【投資と心理97】株を何本持っても、似た動きの株ばかりなら分散にならない。4万口座の持ち株を調べた研究

【投資と心理97】株を何本持っても、似た動きの株ばかりなら分散にならない。4万口座の持ち株を調べた研究

記事
マネー・副業
どうも、FXトレーダー兼システムエンジニアのナオトです。

投資と心理の話の97回目です。前回は、損をしている株を1度も売らなかった人が2割以上いた研究でした。
今回は、分散しているつもりの持ち方が、本当に分散になっていたかを調べた研究です。



調べたのは、ゲッツマンとクマールです。2001年の論文の草稿で、のちに学術誌に載っています。

材料は、アメリカの手数料の安い証券会社の、4万を超える口座の持ち株です。1991年から1996年までの6年分です。
平均的な口座は、株を4本持っていました。真ん中の口座は3本です。



結果はこうでした。

ほとんどの口座が、分散が足りていませんでした。

おもしろいのは、本数を増やした口座の中身です。
持つ本数が多い口座でも、持っている株どうしの動きの似かたは、本数が少ない口座と変わりませんでした。
本数は増やしても、似た動きの株を足していたので、値動きのぶれはあまり減っていませんでした。

論文は、これを素朴な分散と呼んでいます。分散が大事だとは分かっていても、株どうしの動きの似かたまでは見ていない、ということです。



6年の間に、口座の分散は少しずつ良くなっていました。
ただ、良くなった分の多くは、持ち方の工夫から来たものではありませんでした。市場全体で、株どうしの動きの似かたが55%下がったことから来ていました。

分散が足りなかったのは、収入の低い人、専門職でない人、そして、若くてよく売買する人でした。



取引に置き換えるなら、同時に持っている通貨ペアだと思います。

ユーロドル、ポンドドル、豪ドル米ドルを、全部買っている。3つのペアを持っているようで、中身はどれもドル売りです。
記録から、同時に持っていたポジションを並べて、同じ通貨を同じ向きに持っていなかったかを数えてみてください。

なお、これはアメリカの株の研究で、FXで確かめた研究ではありません。

同時に持っていたポジションの重なりを数える過去検証も、ご依頼をお受けしています。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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