ドル円163円台へ急騰|原油高と円安が招く日本経済の悪循環【7月22日相場解説】

ドル円163円台へ急騰|原油高と円安が招く日本経済の悪循環【7月22日相場解説】

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マネー・副業


昨日の米国株は上昇しました

S&P500は65ポイント高、NASDAQは329ポイント高となり、株式市場は堅調な動きを見せています。

一方、為替市場では円安・ドル高が急速に進みました。

ドル円はこれまでの高値だった162円83銭付近を上抜け、一時163円23銭まで上昇しています。

長く続いていた持ち合い相場を上方向へ抜けたことで、市場では次の節目となる164円、165円が意識され始めています。

骨太の方針をきっかけに円安が加速


今回の円安は、政府の「骨太の方針」をきっかけに加速しました。

財政支出の拡大が意識され、日本の財政悪化に対する警戒感が広がったことで、円が売られやすくなったと考えられます。

さらにニューヨーク時間に入ると、イラン情勢の悪化を背景に原油価格が上昇しました。

この原油高が、円安・ドル高の流れをさらに強めています。

ドル円は163円10銭付近で大きなストップロスを巻き込み、一気に上昇しました。

相場では、このように節目を超えた瞬間に損切り注文が集中し、値動きが急激に加速することがあります。

今回の163円台乗せも、単純な買いだけではなく、売りポジションの損切りが上昇を後押しした可能性があります。

原油高が日本円に与える大きな影響


現在、日本円にとって大きな重荷になっているのが原油高です。

日本は、原油や天然ガスなど多くのエネルギー資源を海外からの輸入に頼っています。

そのため原油価格が上昇すると、日本企業が海外へ支払う金額も増加します。

さらに円安が進んでいるため、同じ量の原油を購入する場合でも、以前より多くの円が必要になります。

つまり日本は現在、

「高くなったエネルギーを、安くなった円で購入する」

という非常に厳しい状況にあります。

原油高と円安が同時に進むことで、輸入コストは急速に膨らみます。

円安がさらに円安を呼ぶ悪循環


現在の日本では、次のような悪循環が起こり始めています。

円安が進む
原油や輸入品の価格が上昇する
輸入金額が増加する
貿易赤字の拡大が意識される
さらに円が売られる
一段と円安が進む

この流れが続くと、円安が円安を呼ぶ状態になります。

特にイラン情勢が長期化し、原油の供給不安が続いた場合、日本の貿易収支に対する警戒感はさらに強まる可能性があります。

今回の円安は、単純に日米の金利差だけで説明できるものではありません。

日本のエネルギー輸入構造や、貿易赤字拡大への懸念が円売り材料として意識されています。

ホルムズ海峡の封鎖懸念


原油市場では、ホルムズ海峡周辺の緊張が大きな注目材料になっています。

ホルムズ海峡は、世界の原油輸送において非常に重要な航路です。

この海峡が封鎖されたり、船舶の通行に支障が出たりすれば、原油供給に大きな影響が出る可能性があります。

供給が減少するとの警戒が強まれば、原油価格はさらに上昇します。

原油価格の上昇は、日本にとって輸入コストの増加につながるため、円安材料として受け止められやすくなります。

今後のドル円を考えるうえでは、米国の金利だけでなく、中東情勢や原油価格も重要な材料になります。

為替介入は実施されるのか


ドル円が163円台まで上昇したことで、市場では追加の為替介入への警戒も高まっています。

政府や財務省が円安を止めるために、市場で円を買い、ドルを売る為替介入を行う可能性はあります。

ただし、現在の水準で介入しても、効果は一時的になる可能性があります。

仮に163円台や164円台で介入が行われれば、ドル円は数円下落するかもしれません。

しかし、原油高や貿易赤字拡大への懸念が残っている限り、再び円が売られる可能性があります。

為替介入は、短期的に相場を大きく動かすことはできます。

一方で、相場の根本的な流れを変えるためには、円安の原因そのものを弱める必要があります。

今回のように、原油高やエネルギー輸入の増加が円安の背景にある場合、介入だけで上昇トレンドを完全に止めるのは簡単ではありません。

介入をしない場合もリスクがある


為替介入を実施しても効果が限定的になる可能性がありますが、何もしない場合にも問題があります。

政府が円安を放置していると市場に判断されれば、投機筋がさらに円売りを仕掛ける可能性があります。

ドル円が164円、165円と上昇していけば、円売りの勢いがさらに強くなることも考えられます。

つまり政府は現在、

介入しても流れを変えられない可能性がある
介入しなければ円安がさらに加速する可能性がある

という難しい状況に置かれています。

単発の介入だけではなく、市場に強いメッセージを与える追加政策が必要になるかもしれません。

株高にはやや違和感もある


昨日の米国株は大きく上昇しました。

しかし、現在の市場環境を考えると、株高には少し違和感があります。

イラン情勢の悪化によって原油価格が上昇し、インフレ再加速への警戒が高まっています。

さらに米国債利回りも高い水準で推移しています。

通常、原油高は企業のコスト増加につながり、金利上昇は株式市場にとってマイナス材料になります。

それでも株価が上昇しているため、短期的な買い戻しや、大型ハイテク株への資金集中が相場を押し上げている可能性があります。

株が上昇しているからといって、市場全体が完全なリスクオンになったと判断するのは早いでしょう。

ドル円は165円を目指す展開か


ドル円は長く続いていた狭い持ち合い相場を上に抜けました。

テクニカル的には、上昇トレンドが強まりやすい形です。

政府や財務省から強い対応が示されなければ、164円台、さらに165円台まで上昇する可能性があります。

ただし、現在のドル円は介入警戒が非常に強い水準です。

上昇トレンドだからといって高値を追いかけると、突然の円買い介入によって大きな損失が発生する危険があります。

特に短時間で急上昇した場面では、数円規模の急落が起こる可能性も考えておく必要があります。

今後注目したいポイント


今後のドル円では、次の材料に注目したいところです。

・イラン情勢の進展
・ホルムズ海峡周辺の状況
・WTI原油価格
・米国債利回り
・ドルインデックス
・財務省関係者の発言
・為替介入の兆候
・ドル円164円、165円の節目

特に原油価格が上昇を続けた場合、日本円には引き続き売り圧力がかかりやすくなります。

一方で、政府の介入が実施されれば、短時間で相場が大きく反転する可能性があります。

現在は、上昇トレンドに乗るだけではなく、突然の急落にも備えなければならない難しい相場です。

まとめ


ドル円は163円台まで上昇し、円安がさらに深刻な段階へ入っています。

今回の円安は、骨太の方針による財政懸念だけではありません。

イラン情勢の悪化による原油高、日本のエネルギー輸入負担、貿易赤字拡大への懸念が複雑に重なっています。

現在の日本は、高いエネルギーを安い円で購入しなければならない状況です。

この状態が続けば、

円安
原油高
輸入コスト増加
貿易赤字拡大
さらなる円安

という悪循環が続く可能性があります。

ドル円は今後、165円を目指す展開になる可能性がありますが、同時に為替介入による急落リスクも高まっています。

上昇だけを見て安易に買いを追いかけるのではなく、原油価格や中東情勢、政府の発言を確認しながら慎重に対応したい局面です。



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