円安・日本国債売りが継続。ドル円は「ドルの強さ」より日本の財政リスクに注目【7月9日相場解説】

円安・日本国債売りが継続。ドル円は「ドルの強さ」より日本の財政リスクに注目【7月9日相場解説】

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円安・日本国債売りが継続。ドル円は「ドルの強さ」より日本の財政リスクに注目

昨日の金融市場は、米国株が方向感に欠ける一方、為替市場では円安が進みました。

米国株はまちまちで、S&P500は21ポイント安、ナスダックは51ポイント高で終了。中東情勢の悪化を背景に原油価格と米長期金利が上昇し、インフレ再燃への警戒感が市場を覆いました。

ドルは一時買われる場面があったものの、ドルインデックスは最終的に小幅安で引けています。つまり、昨日のドル円上昇は「ドル全面高」というよりも、円が売られた影響が大きかったと考えられます。

円安の中心にあるのは、日本の財政リスク


現在のドル円相場では、米国の材料以上に、日本側の要因が強く意識されています。

背景となっているのは、「骨太の方針」原案を受けた日本の財政リスクです。財政拡張への懸念が強まると、日本国債が売られ、長期金利が上昇しやすくなります。

通常であれば、日本の金利上昇は円買い材料として捉えられることもあります。しかし今回は、景気の強さや金融引き締め期待による金利上昇ではなく、財政不安による国債売りが中心です。

そのため、市場では「日本円を持つ魅力が高まった」というより、「日本資産への不安が高まっている」と受け止められやすく、円売りにつながっています。

昨日の米10年債利回りは4.58%付近、ドルインデックスは101ポイント台、原油価格は1バレル74ドル台で推移しました。

原油価格の上昇は、世界的なインフレ懸念を高める要因です。米国で利下げ観測が後退すれば、米金利が高止まりしやすくなり、ドル円の下値は支えられやすくなります。

日経平均は大きく下げても、過去最高値圏を維持


日本株では、日経平均先物が一時6万5000円台まで急落する場面がありました。

テクニカル的には25日移動平均線を割り込み、大きく崩れる可能性も意識される形でした。しかし、その後は押し目買いが入り、先物は6万7000円台後半まで回復して引けています。

日本国債が売られ、円も売られる中で、日経平均が高値圏を維持している点は重要です。

市場は日本の財政リスクを警戒しながらも、企業業績や海外投資家からの資金流入、円安による輸出企業の収益改善期待を背景に、日本株をすぐには売り崩していません。

ただし、円安・国債安・株高という状態が長く続くとは限りません。

国債利回りの上昇が急になれば、企業の資金調達コストや住宅ローン金利、財政負担への懸念が広がり、株式市場にも悪影響が及ぶ可能性があります。

日経平均が高値圏を維持している間は強気の流れを尊重しつつも、国債市場の動きには注意が必要です。

ドル円は円売りポジションの積み上がりに注意


ドル円は、長期筋による円売り・ドル買いポジションが積み上がっていると見られます。

現在は、日本側に円を積極的に買う材料が乏しいため、円安の流れが続きやすい環境です。骨太の方針原案による財政リスクも、すでに市場で意識されており、今月中はその影響を織り込む動きが続く可能性があります。

ただし、円売りポジションが積み上がるほど、何かをきっかけにした急反落には注意が必要です。

特に警戒したいのは、政府・日銀による為替介入です。円安が急速に進んだ場合、口先介入や実弾介入への警戒感が一気に高まり、ドル円が短時間で大きく下落することがあります。

また、夏休み前には投機筋が利益確定やリスク回避のためにポジションを閉じる動きも出やすくなります。8月前半にかけては、円売り・ドル買いの巻き戻しが起きる可能性も意識しておきたいところです。

本日の注目ポイント


本日は目立った経済指標やイベントが少ないため、円売りと日本国債売りがどこまで続くかが焦点になります。

ドル円については、円安材料だけを追うのではなく、米金利、原油価格、ドルインデックスの動きも確認したい局面です。

ドルインデックスが上昇し、米長期金利も上昇するなら、ドル円は上方向に勢いをつけやすくなります。一方で、ドルが弱いにもかかわらずドル円だけが上昇する場合は、日本円が主導で売られている状態です。

この場合は円安が続きやすい反面、為替介入への警戒も強まりやすくなります。

短期的には円安トレンドを尊重しながらも、高値追いには慎重さが必要です。ドル円は上昇している時ほど、急な反落リスクを抱えています。

本日も、原油価格、米長期金利、日本国債利回り、そして日経平均先物の動きを確認しながら相場を見ていきましょう。

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