9月4日金曜日。
昨日の為替市場では、かなり大きな円高が進みました。
ドル円は一時155円台前半まで下落。ユーロ円も180円台まで下落するなど、ここ最近ではかなりインパクトの大きな円買いとなりました。
一方、米国株は上昇。
S&P500、NASDAQともに大きく上昇しており、「株高・円高」という少し特徴的な相場になっています。
今回、特に注目したいのが**ドル円155円という価格帯**です。
155円は単なる数字ではない
ドル円は2022年3月頃から、歴史的ともいえる円安トレンドを形成してきました。
115円付近だったドル円は長期間上昇を続け、最終的には163.98円付近まで上昇。
約50円という非常に大きな円安です。
しかし私は、この**163.98円が今回の長期円安トレンドのピークになった可能性が高い**と考えています。
興味深いのが155円です。
4月30日の為替介入後も155円付近から反発。
7月31日の米国との協調介入後も155円台前半から反発。
そして今回の急落でも、再び155円台前半でいったん下げ止まりました。
つまり現在のドル円にとって、
**155円は非常に強いサポートライン**
になっているわけです。
だからこそ、ここを明確に割ってくるかどうかは非常に重要です。
今夜、米雇用統計
そしてタイミングよく、本日9月4日は米8月雇用統計が発表されます。
さらに9月11日には米8月CPI。
この2つの経済指標は、9月15~16日に開催されるFOMCの金融政策判断に大きな影響を与える可能性があります。
現在、市場では米国の追加利上げについて意見が分かれています。
ここで雇用統計やCPIが強ければ、
「やはりFRBは追加利上げするのではないか」
という思惑が強まり、ドル買いにつながる可能性があります。
反対に弱い数字が出れば、
「今回は金利据え置きではないか」
という期待が高まり、ドル売りが加速する可能性があります。
特に現在はドル円そのものが155円という重要価格帯まで下落しています。
そのため今回の雇用統計は、普段以上に値動きが大きくなる可能性があります。
さらに重要なのが日米金融政策の“時間差”
今回面白いのはここです。
FOMCは9月15~16日。
その直後、9月17~18日には日銀金融政策決定会合があります。
つまり、
**FRB → 日銀**
と、日米の金融政策イベントがほぼ連続して開催されます。
ここで最も円高になりやすいシナリオを考えてみます。
米雇用統計・CPIが弱い
↓
FRBが追加利上げを見送る
↓
ドル売り
↓
直後の日銀が利上げ
↓
さらにタカ派的な姿勢を示す
↓
円買い加速
こうなると、ドル円にはかなり強い下落圧力がかかる可能性があります。
しかも日銀会合終了後、日本は週末から祝日を含む連休へ入ります。
市場参加者が減少する時間帯は流動性が低下し、為替が一方向へ走りやすくなることがあります。
もし155円を割った状態でこの期間へ入れば、想像以上に下値を試す展開も警戒しておきたいところです。
「円高になる」というより「円安トレンドが終わった」と考える
ここで重要なのは、
「これから一気に円高になる」
と決めつけることではありません。
私が現在考えているのは、
**2022年3月から続いてきた一方的な円安相場が終了した可能性**
です。
これは大きな違いです。
これまでのドル円は、
下がったら買う
↓
再び高値更新
という非常に分かりやすい上昇トレンドでした。
しかし163.98円をピークとして、その構造が変化してきているように見えます。
今後は、
**上昇トレンドから大きなレンジ相場へ移行する**
あるいは、
**中長期的に円高方向へ転換する**
可能性を考えておく必要があります。
今月最大の注目は155円
9月相場はイベントが非常に多くなっています。
その中でも私が最も重要だと考えているのが、
**ドル円155円を守れるのか**
という一点です。
155円で再び反発すれば、まだドル円の底堅さは残っています。
しかし日足レベルで155円を明確に割り込み、その後も戻せない状態になれば話は変わります。
2022年から続いてきた巨大な円安相場そのものが、本格的な転換期へ入る可能性があります。
まずは今夜の米8月雇用統計。
そして来週のCPI。
その後に控えるFOMCと日銀金融政策決定会合。
9月相場は、この数週間で今後数カ月のドル円の方向性が決まっても不思議ではありません。
短期的な上下動だけを見るのではなく、
**「長期円安相場の構造そのものが変わり始めていないか」**
という視点を持ちながら相場を見ていきたいところです。
今夜はまず、155円。
ここを市場がどう評価するのかに注目です。