動くのか」**
を事前に整理しておくことが重要です。
それでは本日も頑張りましょう。