こんにちは。
8月21日(金)の相場を、昨日の値動きから振り返っていきます。
昨日の金融市場では、**米国株が下落する一方で、為替市場では円安が進行**しました。
ドル円は159円前後まで上昇しており、ドルだけではなく、その他の主要通貨に対しても円が売られる展開となっています。
今週は典型的な「夏枯れ相場」で市場参加者が少ない状況ですが、米金利や原油価格の上昇、さらに今後予定されているイランへの追加制裁など、相場を大きく動かす可能性のある材料も増えてきています。
今回は、現在の相場環境と今後注目したいポイントを整理していきます。
米国株は下落
昨日の米国株式市場は下落しました。
* S&P500:66ポイント安
* NASDAQ:263ポイント安
株価の重しとなったのが、**原油価格と米長期金利の上昇**です。
さらに、米小売大手ウォルマートが決算発表を受けて売られたことも、市場心理を悪化させました。
株式市場にとって、金利上昇は企業の資金調達コストや株価評価に影響します。
そのため、米金利が再び高い水準まで上昇している点には注意が必要です。
米長期金利は4.7%へ上昇
米長期金利は**4.7%付近まで上昇**しています。
通常であれば、米金利上昇はドル買い材料になります。
現在のドル円が159円前後まで上昇している背景にも、この金利上昇があると考えられます。
一方で、直近の米経済指標には弱い数字も目立っており、9月の米利上げ観測は低下しています。
市場では現在、**9月の米利上げ確率は35%程度**まで低下しています。
つまり、
「米国は9月据え置き」
という見方が優勢になりつつあります。
それでもドル円が高止まりしている点は非常に興味深いところです。
WTI原油は86ドル台へ上昇
WTI原油価格は**86ドル台まで上昇**しています。
原油価格の上昇は、日本にとって円安要因になりやすい材料です。
日本はエネルギー資源の多くを輸入に依存しているため、原油高になると輸入額が増え、円売り需要が高まりやすくなります。
今回のドル円上昇についても、
**米金利上昇+原油高**
という2つの材料が円売りを後押ししている可能性があります。
24日にイランへの追加経済制裁
ベッセント米財務長官は、**8月24日(月)にイランへの新たな経済制裁を発表する予定**としています。
市場参加者が少ない夏枯れ相場では、通常であればそれほど大きく反応しないニュースでも、突然大きな値動きにつながることがあります。
特にイラン関連のニュースは、原油価格に直結する可能性があります。
仮に制裁強化によって原油価格がさらに上昇すれば、
原油高
↓
日本の輸入負担増加
↓
円売り
という流れが強まる可能性があります。
来週初めの相場では注意しておきたい材料です。
日本の消費者物価指数は予想通り
本日発表された日本の7月消費者物価指数は、
**前年比+1.9%**
コア指数は、
**前年比+1.8%**
となりました。
市場予想通りの結果でしたが、前回からはやや加速しています。
現在、市場では**9月の日銀利上げ観測が約8割**まで高まっています。
市場の基本シナリオは、
米国:政策金利据え置き
日本:政策金利引き上げ
という組み合わせです。
それにもかかわらず、円買いではなく円売りが続いている点が現在の相場の特徴です。
日銀が利上げしても円高にならない?
仮に日銀が9月に利上げを実施した場合、政策金利は
**1.00% → 1.25%**
へ引き上げられることになります。
ただし、市場から見ると1.25%という金利水準は依然として低いという評価なのかもしれません。
そのため、
「日銀が利上げしたから円を買う」
という単純な相場にはなっていない可能性があります。
むしろ重要なのは、その次です。
日銀の前回利上げは6月でした。
仮に9月にも追加利上げを行えば、利上げのペースがこれまでより速くなったと市場に認識される可能性があります。
そうなると、次の利上げ時期として、
**12月または来年1月**
が意識され始める可能性があります。
今後は「9月に利上げするか」だけではなく、
**日銀の利上げペースが速まるのか**
という点が円相場にとって重要になってきそうです。
米政府債務40兆ドル突破も注目材料
今週は米連邦政府債務が**40兆ドルを突破**したことも大きな話題となりました。
それとほぼ同じタイミングで、米国は長期・超長期国債の買い戻し上限を2倍に引き上げる方針を発表しています。
この発表を受け、一時的にドルが急落する場面もありました。
米国の財政問題は短期的にドル売り材料になる可能性がある一方、国債需給や金利上昇を通じて逆にドル買いにつながる場合もあります。
今後も米国債市場の動きは重要です。
来週末から市場参加者が戻る可能性
現在は欧米勢の夏休みシーズンということもあり、市場参加者が減少しています。
いわゆる**夏枯れ相場**です。
夏枯れ相場では出来高が減り、方向感が出にくくなります。
一方で、流動性が低いため、ニュースが出た瞬間に価格が大きく飛ぶこともあります。
来週末のジャクソンホール周辺から、徐々に市場参加者が戻ってくる可能性があります。
本格的にトレンドが発生するのは、そのあたりからかもしれません。
本日のドル円展望
ドル円は現在、**159円前後**で推移しています。
材料を見ると、
円売り材料としては、
* 米長期金利4.7%
* WTI原油86ドル台
* 円そのものの弱さ
があります。
一方で円買い材料としては、
* 日銀9月利上げ観測
* 米国の利上げ観測後退
* 米財政への警戒
があります。
つまり、材料がかなり入り混じっています。
そのため本日のドル円は、
**159円を挟んで方向感の乏しい値動き**
になりやすいと考えています。
無理に方向を決めつけるよりも、値動きが明確になるまで待つ場面でしょう。
まとめ
現在のドル円は、9月の日銀利上げをかなり織り込んでいるにもかかわらず、円安が続いています。
これは今の為替市場において非常に重要なポイントです。
日銀が利上げするというだけでは、円高材料としては不足している可能性があります。
今後は、
**米金利の動き、原油価格、イラン情勢、そして日銀の次の利上げ時期**
をセットで見ていく必要があります。
特に8月24日に予定されているイランへの追加制裁は、原油価格を通じて為替市場にも影響する可能性があります。
夏枯れ相場だからこそ、突然の値動きには注意したいところです。
本日のドル円については、159円を中心とした方向感の乏しい展開を想定し、無理にトレードせず様子を見たいと考えています。
それでは、本日も頑張っていきましょう。