OK小論文の理念

OK小論文の理念

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学び
教育に携わる仕事についている以上、指導理念を持たなければならない。
大学でいうところのアドミッションポリシーにあたるものだ。

塾・予備校は志望校に合格するためのテクニックを教えるところであるので、大仰な指導理念を持たないところが多い。

教育方針はあるだろうが、教育方針と指導理念は違う。

OK小論文の指導理念は3つある。

(1)簡単なところで妥協しない



書店の大学入試過去問の解答例を見てみると、どうも手を抜いている解答が多い。

その理由はいろいろあるだろうが、

「難しい内容で解答例を書いても、受験生は自分にはこんなの書けないと挫折する人が多いだろうから、高校生にも書ける内容にする」

というのがある。

実際に予備校の個別指導で教えていても、別のブースから講師のこのような発言が聞こえてきたことがある。

これはハッキリ言って、教師の傲慢、怠慢だと思う。

「どうせ難しいことを教えてもお前らにはわからないだろうから、この程度で手を抜いておく」という本音が見える。

これは人としての姿勢の問題のほかに、こうした態度や発言はいくつかの理由で間違っている。

第一に、若い人たちの、これから伸びようという欲求や可能性に蓋をしている。

私の持論だが、若いころは難しい本を読んだり、哲学的な難問を考えたりして、背伸びをしてみるものだ。

わからないながらも一生懸命に背伸びをしてつま先を上げる。

そうすると、本当に背が伸びる。

遥か上にあって手が届かないものであっても、取れるようになる。

だから、高校で教わらないことも敢えて取り上げる場合もある。

私が書く解答例も簡単なところで妥協せず、目いっぱいに仕上げる。

それがたとえ難しい内容であっても、「ここまで登ってこい」と受講生に促す。

第二に、そんな指導理念では合格できないからだ。

答案の目標は高ければ高いほうがよい。

要は、その他大勢の高校生(受験生)と同じレベルの答案を書いても、平均点では合格できない、と言う単純で当たり前のことだ。

それでも、「高校生が書く内容」のままで解答例で手を抜き、受験生の答案も中途半端なところで妥協する教師は、面倒くさいからその程度のレベルで誤魔化しているに過ぎない。

(2)常に生徒と真剣勝負であたる


これは先に挙げた視点と関連している。

私が受講生とは基本的に対等というスタンスをとる。

こちらが一方的に教えてばかりいると、知識量の圧倒的な差に生徒が怖気づいて、何も言えなくなる。

だから、知識面での解説は必要最低限にとどめて、対等な立場での対話をこころがける。

受講生も遠慮しないで自分の意見を言えるような環境を整えるというのが大切だと常々思っている。

生徒が遠慮しなければ、もちろん教師(私)も遠慮しない。

生徒の矛盾点を厳しく指摘する。

逆に生徒も自分がおかしいと思ったことは言い、私も生徒が発言を終えるまで黙って耳を傾ける。

ある授業では、1回目の初対面の授業で生徒の答案に突っ込みを入れたところ、その生徒は悔しくて60分間反論をし続けたことがあった。

もちろん、私はただ聞いているだけではなく、折を見て、適宜再反論で返した。

自分の思いのたけをぶちまけることで満足したのか、その生徒は私を信頼してくれて、継続してOK小論文を受講するようになった。

このような破天荒な授業は私も初めてであったが、(高校や塾・予備校ではありえない)このような授業もあっても良いと考える。



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(3)教師もともに学ぶ


私の授業は対話中心だ。

教師(私)が生徒に質問をする。

おそらく私以外の学校の教師はあらかじめ答えがわかっていることを聞く。

そうして、いわゆる「正解」に生徒を誘導する。

でも私は違う。

質問している私自身も大半は答えがわからない。

生徒と一緒に考えることによって、答えを見つける。

授業では、常に新しい発見がある。

これが楽しい。

小論文で出題される問題の多くは「正解」がわからない。

教科書を探せば、どこかに答えが書いてあるという代物ではない。

だから、私自身間違えることも多々ある。

「日本で一番間違える教師」という看板、を背負ってもいいぐらいに間違える。

話しているうちに、その間違えに気が付く。

生徒から指摘されることもある。

試行錯誤を繰り返しながら、泥だらけになりながら、なんとか答えを土中から掘り起こす。

特に日本大学芸術学部の問題を解いているときに、そういうことが多いような気がする。

60分の授業時間のうち50分は誤った方向で授業が進み、生徒の発言をきっかけに、残り10分でようやくことの本質を探り当てる、ということもあった。

その発見が生徒や私の人生を豊かにする、思いがけない宝物であったりする。

大学を卒業しても学び続ける、という姿勢をいつまでも保っていたい。

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